私のパソコンとの触れ合い事始めは1988年4月のことでした。初めて触れた16ビットパソコンとワープロソフト「一太郎」と表計算ソフト「ロータス123」の表現力と便利さに、たちまちのめり込みました。そして、直ぐに自分用のパソコンとしてエプソンPC286V(CPUはi286・10MHz)という機種を、パソコン本体+モニター+プリンターの合計で36万円程で購入したのです。この頃の国内パソコンは、NECのPC98シリーズというのが圧倒的なシェアを持っており、NECの互換機として幾らか価格の安いエプソン社製パソコンを購入したのでした。もちろん当時のパソコンは、現在の様なハードディスク(以下HDDと記す)もない、フロッピーディスクモデルです。ソフトの起動は、場合によりフロッピー2枚を入れ替えて使用するという大変不便なものでしたが、それでも当時としての高機能さには満足していたものでした。
その2年後の1990年には32ビッパソコンであるNEC・PC98RA21(CPUはi386・20MHz)というパソコンに買い換えましたが、パソコン本体+HDD(120MB)で45万円程もしたのです。しかし、今から考えるとHDDがたったの120MBの容量でも、その高速性や便利さに舌を巻いたものでした。
さらに時代は進んで1993年に、NECのPC98Ap(CPUはi486DX2・66MHz)というWindowsマシンに買い換えましたが、パソコン本体+モニター(17インチCRT)+高解像画像ボード+RAM(12MB)+HDD(340MB)の合計で79万円程もしました。しかし、Windowsの多色高解像度とマルチウインドウ環境で、さらに便利になったのでした。しかし、このWindows環境が国内パソコンでのNEC社の独占を一変させました。この後は、IBM・PC互換機への流れと共に、パソコン機器は高性能化が加速すると共に低価格化して行きました。
1995年に買い換えたパソコンは、CPUが初代インテル・ペンティアム(133MHz)のパソコン本体+RAM(32MB)+ビデオカード+HDD(2GB)+モニター(21インチCRT)の合計で67万円程であったと思います。これは当時CRTが17インチクラスまでが一般的であった時代にあって、ハイエンド仕様と云えるものであったと思います。そして、この頃に発表されたマイクロソフト社のWindows95とインターネット環境が私に与えた衝撃は、強烈なものであったと思います。
その後は、CPUのバージョンアップに合わせて、1997年にペンティアム2(300MHz)、1999年にペンティアム3(450MHz)と買い換え、合わせてマザーボード(基盤)も交換して行きました。そして、この頃からデジタルカメラが普及し初め、パソコンで写真を保存管理するすることの便利さを知りました。また、音楽CDデータのHDDへの取り込みや、CD-Rへの焼き付けや等々、便利な機能が増えて行きましたが、HDD容量に対する要求はますます高まって行きました。
ネットワーク環境の変遷も大きなものがあります。1995年まではモデムによる低速(2400bps)かつ接続時間による従量制であったものが、1996年にはISDN(64kbps)による常時接続環境が実現しました。しかし、今から思えば、極めて低速な回線であったと感じますが、当時は従来モデムより幾らか早く、接続時間を気にする必要がない便利な環境となったと喜んだものでした。しかし、これも今は昔の話で、その後はADSL(実効値で10Mbps程度)を経験しつつ光ファイバー回線(実効値で50Mbps程度)へと、私のネットワーク環境は向上して行きました。今や、数百MB程度のダウンロードでも、数分程度で完了する環境となっています。
最近では、2003年にペンティアム4(3GHz)へ買い換えましたが、パソコン本体+RAM(512MB)+HDD(120MB×2)等の合計で20万円程度で済みました。その後、インストールソフトの増大や保存データ増大からHDD容量に不足を来たし、HDDは随時買い足し合計容量は500GB程度となりました。
それも4年を経過して、パソコンが原因不明のソフト的な不具合を生じることや、動画品質の欠点等が気になりだし、2007年末にパソコン一式を更新しました。CPUはインテルCore2Quad(2.66GHz)+RAM(4GB)+ビデオカード+HDD(500GB×3)+モニター(26インチLCD)等で合計39万円程度の出費となりましたが、従来から使用の20インチLCDとのデュアルモニター構成で、さらに広い画面で便利にレスポンス良く使用できる環境となりました。
以上が私の20年に渡るパソコン環境の変遷なのです。この20年に購入したパソコン総数は13台になります。そして、デジタルカメラは2台のデジタル一眼(ニコンD70&D80)を含めて合計6台を購入して来ました。これらの総てを含んで20年間での総計出費は約1,000万円を要していますから、年平均で約50万円を要して来たことになります。これを高いと見るかどうかは個人の価値観ですが、それ以外の道楽はあまりしていない私ですから、まあ良いのではないかと思っているのです。
最後に私にとってのパソコン環境とは、情報の入出力インターフェースの一つであり、コミュニケーション手段の一つであり、表現手段の一つであると感じます。この環境は、私が齢を重ね例え身体が動かなくなっても、頭がボケない限りは私の触覚の一部として活躍してくれるものと思っているのです。
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