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Fever workup 2015 解答編

2015-04-19 | 講演会

Fever workup 2015 解答編です。

 

1.   医療関連感染症で頻度の少ないものは?

1.   尿路感染症(フォーリーカテ関連感染など)

2.   肺炎・下気道感染症

3.   手術部位感染症

4.   血流感染症(カテ感染など)

5.   肝胆道感染症

 

解答:5

カテ感染では、中心静脈ラインだけでなく、末梢静脈ライン感染にも注意。

その他、副鼻腔炎も多い(NGチューブや経鼻挿管チューブ留置中患者)。

感染病原体別では、CDIが多い。

 

2.   Fever workupで「一般的・ルーチン」に推奨されていないのは?

1.   全身の診察

2.   血液培養(最低2セット)

3.   胸部単純X線写真

4.   腹部単純X線写真

5.   検尿(必要に応じて尿グラム染色、尿培養)

 

解答:4

腹単はルーチンではないが、腹部に症候がある場合にはもちろん適応。

 

3.   医療関連肺炎の症例定義に含まれているものは?

1.   30日以内に2日以上の急性期病院入院

2.   60日以内に2日以上の急性期病院入院

3.   90日以内に2日以上の急性期病院入院

4.   120日以内に2日以上の急性期病院入院

5.   365日以内に2日以上の急性期病院入院

 

解答:3

3か月以内の入院歴は耐性菌原因のリスク有。

 

4.   CLABSI予防バンドル(Pronovost Bundle)に含まれていないものは?

1.   手技前の手洗い

2.   スタンダードプレコーション

3.   穿刺部位消毒

4.   鼡径部挿入の回避

5.   カテ留置の必要性について毎日議論

 

解答:2

マキシマムバリアプレコーションである。

 

5.   敗血症・菌血症の早期症候に含まれないものは?

1.   頻脈または呼吸数上昇

2.   平熱だが悪寒戦慄あり

3.   倦怠感・食欲低下

4.   全身外観が不良

5.   患者さんが「退院したい」と言ったとき

 

解答:5

「正常体温」でも否定できない。

 

6.   見つかりやすい感染部位は?

1.   尿路感染症

2.   血管内感染症(カテ関連以外)

3.   骨髄炎(脊椎炎・褥瘡・糖尿病足)

4.   深部膿瘍(肝・腸腰筋・骨盤内・硬膜外)

5.   前立腺炎

 

解答:1

一方で、尿路感染症と即決は危険。他の感染部位の可能性も常に考慮。無症候性細菌尿のことあり。

 

7.   医療関連感染症で問題とならない起炎菌のカテゴリーは?

1.   グラム陽性球菌: MRSA, CNS, Enterococci

2.   グラム陰性球菌: Moraxella catarrhalis

3.   グラム陰性桿菌: SPACE(Serratia, Pseudomonas, Acinetobactor, Citrobactor, Enterobactor)

4.   嫌気性菌(腹腔内・深頸部・壊死性軟部組織感染)

5.   カンジダ(長期抗菌薬, CV, FN, GI術後、免疫↓)

 

解答:2

Moraxella catarrhalisは市中肺炎・気管支炎の起炎菌(COPDなどの基礎疾患を有する患者に多い)

 

8.   発熱の原因となる非感染性疾患ではないのは?

1.   DVT

2.   薬剤熱

3.   偽痛風

4.   肺塞栓

5.   体温計の故障

 

解答:5

1~4はつねに考慮。

 

9.   Clostridium difficile感染症(CDI)で正しいのは?

1.   飛まつ感染する

2.   接触感染予防をおこなう

3.   アルコール消毒で予防可能

4.   培養検査で検出されやすい

5.   重症例ではVCM静脈注射を考慮する

 

解答:2

接触感染。石鹸流水で手洗い。次亜塩素酸で環境を清拭。VCMは経口または経腸投与。   

 

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