トヨタディーラー検査不正問題 また追記
トヨタ(レクサス含む)の不正車検問題について、トヨタ自動車として「トヨタおよびレクサス販売店における指定整備違反を受けた全4,852拠点総点検の結果と今後の再発防止への取り組みのご報告」9/29付けで公示(以下トヨタ文書)されている。今回はこれについて、感じるところを論じ書き留めておきたい。
トヨタ文書
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36103267.html
トヨタ文書は、今後放置すると、連続的に不正が発覚し続け、ユーザーの不審を招くと云う不安を少しで和らげようという思いで、自ら総点検を行い監査で指摘された事項も含め自社点検での不正も上げて公示し、今後の再発防止を述べた弁明書といえる。
という意味で、トヨタ文書全体を見渡すが、社内の風通しを良くするとか、TPSとか記しているけど、そもそもTPSは新車製造業における徹底的なムダを削るという思想を持った、縦ラインの権威主義組織組織だと思える。それは、サービス業という、個別ユーザーに親しまれると云うディーラーの宿命という業態には馴染まない様にも思える。
それと、従前のレクサス高輪の文書公示の際だとか外でも述べたが、この文章内には、検査員に対する問題を故意的に避けている様で、ほとんど検査員に向けた改善策と云ったものが記されていない。
だた、本不正では当然ながら、不正のあった店舗工場は指定取消となると同時に、検査員は解任命令が下されると考えてよいだろう。その場合、当該検査員は新たに検査員となるためには、少なくとも2年は復帰できないと云うのが法定な縛りだ。つまり、本不正で店舗工場が指定取消となるのは、企業として当然の咎めだが、個人が検査員という公的な役職を失う個人的損失をどう考えるべきか。それは、検査員お前が不正をしたんだと咎めることはできないので、あえて先に記した様に対検査員に向けた表現を避けているのだろう。また、企業としても検査員が怠って今次問題が生じたのでないことを自覚するが故だろう。
しかし、本気で再発を防ぐなら、検査員の発言力を増すと共に、社内での実質的な地位を上げねばならぬことは明白だと思える。
なお、トヨタ文書には不正事案の一覧表というのがあるが、これを概観すると、不正の発覚が監査と自社とに区分されているが、おしなべて監査より自社の方が不正件数が少ない傾向がある様に見えるがどうなのだろうか。
また、表の左下部に故意性ありと過失によるものとの区分けを記しているが、例えば鳥取トヨペットの「サイドスリップテスターロックしたまま」というのが519台もあるが、これが過失と呼べるだろうか。
そして、トヨタカローラ宮崎、徳島トヨペット、沖縄トヨタの「同一性の異なる車両に適合証を発行」というのは、車検の根幹を成す極めて重要項目であり、過失でとは通らない評価ではないだろうか。
トヨタ(レクサス含む)の不正車検問題について、トヨタ自動車として「トヨタおよびレクサス販売店における指定整備違反を受けた全4,852拠点総点検の結果と今後の再発防止への取り組みのご報告」9/29付けで公示(以下トヨタ文書)されている。今回はこれについて、感じるところを論じ書き留めておきたい。
トヨタ文書
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/36103267.html
トヨタ文書は、今後放置すると、連続的に不正が発覚し続け、ユーザーの不審を招くと云う不安を少しで和らげようという思いで、自ら総点検を行い監査で指摘された事項も含め自社点検での不正も上げて公示し、今後の再発防止を述べた弁明書といえる。
という意味で、トヨタ文書全体を見渡すが、社内の風通しを良くするとか、TPSとか記しているけど、そもそもTPSは新車製造業における徹底的なムダを削るという思想を持った、縦ラインの権威主義組織組織だと思える。それは、サービス業という、個別ユーザーに親しまれると云うディーラーの宿命という業態には馴染まない様にも思える。
それと、従前のレクサス高輪の文書公示の際だとか外でも述べたが、この文章内には、検査員に対する問題を故意的に避けている様で、ほとんど検査員に向けた改善策と云ったものが記されていない。
だた、本不正では当然ながら、不正のあった店舗工場は指定取消となると同時に、検査員は解任命令が下されると考えてよいだろう。その場合、当該検査員は新たに検査員となるためには、少なくとも2年は復帰できないと云うのが法定な縛りだ。つまり、本不正で店舗工場が指定取消となるのは、企業として当然の咎めだが、個人が検査員という公的な役職を失う個人的損失をどう考えるべきか。それは、検査員お前が不正をしたんだと咎めることはできないので、あえて先に記した様に対検査員に向けた表現を避けているのだろう。また、企業としても検査員が怠って今次問題が生じたのでないことを自覚するが故だろう。
しかし、本気で再発を防ぐなら、検査員の発言力を増すと共に、社内での実質的な地位を上げねばならぬことは明白だと思える。
なお、トヨタ文書には不正事案の一覧表というのがあるが、これを概観すると、不正の発覚が監査と自社とに区分されているが、おしなべて監査より自社の方が不正件数が少ない傾向がある様に見えるがどうなのだろうか。
また、表の左下部に故意性ありと過失によるものとの区分けを記しているが、例えば鳥取トヨペットの「サイドスリップテスターロックしたまま」というのが519台もあるが、これが過失と呼べるだろうか。
そして、トヨタカローラ宮崎、徳島トヨペット、沖縄トヨタの「同一性の異なる車両に適合証を発行」というのは、車検の根幹を成す極めて重要項目であり、過失でとは通らない評価ではないだろうか。