ジェット戦闘機というのは、クルマの世界でいえばレーシングカーでありスーパーカーなのであろうと思います。機体重量の割に高出力のエンジンを搭載し、ほとんどコストを度外視し、ひたすら高速で高運動性を追求したものだからです。
写真は、ロッキードF104という戦後の第2世代の?航空自衛隊戦闘機です。この当時でも、最高速度は、マッハ2.2だと云いますから、現用機と遜色ありません。
しかし、機体を見て判る通り、極めて小さく薄い主翼ですから、翼の面積を機体重量で除した値である翼面加重は、相当に大きい機体であろうと思います。まあ、外観を見る限り、限りなくミサイルに近い機体だと思います。
従って、失速速度(最低速度)も高いはずですし、着陸の際の難しさは相当にあったのではないかと想像します。
似たように翼面加重が大きな機体に、退役が決まったスペースシャトル・オービターがあります。これの降下角度は20度にも達し、通常の旅客機の数倍ともなるそうです。それでいて、グライダー状態での着陸ですから、一発勝負のチャンスです。訓練を積み重ねた上での運用がなせる訳ですが、人間とは大したものだと思います。