ホイールアライメントの要素の一つとしてキャンバー角があるのはご存じの通りです。そのキャンバー角を極端(10度程にか)付けたクルマを見掛けることがありますが理解に苦しみます。大体が車高を落としかなり太いタイヤを装着していますが、内側だけが摩耗する偏摩耗はするし、コーナーリング性能がアップするなんてこともないはずのものだからです。
その昔は、キャンバー角はプラスに設定されていたものでした。その理由は、ホイールの垂直荷重がスピンドル(車軸)の根元に作用しスピンドルの曲げ応力を少なくするということやホイールを内側に押し付け外側に押し出されない様にする(つまりタイヤが外れない様に)とかにあったはずです。その後、クルマの高性能化とタイヤ幅が増加すると共にキャンバー角は減少し、現在はほとんどゼロか-30分(1°の半分)というクルマが大部分でしょう。もっともこれは、静的な状態での話です。サスペンション形式や、サスペンションの伸縮によりキャンバー角も変化しますし、そのことを意識してジオメトリー(幾何学的設計)や各可動部のラバーブッシュの硬度や容量が設計されています。
ところで、プラスキャンバーだと、そのホイールは外側に進もうとしますから、それと相殺して横滑り量(サイドスリップ)をゼロにする目的でトーイン(車体上方から見てハの字)が付与されます。マイナス(ネガ)だと、反対にトーアウトにしなければサイドスリップはゼロにならず大きな横滑り量が生じ、この点からも摩耗が進みます。
レースカーなどで比較的大きなネガキャン(それでも10度とかはあり得ない)にしているのは、車体のローリング時に対地キャンバーがゼロ付近になることを狙ったものでしょう。
最初の話に戻りますが、極端なネガキャンが単にタイヤとホイールハウス(車体)の接触を避けるためだとしたら、とんでもない安直かつ低レベルの行為とも思えてしまいます。
その昔は、キャンバー角はプラスに設定されていたものでした。その理由は、ホイールの垂直荷重がスピンドル(車軸)の根元に作用しスピンドルの曲げ応力を少なくするということやホイールを内側に押し付け外側に押し出されない様にする(つまりタイヤが外れない様に)とかにあったはずです。その後、クルマの高性能化とタイヤ幅が増加すると共にキャンバー角は減少し、現在はほとんどゼロか-30分(1°の半分)というクルマが大部分でしょう。もっともこれは、静的な状態での話です。サスペンション形式や、サスペンションの伸縮によりキャンバー角も変化しますし、そのことを意識してジオメトリー(幾何学的設計)や各可動部のラバーブッシュの硬度や容量が設計されています。
ところで、プラスキャンバーだと、そのホイールは外側に進もうとしますから、それと相殺して横滑り量(サイドスリップ)をゼロにする目的でトーイン(車体上方から見てハの字)が付与されます。マイナス(ネガ)だと、反対にトーアウトにしなければサイドスリップはゼロにならず大きな横滑り量が生じ、この点からも摩耗が進みます。
レースカーなどで比較的大きなネガキャン(それでも10度とかはあり得ない)にしているのは、車体のローリング時に対地キャンバーがゼロ付近になることを狙ったものでしょう。
最初の話に戻りますが、極端なネガキャンが単にタイヤとホイールハウス(車体)の接触を避けるためだとしたら、とんでもない安直かつ低レベルの行為とも思えてしまいます。