私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

風評被害に思う

2011-07-05 | コラム
 政府や地方自治体、そして農産物生産者などから風評被害が叫ばれています。確かに、ものごとを拡大したり捏造したりた情報をもって、不必要な風評を流し、そのブランド評価を貶める輩もいるのでしょう。

 しかし、ものごとについて、特に数値を正しく伝えず、科学的根拠もないまま「安全だ!」とか「直ちに健康に影響はない!」などという政府関係者や、東電、そして御用学者と云われる者達が、もっとも大きな風評被害を生み出している元凶ではないでしょうか。そんな中、人々は疑心暗鬼となり、ネット情報だとか、いわゆる風評としての情報を参考とせざるを得なくなるのだと思います。

 しかし、今次原発事故災害における、政府、東電、科学者、大手ジャーナリズム達が行って来た、伝えるべきを黙っていたという不作為は、殺人未遂罪に匹敵すべき悪質な犯罪行為と感じています。特に酷かったのは3月15日前後の、原子炉爆発により極めて放射線漏出が高まった時に、そのことを黙って伝えなかったことでしょう。この結果として、今回生じている被爆者全員とは云わなくとも、その一部でも避難ができたことは明かなことだと思います。

 しかし、大変残念なことですが、現状の様子を見るに付け、将来的にその様な責任追及がなされなることはない様に思えます。

 最後に、風評被害としてではなく、日本の食品のブランド評価(信頼性)は下がったと思います。そして、政治、東電、科学者、大手ジャーナリズムの信頼性も著しく毀損されましたが、これは自業自得のことと思います。



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