今日のことあれこれと・・・

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ニオイの日

2006-02-01 | 記念日
2月1日「ニオイの日」
今日(2月1日)は、「ニオイの日」P&G「ファブリーズ暮らし快適委員会」が2000(平成12)年に制定。「に(2)お(0)い(1)」の語呂合せ。他に、「香りの日 7月7日」や「香りの記念日 10月30日」などがある。
現代人にとってにおいの感覚は、見る、聞くなどにくらべて余り重視されていないようである。しかし嗅覚は動物の多くにとって食物を選ぶとき、敵の接近を知るとき、そして異性を求めるときなど生きていくうえで非常に大切なものである。だが、いつしか私たち日本人の嗅覚はどんどん鈍くなり、人に不快を与える「におい」を垂れ流すことに無神経になる一方で、過剰なほど「におい」に反応してしまう現象までが出ている。今、「におい」に関して無神経と神経過敏の両極端のところに現代人はいる。
人類は、火を使うことを覚え、他の動物とは飛躍的な成長を遂げたが、同時に、人類が香りと出逢ったのもこのときからと考えられている。それは、香(香料、香水、芳香)を示す英語「Perfume」が「Per(throught)+fume(煙)」、すなわち煙を通してという意味であることからも、人が良い香り(薫り)に接した最初の方法が芳香物質に偶然火を点けることであったようだ。
一口に香といっても、様々なものがあるが、香は、もともとは酷暑の地であるインドで悪臭を防ぐために生まれたもので、それが、西へ渡った香の文化は、香油、香水と、液体の香りの文化を発展させ、東へ伝えられた香の文化は、仏教(538)の伝来と共に日本へ伝わり焼香・香道という形で主に発展した。この香の歴史などについては、以下、参考に記載のお香の松栄堂の「お香の歴史」や、株式会社 日本香堂の「香りの文化とエピソード」などが詳しい。
『日本書紀』には「推古天皇3年(595年)4月にひと抱えもある大きな沈香(沈水香木)が淡路島に漂着し、島人がそれと知らずかまどに入れて薪とともに燃やしたところ、その煙が遠くまで薫り(かおり)、これを不思議なこととしてこの木を朝廷に献上した」と記されているそうだ。
わが国ではこのような香木などを、「香」として用いるようになるのは、花を飾り、燈明をともし、香を焚(薫)いて仏前を清めるという儀礼の小道具の一つとして使われたのが最初であろう。これが、奈良時代後半、鑑真和上が香の配合技術を日本に伝えると、香は仏教の道具としてだけではなく、貴族たちが自らの生活の中で楽しむものになっていった。
平安時代になると、貴族の間で、種々の香料を複雑に調合し、蜂蜜などで丸薬状に練り合わせた香(「薫物(たきもの)」)を、住居や衣服・髪に薫(た)き込める「空薫物(そらたきもの)」の習慣が生まれる。また、香を薫(た)き比べる「薫物合(たきものあわせ)」も始まった。 そして、室町時代になると香道という日本独自の芸術文化にまで発展し、現在に至っている。
源氏物語の頃、香りはおもてなしには欠かせないものだった。どんな香りを漂わせるかで、その人の教養が判断された。香りの世界は、紫式部によって著された『源氏物語』に、当時の貴族たちの薫物合わせの様子が残されている。日本の香り「香道」参照。
物語の進行と共に“かおり”のイメージが織りなす感性を大事にし、書き手・読み手に共通の“かおり”のイメージがなくては、完成されない文学の世界が見られるという。この感性は、後に、香が主となり背景に文学的教養を必要とする「源氏香」という香の世界を生みだしている。「源氏香」は、香りを源氏物語の最初と最後(桐壷と夢浮橋の巻)を除いた52話にあてはめて種類分けをして、源氏物語のテーマにあった香りを作り出すものだが、これについては、以下参考の「源氏物語の匂いが詳しい。兎に角、源氏物語の主役、源氏の君は薫物の秘法を知るゆえに尊敬されたともいえるのそうだ。
goo 辞書「におい」を見ると、におい にほひ 2 【▼匂い/▽臭い】 〔動詞「匂う」の連用形から〕について、
(1)物から発散されて、鼻で感じる刺激。かおり・くさみなど。臭気。「かおり」が快い刺激についていうのに対し、「におい」は快・不快両方についていう。不快な場合の漢字表記は多くは「臭い」〕・・・とある。(他の解釈は同辞書参照)
”嗅覚”としてのよい「かおり」は「かをり」とも書き、 漢字には、「薫り」「香り」が宛てられるが、「馨り」もある。もともとの「かおり」の歴史的仮名遣いは「かをり」で、「か」が、かおりやにおいを指す語で、「かをり」は、香りがそこに居る様子をさしており、「香居り」が由来と言われている。先にも記したように、香は香木を薫(た)いたときのいいにおい、香気が「薫り」である。又、「馨り」は香りが遠くへ漂う状態をいう。
「におい」の歴史仮名遣いは「にほひ」と書き、漢字には「臭」と「匂」があるが、もともとの中国から入ってきたときの漢字は「臭」で、上の自が鼻、下の大が犬を表し、犬が鼻で臭いをかぐの意味で、常用漢字では犬の点を取ってしまっているが、中国では点は残っているそうだ。上にもあるように、この字を使うときは、タバコなどの臭い不快なにおいの時などに使う。それに対して、「匂」は国字(日本で作られた字)で、 「余韵(よいん)」をにおいと言うことから、「韵」の旁(つくり)を変形したのがもとだそうだ。 ”嗅覚”としてのよいにおいは「かおり」なので、匂うは「本来は”視覚”に関する語で、「におうばかりの美しさ」のように、非常に美しい様子を表わしたり、「この事件はどうもにおう」のように、何となく怪しい気配がする意にも用いる。しかし、今では、”視覚”、”嗅覚”以外の五感やどことなくただよう、気配、気分、情趣,雰囲気,余韻,余情などの微妙な変化などにおい全般について使われている。
人間にとって、気持ちのよい匂い(かおり)はリラックスさせ心を落ち着かせてくれるものであり、最近は、「アロマテラピー」など、香りに秘められた不思議な力が見直されている。私も、一度友人の家へ行ったとき香を焚いて迎えてくれたことがあり、感動し、その後、香の中でも一番簡単な線香など買って、来客時などに使っていたこともあるが、今は、どこへ・・・探しておこう・・・と。
(画像は、お香用の線香立て)
参考
お香の松栄堂
http://www.shoyeido.co.jp/
株式会社 日本香堂
http://www.nipponkodo.co.jp/
源氏物語に関するエッセイ・論文集
w.iz2.or.jp/essay/7-7.htm
源氏物語の匂い
mepage2.nifty.com/ukifune/Genji/ggenjiko.htm
日本の香り「香道」
http://www.y-uruwashi.gr.jp/koudou.html
心と体を癒すアロマテラピー
http://www.wellba.com/AROMA/

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2 コメント

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嗅覚 (Linda)
2006-02-01 10:00:12
よーさん、お早うさんです。

鼻の手術をしてから嗅覚が駄目になってしまいました。だから食事が美味しくなくなりました。困ったことです。

僕は「におい」を「匂い」「嗅い」と書いていました。エエ香りは仰るとおり「匂い」で悪いほうは「嗅い」だと思っていたんです。そして「臭い」は「くさい」であると・・・。しかし、ワープロを使い始めると「におい」は「嗅い」と変換されません。一々「嗅覚」と打ってから「覚」を削除して「い」をつけていましたが、最近は邪魔くさくなって「臭い」のままにしています。しかし、何故「嗅い」が無くなったのか解りません。子供の頃に僕が間違えて覚えたのでしょうかね。「嗅覚」をしゅうかくと読むアナウンサーが居ましたがこんな奴は問題外ですね。
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嗅覚 (よーさん)
2006-02-02 07:21:53
Lindaさん、私は、漢字はどちらかと言うと苦手なので絵よくわからないが、においとしてのくさい匂いは臭いではないですかね~。このにおいをかぐときに嗅ぐ書く。「味覚」にたいして、「嗅覚」会わせているのでしょう。嗅ぐのは臭いだけではないからではないですか・・・雰囲気も・・・
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