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「原因薬剤は?」79才女性 過活動膀胱 主訴:認知機能低下

2021-01-28 | 闘魂症例検討会

みなさん、こんにちは。

 

 
このシリーズのテーマは薬剤。
 
 
 
薬剤の副作用、ポリファーマシー、不適切処方、相互作用、処方カスケード、などについてクイズで実践力を身に付けていく。
 
 
 
では、今回のケースをみてみよう。
 
 
79才女性 過活動膀胱 主訴:動悸、めまい
 
 
病歴:高血圧、不安症、睡眠障害にて通院中。
 
半年前の認知機能検査(改訂長谷川式簡易知能評価スケール:HDS-R)の結果は26点であった。
 
約1か月前から、認知機能低下あり。
 
 
 
内服歴:
 
カプトプリル 75 mg/3(降圧薬:ACE阻害薬)
 
ビソプロロール 5 mg/1(降圧薬:β遮断薬)
 
アムロジピン 5 mg/1(降圧薬:カルシウム拮抗薬)
 
エチゾラム 0.5 mg/不安時(チエノジアゼピン系抗不安薬)
 
トリアゾラム 0.125 mg/不眠時(超短期作用型ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤)
 
イミダフェナシン0.2 mg/2(抗コリン薬)
 
 
 
内服薬の問診で、最近より頻尿と尿意切迫感があり過活動膀胱の診断で、1か月前から、上記中のイミダフェナシンが開始されていた。
 
 
 
認知機能検査(HDS-R)の結果は17点(20点以下は認知機能障害)
 
 
 
検査所見:頭部CT検査に異常なし。
 
 
 
イミダフェナシンを中止した3週間後、認知機能は軽快した(HDS-R25点)。
 
 
 
クイズ:認知機能障害の原因は何か?

 

 

写真:去年の自宅庭のツツジ

 

 

 

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