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新型コロナウイルス 【 週間致死率 】の一覧サンプル を作成しました(2022年3月16日現在)

2022-03-19 21:38:47 | COVID-19 世界状況


『 週間致死率 について 』

【 週間致死率 】とは、一週間で報告された「新規感染者数」と「死亡者数」で求めた数値で、感染した場合の死亡する確率が週単位で仮想的に確認する為に算出しています。当然ですが、長期に亘る治療の結果で亡くなってしまう人を含めて求められる正規の “致死率” とは異なりますが、短期的に傾向を確認するには有効な数値だと確信しています。

既に、パンデミック発生以降、全世界各国の毎週の表は作成していますが、具体的にどの様な表現形式にすべきかを模索している段階です。そこで、日本を含む、主に東アジア諸国の 2020年1月22日から2022年3月16日までの【 週間致死率 】をサンプルとして作成しましたので、是非、ご覧下さい。きっと、メディアが話題作りの為に報道している安易な内容とは違う情報が見えるでしょうし、新規感染者数や死亡者数だけでは見えてこない、各国で大きく異なる保健医療体制の違いなども推察できるでしょう。

 

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今回の新型コロナウイルスによって、人々の移動が活発になった現代ではパンデミックを防ぐのは難しい事と、国や地域によって感染被害に大きな違いがある事を私達の多くは学びました。
更に、パンデミック初期には世界各国が同じスタートラインに立った様な一体感を感じましたが、人口密集度や移動活性度、医療体制や経済的裕福度、政治体制や文化・風習などの違いによって、感染被害のレベルは地域や国によって大きく異なってしまう事も学びました。
そして今、感染対策や抑制が充分に達成できたとは言えない状況のまま、主要各国では国民生活の不満解消や治安と経済回復の為に規制緩和を進めていますが、決してどの政策や対策が正解とは言えず、今後共に様々な懸念や問題を抱えながら進んでいくでしょう。

こんな状況だからこそ、同じウイルスに対応を進める世界各国の対策と現状を正確に把握して、私達一人ひとりが自分自身に最適と思われる感染対策や経済的活動を行なう必要があり、その参考の一つになれば幸いです。


なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です

Source:#OCHA
 ( https://www.unocha.org/ )
#COVID19
#オミクロン株
#致死率


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新型コロナウイルス、都道府県別、週間対比・感染被害一覧表 ( 2022年 3月18日現在 )

2022-03-19 20:45:21 | COVID-19 国内状況


この一覧表は、各都道府県別に、前週と比較して新規感染者が増えた増加率や、人口あたりの新規感染者や治療中患者数の増加率、人口あたりの死亡者数の増加率など数値で表し、感染被害の深刻度を他の都道府県と比較して理解する助けになります。さらに 被害と影響が悪い箇所は黄色で欄を塗り、良い結果を出している箇所は薄いピンク色で欄を塗って識別しているので、各都道府県別の医療体制などを勘案すれば、医療機関などが直面している状況や、住民の人々が感じている恐れの度合いも推定する事が出来ます。


『 都道府県別、感染被害一覧 』

先週、過去最悪を記録した【感染密度】は、その勢いのまま更に深刻な状況になる事はありませんでした。が、今週も先週同様に過去最悪レベルに留まっています。一方、「人口あたり増加した死亡者割合」は一気に深刻な状況に陥り、各都道府県の多くで、昨年までの一週間あたりの死亡者数を大幅に上回っていて、特に京都府や大阪府、兵庫県や奈良県の関西圏、愛知県や千葉県、東京都、神奈川県の関東圏で深刻な状況が毎週の様に続いています。

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『 都道府県別、人口あたり 治療中患者数、重症者数、死亡者数 』

各社メディアは、多くの都道府県で「新規感染者」が最高値を更新し続けている事を中心に報道していますが、大切にすべきは人口あたりの感染者や人口あたりの重症者数、人口あたりの死亡者数の “増加度” です。
各都道府県別のそれらの値の増加度を下記のグラフで示しています。

 

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このグラフからも、大阪府と京都府、奈良県が最も「人口あたりの死亡者数」が深刻である事を示しています。そして同時に、最も「百万人あたりの治療者数」を減少させている事も示しており、日本で最も大きな負担に奮闘している医療体制になっていると思われます。

 

『 週間致死率 と 通算致死率 退院率一覧 』

直近の一週間、都道府県別の【週間致死率】(新規感染者数あたりの死亡者数)は以下のグラフになります。

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本来の致死率とは異なりますが、一週間の期間で区切って確認する事で、おおよその傾向は把握できると思います。
そして、多くの都道府県での【週間致死率】は 0.2% を超えており、インフルエンザの致死率( 0.006~0.018% )を大きく上回っています。従って、現時点で インフルエンザなどの感染症と同様な対処方法で済ませる事は出来ないと思われます。

 

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出典 : 厚生労働省

#COVID19
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全日本 新型コロナウイルス 感染者数と治療者数の推移、一週間毎の変化傾向 (2022年3月18日現在)

2022-03-19 20:28:48 | COVID-19 国内状況

『 新規感染者数と治療者数 』

2月中旬にピークに新規感染者数は減少を始め、全国各地に発出されていた感染防止対策の停止も発表され、全国的に一種の “安心感” と自由に行動できる事への期待感に溢れています。しかし、グラフが示す通り、今も昨年経験した感染拡大期とは較べられない程に多くの人が感染し続けていて、規制緩和によって感染機会が更に増える事は確実です。

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欧州を始めとする世界各国でも、新規感染者数が充分に減少し切らない内に感染防止の為の規制を緩和させ、一時は減少していた新規感染者ですが、2週間前から一気に感染拡大を起こしています。
また、隣国の韓国で60万人を超える新規感染者を記録するなど、ベトナム、シンガポール、そしてニュージーランドでは、2~3週間前から感染爆発と言える急速な感染拡大によって過去最多の感染者を記録しています。原因は「オミクロン株の亜種・“BA.2” の強い感染力のため」とも言われており、日本でも対策が必要です。


『 重傷者数 と 死亡者数 』

政府担当者やメディアは「新規感染者数」や「病床稼働率」、「重傷者数」などを引き合いに出して、感染状況の把握説明や対策の必要性などを説明します。しかし、最も重要視すべきは死亡を防ぐ事ですから、「死亡者数」とその推移を確認する事です。
そして「死亡者数」は、グラフが示す通り、毎週の様に 1000名を超える人々が亡くなっており、それは過去に経験した悲惨な状況よりも多くの人が医療機関や自宅などで亡くなり続けている事で、決して静観して良い事でもありません。

 

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また、このグラフの「重傷者数」を見れば分かりますが、重症の人が減った人数より遥かに多くの人が亡くなっていて、重症以外だった多くの人が亡くなっている事を示しています。メディアは、安易に「重傷者数は減っています」と報道しますが、その言葉を鵜呑みにして安心するのは間違いだと言えます。



『 今後について 』

パンデミック発生以降、“オミクロン株” の強い感染力の影響もあって、2022年初頭からの “第6波” の感染拡大で以前とは比較できない程に多くの人が感染しています。そして、重症と診断される事も無く亡くなっている多くの人々がいる事も確かです。
つまり、感染者を治療する為の医療機関の多くは、無症状や軽症の人を対象とせず、主に中等症から重症の人に対象を絞っていて、感染が確認されたにも関わらず充分な治療を受けられずに多くの人が亡くなっている事が示唆されます。その上、感染予防対策として有効な「濃厚接触者」の厳密な特定をやめる事が発表され、飲食店や大型イベントなどでの集客規制も緩和される中、私達一人ひとりは、以前よりも自ら感染しない事に注意する事が求められているのは間違いありません。
英国では、あのエリザベス女王の感染が発表されるなど 感染自体が珍しい事ではなくなり、日本でも既に 20人に1人は感染者または感染経験者となっています。
今後は、経済回復という目的を掲げた各国の規制緩和レースに熱が入って来ますが、どうか、重篤な既往症のある人や免疫系に心配のある人に限らず、例え元気で健康な人であっても、無症状のままで他の人々の健康や命を脅かす感染症への備えはしておきましょう。

 

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出典 : 厚生労働省

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