みなさん、こんにちは。
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数年前より高血圧を指摘されるも治療せず放置。
今回、買い物中に突然、左半身脱力を自覚し、救急車にて来院。
救命士によると、左半身運動麻痺と構音障害あり、とのこと。
バイタルサイン:血圧 90/60 mmHg、 脈90 /分、 呼吸 18/分、体温 36.3度。
身体所見上、顔面を含む左半身筋力低下があり、緊急で撮影されたCT所見と合わせて、右大脳半球領域における急性期脳梗塞との診断。
担当医は、脳外科オンコールに相談して緊急血栓溶解療法の準備を開始。
しかしながら、指導医により、四肢の脈拍の触診と上肢の血圧の左右差がチェックされた。
以下がその結果。
右橈骨動脈脈拍弱い:右上腕血圧 90/60 mmHg
左橈骨動脈脈拍強い:左上腕血圧 170/100 mmHg
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ピットフォール
「脳梗塞のみにショックなし!」というクリニカル・パールがある。
このような患者では、脳梗塞以外の他の要因も考慮。
脳梗塞急性期患者では、血圧が140/90以上となる場合がほとんど。
それ未満であれば、むしろ他の疾患の合併も考えるべき。
心臓血管系の急性病態では、「対称性の破れ」がないかどうか、四肢の脈拍を触知する。
脳梗塞患者は全例で血圧の左右差をチェックすべき。
急性大動脈解離が原因となって脳梗塞をきたすことがある。
写真:南城市の新開からの風景です。
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