先回、BM02のことを記し、コメントを戴いた元インポーター(バルコム)の方の内容で、BM02の最終年74~75にビッグバンパーが多かったと記されていた。そうだよ、あの時期だよなーと、この記事を記す。
ビッグバンパーと聞いて、ポルシェ911(Gシリーズ~930ターボ)を思い浮かべるのは、911フリークなんだろう。しかし、911のビッグバンパーに限らず、この年代の北米輸出もしくは販売を前提としたクルマ達は、皆ビッグバンパーが装着されたのだ。それは何故かだが、FMVSS(連峰自動車安全基準 Federal Motor Vehicle Safety Standard:日本の保安基準に当たる規制)の208号に、いわゆる5マイルバンパーが規定されたことによる。その内容としては以下の如くである。
【1974年追加】「時速5マイル(約8km/h)以内での単独衝突において、ボディにダメージを与えずにエネルギーを吸収し、また自身(バンパー)も復元する衝撃吸収装置を装備する事」という項目が追加された。いわゆる5マイルバンパーの装着義務である。
ということで、日本車も北米輸出前提の各車には、正にビッグバンパーが装着されたのだ。セリカ、コロナ等々、分厚い鋼板の大型メッキバンパーとボデー側取り付け部位のサイドフレーム先端は、ショックアブソーバーを介して装着される構造だった。その後、バンパーフェイシアをウレタンでカバーリングし、内部に発砲ウレタン配置し、その受け側に強力なリンホースメントを介しボデーに固定される構造となった。
その後、世界的な省エネ要請の高まりの中、米国ではCAFEという企業別の平均燃費規制がなされることになったが、これに伴い先の5マイル規制は半分の2.5マイル規制になり現在に至っている。(車重を軽くするため)2.5マイル規制になってからのバンパーは、内部のリインホースメントこそ入っているが、これはバンパーとしての機能と云うより左右フロントサイドメンバーを結合する、いわゆるタワーバーと同様の機能だが、その効果はタワーバー以上のものであるのは確かだろう。バンパーフェイシアは、従前のウレタンがバンパーに使われることはほぼなくなり、樹脂としてもっと硬く表面の平滑性が鋼板に遜色ないPP基材樹脂(ブレンドはメーカー毎に異なる)の使用がほとんどのクルマで当然となった。なお、バンパー構造として、リインホースはサイドフレームに装着されるのは5マイルと同様だが、フェイシアは5マイルではリインホースに固定されていたが、2.5マイル(というか現代の車)では、ボデー外板やヘッドライト下部、フロントサポート等に僅か数本の小径ボルトと10に満たないクリップとはめ込みで固定される様になった。従って、オフセットバリヤテストの多くのショットでも見るが、リアルな事故においても出合い頭事故等、いわゆる偏心衝突を生じると、いとも簡単にフェイシアがむしり取れてしまうということになる。
ビッグバンパーと聞いて、ポルシェ911(Gシリーズ~930ターボ)を思い浮かべるのは、911フリークなんだろう。しかし、911のビッグバンパーに限らず、この年代の北米輸出もしくは販売を前提としたクルマ達は、皆ビッグバンパーが装着されたのだ。それは何故かだが、FMVSS(連峰自動車安全基準 Federal Motor Vehicle Safety Standard:日本の保安基準に当たる規制)の208号に、いわゆる5マイルバンパーが規定されたことによる。その内容としては以下の如くである。
【1974年追加】「時速5マイル(約8km/h)以内での単独衝突において、ボディにダメージを与えずにエネルギーを吸収し、また自身(バンパー)も復元する衝撃吸収装置を装備する事」という項目が追加された。いわゆる5マイルバンパーの装着義務である。
ということで、日本車も北米輸出前提の各車には、正にビッグバンパーが装着されたのだ。セリカ、コロナ等々、分厚い鋼板の大型メッキバンパーとボデー側取り付け部位のサイドフレーム先端は、ショックアブソーバーを介して装着される構造だった。その後、バンパーフェイシアをウレタンでカバーリングし、内部に発砲ウレタン配置し、その受け側に強力なリンホースメントを介しボデーに固定される構造となった。
その後、世界的な省エネ要請の高まりの中、米国ではCAFEという企業別の平均燃費規制がなされることになったが、これに伴い先の5マイル規制は半分の2.5マイル規制になり現在に至っている。(車重を軽くするため)2.5マイル規制になってからのバンパーは、内部のリインホースメントこそ入っているが、これはバンパーとしての機能と云うより左右フロントサイドメンバーを結合する、いわゆるタワーバーと同様の機能だが、その効果はタワーバー以上のものであるのは確かだろう。バンパーフェイシアは、従前のウレタンがバンパーに使われることはほぼなくなり、樹脂としてもっと硬く表面の平滑性が鋼板に遜色ないPP基材樹脂(ブレンドはメーカー毎に異なる)の使用がほとんどのクルマで当然となった。なお、バンパー構造として、リインホースはサイドフレームに装着されるのは5マイルと同様だが、フェイシアは5マイルではリインホースに固定されていたが、2.5マイル(というか現代の車)では、ボデー外板やヘッドライト下部、フロントサポート等に僅か数本の小径ボルトと10に満たないクリップとはめ込みで固定される様になった。従って、オフセットバリヤテストの多くのショットでも見るが、リアルな事故においても出合い頭事故等、いわゆる偏心衝突を生じると、いとも簡単にフェイシアがむしり取れてしまうということになる。