燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

パラダイムシフト6

2015-01-21 | 徳田語録

今回も前回の高齢化とグローバル化の続きです、どうぞ

 私自身も、沖縄県立中部病院にいたとき、八重山では在宅医療をやっていました。そこでは本当に病歴と身体診察、バイタルサインです。最近はパルスオキシメータぐらいは持っていったりしますが、本当に基本的な診察のツールで闘わざるをえないんですね。

 そういう経験を、皆がある程度積めるような卒後研修が必要ではないでしょうか。いまは、地域医療の1ヶ月の必修がありますが、本格的に取り入れているところは一部しかないと思います。そのへんに今後、内科医が対応していかなければならないし、そういう時代はすぐにくると思うんですね。今後、15年後が高齢化のピークになって、それから減っていくようですが、団塊の世代が高齢になったときが多死社会の到来です。今後15年間、内科医がどう対応するかというのは重要課題になります。

 もう1点がグローバル医療です。日本人医師が国外に出て行くことは、最近多いです。ただ、アジアとか、アフリカとか、旧ソ連といったところで医療活動を行いたいという人たちは、我々が論じているようなOSのトレーニングを日本でされていないと向こうに行って通用しませんよね。そこでまず大きなギャップに出会います。

 3年ぐらい前に韓国へ行ったんですけど、韓国はいま非常に強い危機感を感じています。北朝鮮の医師の数は韓国の10倍ぐらいいるんですが、それが統一によってドッと流れ込んだときに、国際競争に残れるかという危機意識で、いま医師教育をしています。すごくレベルが高いです。ステップ1~3という、USMLE に準じた国家試験も導入しています。

 また、アジアの中ではシンガポールもレベルが高いですね。デュークNUS(シンガポール国立大学医科大学院)は、デューク大学の本学よりも、USMLE がスコアが上だといっています。アジア人は、もともと優秀ですので、そういうOSをちゃんと与えればできます。

 韓国もシンガポールも新しい北米式のOSに向かっています。だから、グローバルに通用するんです。ところが、日本の医師はそうなのか。冒頭で少し話しましたが、外国人の医師が入ってきたときにその違いを国民が認識する可能性があると思います。

 今回はこの辺で、話変わって大相撲が人気ですね、10日間連続の満員御礼だそうです、これはあの若貴時代に匹敵もしくは上回る勢いだそうです、確かに遠藤関や壱の城関など若手が頑張ってますし、横綱白鵬の33回目の優勝はどうか、など話題に事欠きませんね、では次回に。

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