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「キャスター」ではなく、「ステアリング(回転)軸角」と書きます

2022-05-30 05:25:55 | オートバイ基本講座の基本

『 日本特有の「キャスター」 』

現在、日本の二輪業界では「キャスター」という言葉がよく使われてますがが、実際のオートバイには「キャスター」らしき部品はありません。
  

また、専門誌のライターでさえ、「キャスター」という言葉で角度を表現させていますが、角度を表現するならばキャスター角とするべきで、適切な理解を求めるならば、「キャスター」という言葉の利用には慎重になるべきでしょう。

 

『 自転車や欧州メーカーでの表記 』

実は、自転車の世界では「ステアリング(回転)軸角」という表記が一般的で、その角度は路面からの角度を示していて、日本での「キャスター」が鉛直方向からの角度としているのとは異なります。
  


また、自転車に限らず、欧州主要二輪メーカーでは、角度を示すための「キャスター」という表現は無く、「ステアリング軸角度」や「ステアリングヘッド角度」として、路面からの角度で示されるのが一般的です。
   

以上の理由で、「ステアリング回転軸角(キャスター)」と書く事にします。 また、角度の測定方法も、路面からの角度を「ステアリング回転軸角」と書きます。



『 四輪業界での「キングピン」は、適切な利用へ 』

実は、四輪業界でも「キングピン角度」という言葉が最近までよく使われていて、整備の国家試験にも出てくる程でしたが、現在は改められつつあります。それは、「キングピン」という物は現在も形を変えて残っていますが、一般的な乗用車には「キングピン」は無く、より適切な表現をする為に使われなくなっているのです。



『 キングピンとは 』

キングピンとは、歴史は古くて、四輪式の馬車の時代に遡ります。馬車の前二輪は、馬の向きに合わせて向きが変わる様に、ターンテーブルステアリング方式と呼ばれる、前2輪のフレームと馬車とは 1本の太い「回転軸」で繋がっていて、これが「キングピン」のルーツです。

19世紀末、馬車から自動車の時代に移った際、前輪の向きを変える機構の部品の一部を「キンギピン」と呼んでいたのですが、21世紀の現代、一般乗用車で「キングピン」がある車両は殆ど無くなっているので、より適切な「ステアリング(回転)軸角度」等の表現に訂正されています。


ただ、現代でも「キングピン」が発明された当時のまま残っている車両が多く走っています。それは、トレーラー(被牽引車両)の連結部分にあります。 名称は、「第5輪」とか「カプラー」と「ピン」など呼ばれていますが、馬車が発明された当時からの「キングピン」の構造そのものです。




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新型コロナウイルス、都道府県別、週間対比・感染被害一覧表 ( 2022年 5月27日現在 )

2022-05-28 21:11:25 | COVID-19 国内状況

この一覧表は、各都道府県別に、前週と比較して新規感染者が増えた増加率や、人口あたりの新規感染者や治療中患者数の増加率、人口あたりの死亡者数の増加率など数値で表し、感染被害の深刻度を他の都道府県と比較して理解する助けになります。さらに 被害と影響が悪い箇所は黄色で欄を塗り、良い結果を出している箇所は薄いピンク色で欄を塗って識別しているので、各都道府県別の医療体制などを勘案すれば、医療機関などが直面している状況や、住民の人々が感じている恐れの度合いも推定する事が出来ます。


『 都道府県別、感染被害一覧 』

【感染密度】を見る限り、沖縄県が日本で最も厳しい感染状況が続き、それ以外の都道府県では状況が安定しつつある様に見られます。しかし、10,000 以上の【感染密度】が続いている事自体、緊急事態宣言が発出されていた当時でさえ無かった程に深刻な数値であり状況です。



『 都道府県別、人口あたり 治療中患者数、重症者数、死亡者数 』

「人口あたりの新規感染者数」を見れば、【感染密度】の表で示された通り、沖縄県が先週と同様に深刻な感染状況に陥ったままである事を示しています。一方、沖縄県以外の都道府県ではさほど深刻でない様な印象を受けてしまいます。
しかし、沖縄県以外の 46都道府県の全てが、昨年夏の感染状況よりに遥かに深刻な状況が続き、昨年以上に多くの人々が亡くなっている事は忘れてはいけません。

 



『 週間致死率 と 通算致死率 退院率一覧 』

直近の一週間、都道府県別の【週間致死率】(新規感染者数あたりの死亡者数)は以下のグラフになります。


本来の致死率とは異なりますが、一週間の期間で区切って確認する事で、おおよその傾向は把握できると思います。そして、多くの都道府県での【週間致死率】は 0.2% を超えており、インフルエンザの致死率( 0.006~0.018% )を大きく上回っています。




出典 : 厚生労働省

#COVID19
#オミクロン株


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全日本 新型コロナウイルス 感染者数と治療者数の推移、一週間毎の変化傾向 (2022年 5月27日現在)

2022-05-28 20:55:46 | COVID-19 国内状況

『 新規感染者数と治療者数 』

メディアは、「先週より 〇〇人減少」などと、安易に短視眼的な報道に終始して、昨年、緊急事態宣言の中、無観客で開催されたオリンピック期間より遥かに多くの人々が感染し続けている事実には触れない様にしています。確かに、2年以上に亘っている感染防止規制の為、国民生活の不安は増え、経済的な損失を受け続けている業界や会社も少なくない事は事実です。が、そういう規制緩和への期待だけを注視するのではなく、感染して亡くなる人も少なくない事を踏まえて、未だに感染者数が多い事は充分に伝える責任はあると考えます。


ただ、4月から5月にかけての大型連休による感染被害の拡大は限定的で、今後は、「新規感染者数」を昨年の 8月当時の人数以下になる事を目標に、行政の対応や報道機関の報道姿勢を改めるべきでしょう。



『 重傷者数 と 死亡者数 』

「ウィズ コロナ」の掛け声の下、大型施設の入場制限の緩和が進み、各地方自治体主導でGo To トラベル的キャンペーンが始められていますが、今もなお、感染して多くの人々が亡くなっている事は忘れてはいけないでしょう。
2020年1月以降、29ヶ月の間に日本で亡くなった人は 3万人余りですが、2022年1月以降のたった 5ヶ月間で、“オミクロン株” によって亡くなった人は 1万1千人にも上っている事も事実です。そして、今も、連日30人以上の人々が亡くなり続けるなど、昨年までの “デルタ株” 感染では起きなかった異常な現象が続いている事は忘れてはいけません。


日本より厳しい感染状況が続いていた欧米諸国が感染防止規制や入国制限を解除を進める中、日本も入国制限の解除へ向けた政策を行なっていくでしょうし、感染防止規制は更に緩和を進めていくでしょう。 そして、行政や報道機関は、政策の案内や不安解消の為の報道を積極的に行なっていくでしょうが、私達は一人ひとりは、過去から現在までの感染被害の状況を正しく把握した上で、自ら感染せず他者へ感染を広げない意識と行動が求められます。

 


出典 : 厚生労働省

#COVID19
#オミクロン株


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『 トレールコントロール ライディング 』の記事作成、進行中の案内です。

2022-05-28 03:15:51 | Webサイト 作成日記


一部の方から、「馬鹿にしていながら、根拠を書いた記事が書かれていない」と指摘を受けています 記事・『トレールコントロールライディング』の作成案内です。

https://gra-npo.org/lecture/ride/trail_controll/trail_con_ride_1.html


オートバイの基本講座『トレールコントロールライディング』の 1ページ目で、専門誌で時折見かける解説「トレール量は、ステアリング回転軸の延長線と路面が交わる点と、タイヤの接地点中心までの長さ」の内容を採点するならば、100点満点中 50点以下しかならないと書いたのですが、その根拠を解説する記事の掲載が遅れていたままになっていたのですが。ようやく、2ページ目の解説用イラストの作成が終わりました。

早ければ、2~3日中に、2ページ目を追加する予定ですから、興味のある方はご期待下さい。

 


なお、『トレール量』は、オートバイの直進走行時よりもバンク旋回時の操縦性や安定性に大きく影響する要素ですから、直立走行が基本の車とは違って。バンクさせて走行させた時のトレール量の影響を解析する必要があります。その為、より多くのライダーに理解してもらう為に、分かりやすい解説用イラストを作成して、記事も4ページほど費やす必要があると考えて進めています。


きっと、このオートバイにとっての『トレール量』が果たしている役割の理解が進めば、それを活かしたライディングへの応用も進み、より荷重を有効に使った効率の良い旋回で、楽しく安全なオートバイライフを過ごす人が増えると信じています。
どうぞ、ご期待下さい。

 


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新型コロナウイルス 国別・日別「死亡者数」と「人口あたり死者数」一覧(2022年5月25日現在)

2022-05-27 20:02:17 | COVID-19 世界状況

COVID-19 Deaths and Number of Deaths per 100 Million by country and day, As of May 25, 2022

『 世界の主要地域別・死者数の推移 / COVID-19 Deaths by major region 』

世界全体での感染死亡者数は、2022年1月、“オミクロン株” の影響によるピーク以降、順調に減少を続けていますが、ここに来て、欧州5ヶ国と北米 2ヶ国での「死亡者数」が充分に抑制出来ていない事がはっきりしています。


グラフを見れば明らかですが、「死亡者数」においては 欧米7ヶ国での死亡者数が半分近くを占めているだけでなく、一年前のデルタ株流行期と較べれば、世界の殆どの国々で死者数を減少させているにも関わらず、欧米7ヶ国は当時と変わらない死者数を記録し続けている事が分かります。

欧米諸国の報道や経済の影響によって、それらの事実は話題にはなりませんが、mRNA ワクチン開発や一気の増産で世界的ワクチンシェアを誇る会社を多く抱える欧米7ヶ国としては、決して誇るべき状態ではありませんし、充分にワクチンが入手出来なかったにも関わらず感染被害を抑えている国々から見れば、敢えて話題にされないようにしていると思われても仕方無い状態です。




『 国別・日別、死亡者数一覧 / Deaths by country and Day 』




『 人口あたり死者数、国別・日別一覧 / Deaths per 100 Million People by Country and Day 』

人口が異なる国の死者数を比較して話題にする事ほど無意味な事はありません。人口あたりの死者数【死亡密度】を見れば、各国の被害状況がはっきりと理解できます。【死亡密度】の数値に合わせて欄を色分けしてあるので、深刻な状況に陥っている国や地域などがはっきりと識別できます。
  
現在、死亡者数の抑制が出来ずに大きな被害を続けている国は、オーストラリアとニュージーランド、中米・カリブ海諸国の トリニダード・トバコ と バルバドス、欧州のギリシャやイタリアなどです。特に、ニュージーランドは、厳密な水際対策によって、2年以上に亘って世界で最も感染を防いだ国でしたが、2022年2月、国民からの要求に対応する形で、予定していた段階的な規制緩和を一気に短縮実行した為、一気に急激な感染拡大を引き起こし、高い【死亡密度】を記録し続けるなど世界で最も深刻な状況を引き起こしています。
そして、一か月前から急激な感染拡大した台湾では、懸念していた通り、一週間前からニュージーランド並みの深刻な状況に陥っています。IT技術によって感染を抑えてきた国だけに、死亡者数を抑制できなかった事は他の国々に大きな教訓を与えているでしょう。
  
また、それらの国々とは別に、欧州で新たに懸念すべき国が現れています。それはポルトガルです。メディアでは報道されていませんが、5月19日、ポルトガルは 26万人の感染者数を国連(OCHA)に報告しています。 人口が 1000万人程の国としては膨大過ぎる報告数の為、当初は報告ミスだと考えられましたが、3日ほど前から、世界で最も高い【死亡密度】が宝庫行くされ続けています。その為、なんらかの深刻な状況が起きて、予想外に多くの方々が命を落としていると考えられますので、今後も目を離す事が出来ない国の一つになっています。
  



以上、「日常生活を取り戻す」とか「航空や観光産業の回復のために」というメッセージが、欧州諸国を中心に世界中に広がっていますが、その規制緩和による被害の出方は各国によって大きく異なり、その対応を誤ると多くの人々が亡くなる事実も決して忘れてはいけませんし、責任あるメディアも報道を行なっていくべき重要な事柄だと考えます。
なお、表には掲載していませんが、南太平洋の島嶼国・トンガでは 1万人を超える累計感染者数を記録し、亡くなった人は 5月25日現在 11名です。 同じく、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)では、5月25日現在、累計 1名の感染者数と 6名の死亡者数が報告されています。


※ 情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です
※ OCHA発表のデータの内、「夏季オリンピック」「冬季オリンピック」「南極大陸」「トンガ」「北朝鮮」の情報は掲載していません


Source:#OCHA  ( https://www.unocha.org/ )
#COVID19
#オミクロン株
#死亡者数
#deaths


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