みなさん、こんにちは。
前回のケースの脂質異常症に対しては代わりに食事と運動療法が行われたが、ケースによっては、そもそも内服治療が必要でなくなることがある。
オーストラリア・クイーンズランド州にあるPrincess Alexandra Hospitalの総合診療部門に入院した高齢患者(平均年齢84才)に対して脱処方介入を行ったパイロット研究結果では、スタチン系薬剤が最も多く脱処方された薬剤であった(下表)。
表1:脱処方(De-Prescribing)頻度の多いトップ薬剤
(カッコ内の数字は脱処方数/もととも受診前に処方されていた数)
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1. スタチン(21/37)
2. プロトンポンプまたはH2受容体阻害薬などの制酸薬(19/40)
3. ACE阻害薬またはアンギオテンシンII受容体阻害薬(15/31)
4. 吸入気管支拡張薬(14/20)
5. 利尿薬(12/23)
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このPrincess Alexandra Hospital介入では、84%の患者で2種類以上の薬剤が脱処方され、50%の患者で4種類以上の薬剤が脱処方されていた。
この介入で、脱処方された主な理由について下表に示す(表2)。
表2:主要な脱処方(De-Prescribing)の理由
(カッコ内の数字は脱処方数全体に占める割合)
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1. 医学的に適応無し、または処方カスケード(32%)
2. 有害性のリスクが利益を上回る(26%)
3. 症状への効果が無い、または症状がすでに消失(22%)
4. 薬剤の効果を認める期間が予測余命より長い(17%)
5. 過度な治療負担(3%)
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このPrincess Alexandra Hospital介入では、数か月フォローでも、脱処方薬剤を再開したケースは約1%のみであった。
写真:西原東崎の海岸
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