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国家プロジェクト の “担い手” では ?

2011-03-31 22:52:24 | 日本の被災対応
福島第一原子力発電所は、民間企業・東京電力が所有管理する施設である。

しかし、日本の将来に大きな影響を与え続けているだけでなく、世界各国へ大きな影響を与え続けている大変に大きな “事案”である。

そのため、自衛隊など国家機関からの援助を受けたに留まらず、世界各国の
関連機関からの緊急的援助を受けているなど、世界的な関心事であり問題と
なっている。

では、現在の修復作業は、「 東京電力の修復プロジェクト 」でなく、国家的プロ
ジェクト と言うべきだろう。



【 TVで、“彼ら”への関心が高まったが ・ ・ 】

原子力安全・保安院 の 吉田さんの勇気ある告発のお陰で、 原子力発電所の
設備状況への関心だけでなく、 震災で被災した直後からそこで働き続けている
“彼ら” の事へと関心が移った事は大変に良かった事だ。

TV各局を始めとする各種マスコミ機関が 吉田さんの記者会見の様子を報道した
ため、政府もその影響を受け止め、3月29日には 枝野官房長官は 「原発作業員
の支援を強化したい」 と発表した。
3/29 NHKニュースより ・ 原発作業員の支援を強化

また、政府の会見発表と歩調を合わすように、翌日の 3月30日になって、東京
電力の勝俣会長以下役員全員が記者会見の場を設けた。
破損した施設の補修作業報道では動きが無かったが、さすがに作業をしている
“彼ら” の現場環境の過酷さや凄惨さが TV報道され、 更なる批判を恐れたと
評価されても仕方無いタイミングであった。
3/30 付け 産経ニュースより 東電・勝股会場会見

その会見の中で、記者の質問に答える形で “彼ら”作業員に対しての配慮を示し
た箇所があった事は一応評価できるものだ。 陳謝の念と共に、具体的な配置
人数や環境改善策について述べている。
3/30付け 産経ニュース 3/3 p

しかし、この事故処理は 既に東京電力のプロジェクトの範疇は超えている事は
明らかなのに、政府は 「 東京電力を通じて ・ ・ ・ 」との発言を繰り返し、
会長は 民間企業の経営責任者としての発言の領域を超えてはいない。

果たしてこんな対応で、 国家的困難に立ち向かっている “彼ら” を、正当に評価
し支援していく体制になるのだろうか?

ただ、批判に応えているだけの対応であれば、適切な対応は出来ない事は
明白だ。



【 “彼ら”の現状が、より明らかに 】

前述の吉田さんのお陰で、“彼ら”の 状況に関する情報が 以前よりも多く集まる
ようになってきたので、ここでお知らせしたい。

最初は、被災&事故以前からの 労働環境から、被災当日の状況、そして 施設
内で働いている方の人数などについて詳しくまとめてある報道を紹介する。
そこでは、(4/4 pで) 現在施設内で復旧作業をしている人の 8割以上が 東京電力の社員である事が書いてある。
3/30付け 産経ニュースより 原発作業員・それぞれの使命感

また、“彼ら”の一部の方は 放射線の被ばく量が測れなくなっている事が判明している事まで明らかになってきた。
地震被災の際、多くの台数の計測器 ・ 線量計 が壊れていたのだが、“結界” の中の事は 全てが閉じ込められてきたのだろう。

作動環境が公表され、政府も対応を検討を始めたが、これも 前述 ・ 吉田さんの
功績と言ってよいだろう。
3/31付け NHKニュース ・ 一部作業員の被ばく量量れず

しかし、この報道の中の政府の対応に注目してほしい。

「 東京電力の安全管理の在り方を調べる ・ ・ ・ 」 となっているが、国家的プロ
ジェクトに対応している 貴重な “彼ら” の存在を正しく認識しているならば、
「 東京電力が ・ ・ ・ 」 とか 「 東京電力の ・ ・ ・ 」 などの声明を出せる段階で
ない事は明らかなのだが ・ ・ ・ ?


【 “彼ら” へ 支援・声援を!! 】

報道されたとしても、“彼ら”の 作業している環境の過酷さは変わらず、 その
国家的な責任の重さも変わらず、 家や避難所で待つ ご家族の方々の心配や
心労は増えるばかりだ。

さあ、以前も紹介したが、 海外では “彼ら” に対しての支援の声が以前から
大きく挙がっていた。
米国の小学2年生 22名 が、“彼ら”を 「私のヒーロー」と呼び、直接 激励メッセ
ージを送付したニュースを再度紹介する。
3/28付け 産経ニュースより 福島第一原発作業員に「私のヒーロー」

同じ日本国内に住む 私達には、米国の小学2年生よりも 多くの事が出来るし、 やっていかなくてはならない! と 共感する人は少なくない筈。

さあ、記事をツィートしたり、 ブログへリンク貼りしたり、 メールへリンクしたり、
直接 東京電力へ手紙を届けて配送を依頼したりしませんか。

“彼ら”と 一つになって、日本の未来を守る 活動に“力” を !!


放射性物質漏れ、一日 何億の損失か?

2011-03-30 22:57:00 | 日本の被災対応
公的発表で、人は言う、

「 安定した状態になっています 」
「 このレベルでは、特に大きな影響も無く安全です 」 ・ ・ と

仮に、これら全てが真実だとしよう。

けれども、毎日毎日、放射性物質を放出し続けている事も真実だ。

そして、汚染された“水”の存在が作業の進行を妨げている事や、 その “水” が どこから湧いてくるのかさえ解明できない事など、一向に解決策が 見出せていない事も事実だ。

そして、それらの事実が 日本経済に損失を与えている事と、日々その損失は
増え続けている事も事実である事を忘れてはいけない。


【 諸外国からの反応 】

当初より、農産物や魚介類に対する影響が懸念され、同時に 諸外国から 輸入規制が掛かる事は容易に想像されてきたし、現に 各種報道で明らかになっている。
3/27付け NHKニュース シンガポール 輸入停止を拡大

しかし、(これも 当初より予測してきた事だが)、農産物などに留まらず工業製品にまで規制が掛かってきている。
この傾向が進行して、日本の輸出部門の主要な製品が影響を受ける事になれば、日本経済に大きな痛手となるのは必至である。
3/29付け 中日新聞より 鉄鋼製品でも放射線風評被害


【 日々、何億の損失か? 】

今回の震災と事故によって、経済的な損失は日本国内だけだと考えがちだ。

しかし、台湾経済建設委員会は 日本の震災によって 経済損失が 540億円 になるという発表をしている。
3/30付け AFP・BBニュースより ・ 日本震災による経済損失

台湾に与える経済損失がこの額だとしたら ・ ・ ・
日本が被る経済損失は、いったい幾らになるのだろうか?

そして、その経済損失は、前記の風評被害を見てわかるように、福島第一
原子力発電所から 放射性物質の漏えい が止まらない限り、毎日毎日、増え
続けていくのだ。

毎日、あの “現場”での作業を報道するニュースが続いているが、報道が毎日
ある事に慣れてしまって、まるで 他人事のように感じてはいけない。

なぜなら、あの “現場” が続く限り、日本経済へのダメージが日々大きくなり、
日々、何億円、何十億円分(?) 私達全員の暮らしに暗い影を確実に落として
いるからだ。

だから、私達は声を大にして声援しなければならない。
あの 現場で働く “彼ら” に対して、日本の未来を守り続けている事に感謝し
ながら、一日でも早く帰宅できる事を願う!! ・ ・ と



3月29日、 419名の方が あの“現場”で

2011-03-30 21:22:57 | 日本の被災対応
3月29日は、福島第一原子力発電所という、日本の未来を左右する過酷な環境で働き続けている人に対して、ようやく!日本の各マスコミが注目して報道を
始めた日となった。

勇気ある人の行動によって、“彼ら”に対しての注目は集まり始めたのだが・・、
“現場” の過酷さ や “彼ら” が背負っている役割の大きさに変わりはない。

しかし、“彼ら” の一日でも早い帰宅を実現するため、私達が支援する数多くの方法を実行していきたい。

3/30付け asahi.com / 汚染水排水 作業員419人苦闘


【 それは、勇気ある人の告発から 】

電力事業は国の大切なインフラ事業の一つである。
従って、原子力行政という言葉があるように、民間事業者の電力会社であっても国の行政力が強く及んでいる箇所である。

そのため、以前より危険性が公になっている現場で働く方々は、電力会社という大会社での厚遇されてきた面とは別に、行政的な様々な圧力を受けた仕事環境を受け入れている事は容易の予想される。

人は誰でも、“緘口令”的な仕事環境であったとしても、仕事を失いたくない。
しかし、勇気ある人の告発が続き、ようやく実情の一部が見えるようになって
きた。

3月28日付け、原子力安全・保安院の 横田さんが、会見を開いて “現場” の
実情を公開したのが大きな突破口となった。

顔と氏名、所属までを公開して、多数のマスコミ機関を前に実情を詳細に語る
という、大変に勇気ある行動によって、TV も公開するに至ったのだ。
過去にも、顔や氏名を出さずにTV取材に応じた方は数名居たが、現場で働く
人の凄惨さを無視せず正々と公表した彼の行動を高く賞賛したい。

彼の発表に基づいて、TV局が動いてきたからだ。
3/29付け FNNニュース・ 作業員の過酷な状況が明らかに・動画あり

続くように、今なお現場に留まっている女性社員からのメールも報道された。
3/30付け J CAST ・ 「もう限界です」


【 充分な支援と言えるだろうか? 】

再確認しておきたい。

“現場”環境の 過酷さは、高い放射性物質の存在と、日本の未来を大きく左右する作業の責任の重さからくるという事を。

例え、栄養ある充分な食事と柔らかく暖かいベッドがあったとしても、本当の意味
での “大変さ”や “過酷さ”、そして“責任の重圧” は変わらない事を今一度
確認しておきたい。

日々の作業の度に増え続ける “被曝量” に恐怖を覚えながら、前例の無い
“現場” と 終わりなき戦いを続けざるを得ない事、それ自体が過酷なのだ。

作業する人の補充も、充分とは言えないまでもあるようだ。
大手ゼネコンが 130名を派遣したほか、大手電機関連会社2社も派遣したと
聞く。
3/29付け 産経ニュース ・ 大成建設 130人派遣

しかし、人を送り込み、食糧や居住環境を整えたら充分と言えるのだろうか。
私達には、私達だからこそ、“彼ら”に 必要な支援が出来る! と 私は思う。


日本は ひとつになって !!

2011-03-29 23:53:46 | Webサイト 作成日記
■ やっぱり! 福島第一原発の状況が気になってしまい、手が進まない
■ 今のところ、「牛歩の歩み」にご容赦を !

* * * *

【 大きなうねりとなって ・・ 】

日本の各地から、各スポーツ界の選手や芸能界まで、
「日本はひとつになって!」というメッセージが発せられている。

とても良いメッセージです。

こういうメッセージが大きな“うねり”を生んで、被災して苦しんでいる方や企業
まで、一緒になって助け合っていく機運が生まれる事を切に願います。


【 足のひっぱり合いの人達 ・・? 】

しかし、日本全体が 市民みずからまとまろうとしている、本来の“民主主義” を体現させようとしている中、東京都千代田区に集まっている国家公務員の方達は 足のひっぱり合いしているように見えてしまうのは、どうしてだろうか?

それどころか、問題が発覚したり追求されてその時の “職” を辞した人達が、
次から次へと “ゾンビ”のように 表舞台まで復活してきている。
火事場の泥棒と揶揄されても仕方無い振る舞いではないか。

今は、政策論議や党内結束工作を進める時ではないはず。

自らが、まとまろうとしている市民(国民)の前に立ち、
「 まとまって、一緒にやっていきましょう! 」
「 苦労や負担はあるけど、今は心を一つにしよう! 」
・・と、 市民に対して 常に 訴え続ける時だ。


【 国をまとめる 真の リーダーシップを! 】

2010年 8月、チリ共和国で発生した 鉱山落盤事故 を覚えているだろう。

落盤によって生き埋めになった作業員 33名 を救い出すため、世界が注目した協力作業の中で、チリの大統領は 自らリーダーシップを取って国民を鼓舞して、世界へのアピールを続けた。

そして、救出の際には 実際に現場で 作業員の方々と抱擁を交わしたのを覚えているだろう。

もちろん、彼の政治的な プロパガンダ とも言えるが、お陰で チリ という国への認識が世界的に高まり、今後数年は 観光面や通商面で世界的なメリットが生まれたはず。

今回の 東北沖大地震を同じレベルに捉えるつもりはないが ・・
手法によっては、チリの場合以上に大きな効果を発揮したのではないかと考えられなかったのだろうか。

例え、政治家が支持率を高めるために利用した面があったとしても、その結果
として国民の意識が一つにまとまったり、世界の中での 認知度を高め、高い
リーダーシップの存在が外交面でも有利に作用するのであれば、それは国の
ためになる事だろう。

国のためになる事をしない政治家ならば、政治家とは言えないだろう。



プルトニウム という 現場環境

2011-03-29 23:22:07 | 日本の被災対応
福島第一原子力発電所の敷地内 5か所の土を検査したところ、人体に影響は
ないレベルで、原子炉内から漏れ出たと推定されるプルトニウムを検出したとの
報道があった。


【 現場で働く“彼ら”と プルトニウム 】

検査した箇所では問題無いレベルでも、原子炉から漏れ出た(出ている)箇所でも同じレベルに プルトニウム量が収まっているとは言えないだろう。

現場で作業している “彼ら”は、 放射性物質を含んだ水が漏れている場所を
懸命に確認しているはずだが、それは同時に漏れ出たプルトニウムと遭遇する
危険性があるという事を示している。

政府や原子力安全・保安院の発表は、「 人間には問題無いレベル 」 という
内容で終始していたが ・・ それで良いのだろうか?

現場で働く “彼ら” を配慮する言葉は当然必要だ。
そして同時に、“彼ら”の無事な帰宅を願い続けているご家族にって不安が
さらに増す事になったのだから、ご家族に対しての配慮ある発表の仕方という
ものがあると言いたい。
3/29付け 産経ニュースより、 体内被曝の防止急務


≪追記≫

今回の震災が世界に与えている損害を、ロイターは航空産業についてリポート
しているので、ご覧下さい。(動画)
3/18付け REUTERS : ロイター