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FMVSSとは

2021-03-25 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 FMVSSとは米連邦自動車安全基準(Federal Motor Vehicle Safety Standard)のことで、NHTSA(米高速道路安全局)の元で、その基準が管理されている。これに相当するものとしては、我が国では道路運送車両法の保安基準と云うことになるが、同保安基準もFMVSSの基準に多大の影響を受けている。

 ところで、米国の場合は予めFMVSSの基準達成の認可を受けなければ車両の製造や販売ができないということはない。何か問題が生じた時、NHTSAなりの指示で、FMVSSに対応する資料の提出が求められ、未達成もしくは基準を満たす十分な検証がなされていないと判断されると、法的な罰則や課徴金などが課されるというシステムとなっている。

 FMVSSの法規は続く3桁の数値で、その内容が区分されている様だ。つまり100番台~500番台まで各種規定が策定されている。つまり、以下の様な区分とされている。

100番台:一次安全。つまり事故を未然に防止するために、色々と規定しる。例えばブレーキシステムなど、故障したら事故起きるような部品の安全性能を規定している。

200番台:二次安全。事故が起きた後のことを規定しる。例えば、ガラスが飛散した場合、乗客や周りの人に被害が及ばないように、ガラスの性能を規定している。

300番台:事故後による二次災害(三次安全と呼ぶ文献もある)。例えば、衝突した後に、燃料が漏れて引火してはならないため、衝突時の燃料漏れについて規定している。

400番台:車の事故に直結しない被害。例えば、トランクルームに閉じ込められ、拉致される事件が多発したことがあって、トランクルームは必ず中からでも開けれる仕様にしなさい規定がある。

500番台:特殊車両(かもしれない)。いまはFMVSS 500しかありませんので、分類し難い。FMVSS 500は普段道路上で走るために設計されていない低速車輛(トラクターなど)が、道路を走るために守ってもらうことの規定らしい。

 過去、FMVSSが日本でも強く認識されたものに、FMVSS208がある。衝突時の乗員保護という目的だが、具体的には磁束5マイル(mph)の単独衝突において、ボデー本体に損傷が生じないで衝撃を吸収し、またバンパーも復元するという規定だったもので、1972年9月に規定適用された。なお、その後。1982年に同5マイル規定は、2.5マイルに引き下げられた。これは想像も含むが、70年代に入り省燃費への要求が厳しくなり、CAFE(カフェ)という新たな燃費基準が定められたが、5マイル構造のままでは車体重量が重く燃費が改善できないというところにあったのだろう。

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