【 お問い合わせ(提案) 】
GRA 小林様
はじめまして。
○○県△△市でバイク屋を営んでおります T と申します。
当店は現状ヤマハのスポーツスクーターTMAXに乗るお客様が多い(自分も乗ってます)のですが、
TMAXの楽しさを再確認するためのライディング教室や練習会を検討しております。
ジムカーナや、教習所で行われる練習会、ミニサーキットでの走行会でも
タイヤサイズやホイールベースではじかれて参加できないケースが多いです。
そこで、TMAXが参加できる練習会、更に参加するにあたって
どのような事を心がけるとよいかなどお教えいただけますと幸いです。
お忙しい所、誠に申し訳ありませんが、お手隙な時にでも構いませんので宜しくお願い致します。
【 回答文 】
こんばんは T さん
この度は、私共に質問のメールを下さり 誠にありがとうございました。
遅くなりましたが、安東様のご質問やご意向に沿って、回答と簡単なアドバイスをお届け致しますので、よろしくお願い致します。
* * * * *
【 スクーター と オートバイ 】
先ず、私達は “ スクーター ” と “ オートバイ ” との間には 大きな違いは無いと考えていて、過去に開催してきた イベント でも区別をしてなかった程です。
つまり、どんな 講習会や練習会 に参加される場合でも、スクーター( TMAX )用の ライディング教室 や 練習会 を開催される場合でも、ライディングや講習の基本は変わりません。

【 ライディング の 基本 】
ライディングの基本は、オートバイ(スクーター)に気持ち良く走ってもらう事に尽きます。
その為には、「 タイヤのグリップ感 」を感じる事、「 ステアリング 」に 力を加えない事が 最も大切になります。
そして、それらを基本にして、アクセル と ブレーキ、バンク角のコントロールを 精緻に行なって、車両が活き活きと走る姿を 静かに観察できるようになるのが ライディングの慶びだと思います。
【 お勧めの基本練習 】
仮に、ご自身で ライディング教室や 練習会を開催されるなら、その際に行なうメニューとして私が最もお勧めするのは 「 ブレーキング 」です。
ブレーキングは誰でも行なっている行為ですが、その能力を最大限に活かす事には無頓着なものです。
しかし、加速とは異なり、減速は 車両の限界を 誰でも比較的安全に体験できる行為で、最大グリップを感じつつ減速を続ける感覚こそ、最も磨きやすいライディング能力であり、公道走行での安全マージンを高める事にも直結しています。
その上、スクーターなどの 小径タイヤ車両の場合は、タイヤ接地面の前後長が短い為に、大径タイヤ車両と比較して、直進安定性が小さい宿命があります。
そのため、普段から ハンドルに力を加える操作を無意識にしている方の場合、ブレーキングで 小径タイヤの方が コントロールを失う機会が多くなります。
つまり、そういう特性があるからこそ、フルブレーキングの練習が必要と言えますし、その練習によって ハンドルに力を加えないという基本 を体得する事にも繋がるのです。
【 お勧めの基本練習 】 2
次にお勧めの練習方法は、平地で 円 を描いて走る練習です。
それも、一定の半径で(どんな径でも構いません) 一定の速度、バンク角を保って 走る練習です。
二輪車の 運動特性の基本は、「 直進 」と 「 回転 」です。
つまり、基本を押さえた走りが出来れば、ライダーからの操作が最小限で、いつまでも 「 直進 」や 「 回転 」を 続ける様になっています。
折角、二輪車に乗っているのであれば、そんな基本能力を最大限に生かした走りを行なえるようになりたいものです。
アクセル(速度) と バンク角が 一定であるならば、例え ライダーが目を閉じていても、車両は 一定の半径の 円 を描いて走り続けます。
実際にトライしてみると分かりますが、一定の円を描けない場合には、車両が悪いのではなく、全てライダーの操作の責任だと言う事が実感できます。
半径 3m(直径 6m)位の 円を基準に、それ以下 や それ以上に大きな 円 で構いません。 どんな大きさでも結構ですから、選択した 大きさの円 をトレースします。
慣れたら ブレーキ は 前後共に 一切使わないで走ります。
円 の一ヶ所に マーカー を置いておくと、きちんと走れる限り、毎周回 マーカーと同じ関係でいられるでしょう。
一つの 大きさの円で慣れたら、様々な大きさの円でもトライしましょう。
右回りが上手になったら、左回りをトライしてみましょう。
右と左とで 車両の挙動が異なる場合には、ライダーの責任よりも、車両が原因の場合がよくあります。
この練習を行なう事で、ライディングレベル を ライダー自身 が はっきりと感じる為、とても 有意義な練習になります。
二輪車は、様々な場面で 様々な 大きさの円を描きながら走行しているものです。
そんな 円 の練習こそ、ライディングの 最も基本 です。
【 スクーターの特性 】
一般的なオートバイと異なり、スクーター 独自の特性があるとすれば、バンクコントロールです。
一般的なオートバイの場合には、タンク や ステップ周りのフレームを 脚で操作する事で バンク角コントロールが出来ますが、スクーターの場合にはそれができません。
その為、スクーター独自の バンクコントロール方法として、足指コントロール をお勧めします。
それは、両足は 無理の無い範囲でより前方のステップボードに置き、その 足裏へ加える力の 左右差によってバンク角をコントロールするものです。
慣れてくると、足の 中指 や 小指 などに加える力を 微妙にコントロールする事で、微妙なバンク角のコントロールが 容易になる事が実感できるものです。
以上、簡単にまとめるつもりでしたが、長くなってしまい申し訳ございません。
安東さんの意図とは異なる文章もあったと思いますが、こんな私にできる事があれば、可能な限り サポート しますので、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
NPO法人 GRA 事務局 : 小林
GRA 小林様
はじめまして。
○○県△△市でバイク屋を営んでおります T と申します。
当店は現状ヤマハのスポーツスクーターTMAXに乗るお客様が多い(自分も乗ってます)のですが、
TMAXの楽しさを再確認するためのライディング教室や練習会を検討しております。
ジムカーナや、教習所で行われる練習会、ミニサーキットでの走行会でも
タイヤサイズやホイールベースではじかれて参加できないケースが多いです。
そこで、TMAXが参加できる練習会、更に参加するにあたって
どのような事を心がけるとよいかなどお教えいただけますと幸いです。
お忙しい所、誠に申し訳ありませんが、お手隙な時にでも構いませんので宜しくお願い致します。
【 回答文 】
こんばんは T さん
この度は、私共に質問のメールを下さり 誠にありがとうございました。
遅くなりましたが、安東様のご質問やご意向に沿って、回答と簡単なアドバイスをお届け致しますので、よろしくお願い致します。
* * * * *
【 スクーター と オートバイ 】
先ず、私達は “ スクーター ” と “ オートバイ ” との間には 大きな違いは無いと考えていて、過去に開催してきた イベント でも区別をしてなかった程です。
つまり、どんな 講習会や練習会 に参加される場合でも、スクーター( TMAX )用の ライディング教室 や 練習会 を開催される場合でも、ライディングや講習の基本は変わりません。

【 ライディング の 基本 】
ライディングの基本は、オートバイ(スクーター)に気持ち良く走ってもらう事に尽きます。
その為には、「 タイヤのグリップ感 」を感じる事、「 ステアリング 」に 力を加えない事が 最も大切になります。
そして、それらを基本にして、アクセル と ブレーキ、バンク角のコントロールを 精緻に行なって、車両が活き活きと走る姿を 静かに観察できるようになるのが ライディングの慶びだと思います。
【 お勧めの基本練習 】
仮に、ご自身で ライディング教室や 練習会を開催されるなら、その際に行なうメニューとして私が最もお勧めするのは 「 ブレーキング 」です。
ブレーキングは誰でも行なっている行為ですが、その能力を最大限に活かす事には無頓着なものです。
しかし、加速とは異なり、減速は 車両の限界を 誰でも比較的安全に体験できる行為で、最大グリップを感じつつ減速を続ける感覚こそ、最も磨きやすいライディング能力であり、公道走行での安全マージンを高める事にも直結しています。
その上、スクーターなどの 小径タイヤ車両の場合は、タイヤ接地面の前後長が短い為に、大径タイヤ車両と比較して、直進安定性が小さい宿命があります。
そのため、普段から ハンドルに力を加える操作を無意識にしている方の場合、ブレーキングで 小径タイヤの方が コントロールを失う機会が多くなります。
つまり、そういう特性があるからこそ、フルブレーキングの練習が必要と言えますし、その練習によって ハンドルに力を加えないという基本 を体得する事にも繋がるのです。
【 お勧めの基本練習 】 2
次にお勧めの練習方法は、平地で 円 を描いて走る練習です。
それも、一定の半径で(どんな径でも構いません) 一定の速度、バンク角を保って 走る練習です。
二輪車の 運動特性の基本は、「 直進 」と 「 回転 」です。
つまり、基本を押さえた走りが出来れば、ライダーからの操作が最小限で、いつまでも 「 直進 」や 「 回転 」を 続ける様になっています。
折角、二輪車に乗っているのであれば、そんな基本能力を最大限に生かした走りを行なえるようになりたいものです。
アクセル(速度) と バンク角が 一定であるならば、例え ライダーが目を閉じていても、車両は 一定の半径の 円 を描いて走り続けます。
実際にトライしてみると分かりますが、一定の円を描けない場合には、車両が悪いのではなく、全てライダーの操作の責任だと言う事が実感できます。
半径 3m(直径 6m)位の 円を基準に、それ以下 や それ以上に大きな 円 で構いません。 どんな大きさでも結構ですから、選択した 大きさの円 をトレースします。
慣れたら ブレーキ は 前後共に 一切使わないで走ります。
円 の一ヶ所に マーカー を置いておくと、きちんと走れる限り、毎周回 マーカーと同じ関係でいられるでしょう。
一つの 大きさの円で慣れたら、様々な大きさの円でもトライしましょう。
右回りが上手になったら、左回りをトライしてみましょう。
右と左とで 車両の挙動が異なる場合には、ライダーの責任よりも、車両が原因の場合がよくあります。
この練習を行なう事で、ライディングレベル を ライダー自身 が はっきりと感じる為、とても 有意義な練習になります。
二輪車は、様々な場面で 様々な 大きさの円を描きながら走行しているものです。
そんな 円 の練習こそ、ライディングの 最も基本 です。
【 スクーターの特性 】
一般的なオートバイと異なり、スクーター 独自の特性があるとすれば、バンクコントロールです。
一般的なオートバイの場合には、タンク や ステップ周りのフレームを 脚で操作する事で バンク角コントロールが出来ますが、スクーターの場合にはそれができません。
その為、スクーター独自の バンクコントロール方法として、足指コントロール をお勧めします。
それは、両足は 無理の無い範囲でより前方のステップボードに置き、その 足裏へ加える力の 左右差によってバンク角をコントロールするものです。
慣れてくると、足の 中指 や 小指 などに加える力を 微妙にコントロールする事で、微妙なバンク角のコントロールが 容易になる事が実感できるものです。
以上、簡単にまとめるつもりでしたが、長くなってしまい申し訳ございません。
安東さんの意図とは異なる文章もあったと思いますが、こんな私にできる事があれば、可能な限り サポート しますので、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
NPO法人 GRA 事務局 : 小林