この表題で純なミドとはミッドシップと呼ばれるエンジン駆動系の搭載位置が、車両の中心から後輪の間にあるものを指す。また、フロントミドシップとは、エンジンの搭載位置をフロント車軸より後方に移動させることで、ミドでない通常の車より後方荷重を増し、前後軸荷重がほぼ同等値になる様に工夫した車両を云う。
ここで、純なミドとフロントミドでは、同じミドシップと云えども、本来の働きや機能とは異なることは、一定のクルマの知識がある方なら当然意味合いは異なることは理解されているだろう。
本来のミドシップとは、車両重量の中で20%近くと最大重量を持つエンジン駆動系を車両重心点付近に置くことで、ヨーモーメントの低減を促進させているものを指す。つまり、車両の旋回中は、車体は一定の角速度を持って向きが変化するが、その変化レスポンスを良くしようとしたのが純なミドシップと云われるものだ。従って、純なミドシップでは、前後軸荷重を比べると、後輪軸荷重の方が大きくなり、そのタイヤ接地圧からトラクション性能も高くなる。
一方フロントミドシップは、エンジン位置をフロント軸より後方に置く(エンジンを車体前方より後退させる)ことや、場合によってはトランスアクスル(TMとリヤデフを一体化させたユニット)を高じゃ軸近くに設置することにより、前後軸荷重をほぼイーブンにしたもので、旋回中の遠心力は車両としては重心点に働くが、前後タイヤ軸に働く遠心力および反力としての向心力も前後で同等となるので、前後バランスが取れた高い旋回能力が得られるというところにある。ただし、純なミドと異なり必ずしも重心点付近に重量物を集めたものではなく、前後荷重ををイーブンにするために重量物を分散配置したという点で異なり、ヨーモーメントのレスポンスを上げる効果はない。
純なミド車では、一般に後輪荷重が大きくなることもあり、前後タイヤサイズが異なり、後輪タイヤがより幅広タイヤにする場合が多い。これは、高出力のフロントミドの場合でも、後輪タイヤが幅広の場合もあるが、これはいわゆる摩擦円(楕円)というタイヤの特性上から、高い駆動力もしくは制動力が働くと、摩擦円の限界からコーナリングパワーが減少してしてしまうということに尽きる。
ところで、話しは記憶の範疇のことだが、初代MR2(AW10)は、FF車のカローラの前後サスペンションとか駆動系を大幅に流用して作られた純なミドシップだったが、後輪荷重は前輪より大きく、4A-G エンジンをこのクルマのゼロヨン最速を目指す際、クラッチミートは5000rpm前後が最も早いタイムが出せたと確か当時もモーターファン誌にレポートされていたのを見た記憶がある。タイヤと路面の最大動的摩擦係数は、そのスリップ率が20%程度の時に最大値を示すことが知られている。だから、ABSなどもスリップ率20%前後を目指してタイヤのロックを防ぎつつ、ステアリングの回避能力も維持する機構だ。話しを戻すが。5000rpmもの高回転でクラッチを接続すると、当然クラッチを滑らさない様にスパッと繋ぐ訳だが、それでもエンジンは5000rpmで車軸はゼロだから、相当な滑りがクラッチ板には生じて来るだろう。ここまでのクラッチの滑りを生じさせるテストを連続すると、多分数回も連続させるとクラッチフェーシングが焼けて加速性能は低下して来る様に思う。
最近はMT仕様のクルマも少なくなったが、これは経験上のこおtだが、一般的な乗用車で10万キロ、大型貨物などでは50万キロ程度がクラッチの寿命と考え手も良いだろう。これを大幅に下回る走行距離で、クラッチの滑りを生じさせている場合があったとしたら、該当運転車のクラッチ操作はヘタと云えるのが私見だ。
このクラッチの寿命を大幅に左右するのが、接続時になるべく滑りを与えないこととなるが、先の5000rpmの発進の様に、無闇に高回転でクラッチを繋ぐと、幾ら素早くクラッチペダルを離したところで、滑る量と時間は長くなる。つまり、逆に考えると、なるべく低回転で短時間の半クラッチ操作で行うことが、クラッチ寿命に大きな影響を与えることが判る。
先に乗用車で10万、大型トラックで50万というクラッチ寿命のことを私見として記したが、この差はどこから生まれるのだろうかと考えた時、フライホイールの重さに相関があると思える。フライホイールなど、回転物の慣性重量は、加速時のエネルギーを消費するので、レーシングカーなどでは、クラッチだけでなくクランクシャフトやその他回転物全般に強度が許す限り軽量化を図り、最大加速度の発揮を求めている。
一方、加速度の抵抗となるフライホイールなど回転系の慣性重量は、クラッチ接続時の様に減速させようとする際のエネルギーの補充という面で逆の働きをする。だから、仮に乗用車のフライホイールを正規の2倍の重さで設定して見たら、アクセルをまったく踏まずアイドリングのままクラッチを繋げば、まったく楽に発進出来るクルマとなるだろう。しかし、クラッチ接続後の加速に移ると、加速エネルギーは、まずフライホイールの増速のために吸収されて、クルマ本体の加速が悪くなるだろう。これは単位時間の変化量の大きい、ローギヤーなど低い変速比ほど大きくる。
大型トラックなど、重量車ほど、発進時および極低速トルクの重視をせざるを得ず、重い大きなフライホイールの使用が使い勝手が良いことになる。そして、そのことが、低回転でクラッチを接続でき、クラッチ寿命を延ばすことにも繋がっているのだろう。
ここで、純なミドとフロントミドでは、同じミドシップと云えども、本来の働きや機能とは異なることは、一定のクルマの知識がある方なら当然意味合いは異なることは理解されているだろう。
本来のミドシップとは、車両重量の中で20%近くと最大重量を持つエンジン駆動系を車両重心点付近に置くことで、ヨーモーメントの低減を促進させているものを指す。つまり、車両の旋回中は、車体は一定の角速度を持って向きが変化するが、その変化レスポンスを良くしようとしたのが純なミドシップと云われるものだ。従って、純なミドシップでは、前後軸荷重を比べると、後輪軸荷重の方が大きくなり、そのタイヤ接地圧からトラクション性能も高くなる。
一方フロントミドシップは、エンジン位置をフロント軸より後方に置く(エンジンを車体前方より後退させる)ことや、場合によってはトランスアクスル(TMとリヤデフを一体化させたユニット)を高じゃ軸近くに設置することにより、前後軸荷重をほぼイーブンにしたもので、旋回中の遠心力は車両としては重心点に働くが、前後タイヤ軸に働く遠心力および反力としての向心力も前後で同等となるので、前後バランスが取れた高い旋回能力が得られるというところにある。ただし、純なミドと異なり必ずしも重心点付近に重量物を集めたものではなく、前後荷重ををイーブンにするために重量物を分散配置したという点で異なり、ヨーモーメントのレスポンスを上げる効果はない。
純なミド車では、一般に後輪荷重が大きくなることもあり、前後タイヤサイズが異なり、後輪タイヤがより幅広タイヤにする場合が多い。これは、高出力のフロントミドの場合でも、後輪タイヤが幅広の場合もあるが、これはいわゆる摩擦円(楕円)というタイヤの特性上から、高い駆動力もしくは制動力が働くと、摩擦円の限界からコーナリングパワーが減少してしてしまうということに尽きる。
ところで、話しは記憶の範疇のことだが、初代MR2(AW10)は、FF車のカローラの前後サスペンションとか駆動系を大幅に流用して作られた純なミドシップだったが、後輪荷重は前輪より大きく、4A-G エンジンをこのクルマのゼロヨン最速を目指す際、クラッチミートは5000rpm前後が最も早いタイムが出せたと確か当時もモーターファン誌にレポートされていたのを見た記憶がある。タイヤと路面の最大動的摩擦係数は、そのスリップ率が20%程度の時に最大値を示すことが知られている。だから、ABSなどもスリップ率20%前後を目指してタイヤのロックを防ぎつつ、ステアリングの回避能力も維持する機構だ。話しを戻すが。5000rpmもの高回転でクラッチを接続すると、当然クラッチを滑らさない様にスパッと繋ぐ訳だが、それでもエンジンは5000rpmで車軸はゼロだから、相当な滑りがクラッチ板には生じて来るだろう。ここまでのクラッチの滑りを生じさせるテストを連続すると、多分数回も連続させるとクラッチフェーシングが焼けて加速性能は低下して来る様に思う。
最近はMT仕様のクルマも少なくなったが、これは経験上のこおtだが、一般的な乗用車で10万キロ、大型貨物などでは50万キロ程度がクラッチの寿命と考え手も良いだろう。これを大幅に下回る走行距離で、クラッチの滑りを生じさせている場合があったとしたら、該当運転車のクラッチ操作はヘタと云えるのが私見だ。
このクラッチの寿命を大幅に左右するのが、接続時になるべく滑りを与えないこととなるが、先の5000rpmの発進の様に、無闇に高回転でクラッチを繋ぐと、幾ら素早くクラッチペダルを離したところで、滑る量と時間は長くなる。つまり、逆に考えると、なるべく低回転で短時間の半クラッチ操作で行うことが、クラッチ寿命に大きな影響を与えることが判る。
先に乗用車で10万、大型トラックで50万というクラッチ寿命のことを私見として記したが、この差はどこから生まれるのだろうかと考えた時、フライホイールの重さに相関があると思える。フライホイールなど、回転物の慣性重量は、加速時のエネルギーを消費するので、レーシングカーなどでは、クラッチだけでなくクランクシャフトやその他回転物全般に強度が許す限り軽量化を図り、最大加速度の発揮を求めている。
一方、加速度の抵抗となるフライホイールなど回転系の慣性重量は、クラッチ接続時の様に減速させようとする際のエネルギーの補充という面で逆の働きをする。だから、仮に乗用車のフライホイールを正規の2倍の重さで設定して見たら、アクセルをまったく踏まずアイドリングのままクラッチを繋げば、まったく楽に発進出来るクルマとなるだろう。しかし、クラッチ接続後の加速に移ると、加速エネルギーは、まずフライホイールの増速のために吸収されて、クルマ本体の加速が悪くなるだろう。これは単位時間の変化量の大きい、ローギヤーなど低い変速比ほど大きくる。
大型トラックなど、重量車ほど、発進時および極低速トルクの重視をせざるを得ず、重い大きなフライホイールの使用が使い勝手が良いことになる。そして、そのことが、低回転でクラッチを接続でき、クラッチ寿命を延ばすことにも繋がっているのだろう。