今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

野口雨情

2005-01-27 | 人物
1945(昭和20)年の今日(1月27日)は、北原白秋、西条八十とならび三大童謡詩人といわれる野口雨情の忌日。
野口 雨情(のぐち うじょう)は、1882(明治15)年、5月29日、茨城県多賀郡の廻船業を営む裕福な家に生まれる。本名は野口英吉。中学より東京で学び、東京専門学校(現早稲田大学)に入学し、坪内逍遥に学ぶが、家業が傾いたために1年余りで中退、詩作を始める。1905(明治38)年、民謡詩集「枯草」を自費出版。1907(明治40)年頃より暫く詩作から遠ざかるが、1919(大正8)年、詩集「都会と田園」により詩壇に復帰、斎藤佐次郎により創刊された「金の船」に作詞家として迎えられたこの頃から頭角をあらわし童謡を次々と発表。藤井清水や中山晋平、本居長世と組んで多くの名作を残した。民謡「枯れすすき」は、中山晋平の作曲により「船頭小唄」となって一世を風靡した。以後、主に童謡において活躍し「七つの子」「赤い靴」「青い目の人形」「雨ふりお月さん」「あの町この町」「兎のダンス」等の作品を次々と発表している。
他方童謡とともに盛んとなった「新民謡」(創作民謡)にも力を注ぎ、1935(昭和10)年には日本民謡協会を再興し、理事長に就任。日本各地を旅行し、その地の民謡を創作した。このころから、詩作は減少し、1943年(昭和18年)に軽い脳出血で倒れて後は療養に専念。1945年(昭和20年)1月27日疎開先の宇都宮近郊で死去。<63歳>
野口雨情の船頭小唄「おれは河原の 枯れすすき 同じお前も 枯れすすき
 どうせ二人は この世では 花の咲かない 枯れすすき・・・ 」
この身にしみ入るよう歌をはじめ、「波浮の港」、「十五夜お月さん」などいまもわたしたちの胸の中に生きつづけている不柄の名作である。私は、今でも暇なとき、船頭小唄や波浮の港はよくハーモニカを吹いて楽しんでいる。
「赤い靴」の歌では「赤い靴はいてた女の子」は「異人さんに連れられて行っちゃった」ままであるが、この赤い靴をはいてた女の子は実在したということで、開拓移民の子として北海道にいたが、肺炎を患い、異人さん(宣教師)が東京の教会に連れて行き、世話をしてくれたようで、外国へ渡ることもなく、7才ほどで亡くなったということだそうだ。詳しくは、d-scoreの野口雨情「赤い靴」を、ご覧になるとよくわかるよ。しかし、雨情の歌には、この「赤い靴」の歌では異人さんにつれていかれちゃったまま終わっているし、「青い目の人形」の歌では、「青い目をしたセルロイドの人形」は「迷子になったらなんとしょう」「わたしは言葉がわからない」と悲しい歌だし、「雨降りお月さん」でも、お嫁さんが雨の中、花嫁衣裳のまま「ひとりで傘(からかさ)さしてゆく・・・」なんて、寂しそうな歌だし、こんなやるせない歌が多いね。
それに、この、「雨降りお月さん」の歌は、一番と二番のメロディーや節が、少し違っているでしょう。気づいていない人は、以下参考の「なつかしい童謡・唱歌・わらべ歌・寮歌・民謡・歌謡」のところのMIDIは、歌詞つきなので歌詞を見ながら、聴いてみるといいよ。
私も、今まで、なんとなく不自然だな~とは思っていたのだが、その理由は、この歌の一番の題名は 「雨降りお月さん」二番の題名は 「雲の蔭」というもともと別々の歌だったからなのだそうだ。このことは、以下参考の「童謡のなぞ 14」を見て判った。(ここでもMIDIが聞ける)
最近は、音楽ブームで次々と新しい歌が出てくるが、いい詩のものが少ないね~。なんか、リズムに適当な言葉をつけてるだけって感じ。昔のものは、このようなしっかりとした詩に、いい曲をつけているので、いつまでも覚えていられるんだが、今のように何を言ってるのかわからないような歌って覚えられないよね・・・。文学に関していえば、情緒性豊かだった昔の人の方が現代人より優秀だったと思えるね~。
(画像は野口雨情。以下参考のd-score「野口雨情」より借用)
参考:
作家別作品リスト:野口雨情 (青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person286.html
野口雨情年譜
http://www.d-score.com/db/ujo
童.謡のなぞ 14
涙をさそう.童謡たち / 雨降りお月。なぜ、一番と二番のメロディーが違うのか ?
http://homepage3.nifty.com/funahashi/sonota/hoka23.html
なつかしい童謡・唱歌・わらべ歌・寮歌・民謡・歌謡
「野口雨情」の歌を少し聴いてみませんか。ここで、曲名索引で、「船頭小唄」<赤い靴」「青い眼の人形」「十五夜お月さん」「雨降りお月さん」など選んでください。
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
色々な謎解きがございますのね (けぃみ)
2005-02-03 20:22:04
なぁるほどとおもいつつも

やはり幼い子頃 どう感じてましたのか耳から入りましたメロディーと歌詞に素直に受けました印象ソレが一番のような気がいたしますわ(笑)
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. (けぃみ)
2005-02-03 20:18:17
昨年は童謡や唱歌を歌いながら・・・・・・

野口雨情さんのおうたも随分歌わせていただきましたわ^▽^*

いつの時代にもほっとできます素敵な優しいお歌ですのよね

雨降りお月さん 好きなお歌の一つですが

そうですかそのような謂われが・・・・

後で寄ってみましょ(微笑)

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音楽 (よーさん)
2005-01-27 21:08:09
よかったね~、

役に立つのがあって・・・

本望です・・・
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寮歌 (Linda)
2005-01-27 13:12:49
よーさん、こんにちは。

ご紹介がありました「なつかしい童謡・唱歌・わらべ歌・寮歌・民謡・歌謡」で寮歌を楽しみました。お気に入りに入れました。巻頭言まで書いてあったので寮生活の頃を思い出しました。

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