今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

OLの日

2006-11-25 | 記念日
今日(11月25日)は、「OLの日」
働く女性の異業種間交流サークル「OLネットワークシステム」が1994(平成6)年に制定したそうだ。
以前は、職場で働く女性のことを「BG(business girl)」と呼んでいたが、この言葉には「街の天使」(売春婦)という意味があることがわかり、東京オリンピックを翌年に控えて、世界各国から人を招くのにふさわしくないという空気があった。1963(昭和38)年9月12日にNHKがそれまで使われていた「BG(ビジネスガール)」を放送禁止用語とした。そして、『週刊女性自身』がこれに代る新しい用語を募集し、一番支持の多かった「OL(office lady)」という用語を、1963年11月25日発売の号から使い始めたことによるそうだ。
この「OL」の用語誕生から既に、43年経った今日では、国語辞典(goo 辞書 )にも”女性の事務員。オフィス-ガールに代わって用いられるようになった語” 。として登録されている通り、すっかり一般用語として定着しているようだ。
1944(昭和19)年、”「サラリーマンの巣であった丸ビルは、あの窓もこの窓も女子に代替。4対1だった男女の割合が1対3と、今では女子部隊が男子を抑えてしまった」と、「アサヒグラフ」の記者は「決戦体制」のオフィス街をルポ。和洋の事務服の取り合わせが興味深いが、記者は「常在防空の心得も忘れずに」と注文をつけている。”(朝日クロニカル、週刊20世紀)記事にも見られるように、第二次対戦のピークを迎えて男子は戦場に招集され、この頃、日本のオフィス街は男子不足から女性の数が一気に増加する。以降、その傾向は続き、特に事務職の仕事には、女性が多く雇用されるようになった。戦後のオフィス街に増えた女性の社員達は、それを、「BG(ビジネスガール)」と呼んでいた。この用語が何時どのような経緯で出来たかの詳しい事は知らないが、これは、昭和初期に流行った流行語、男子の「モダンボーイ」に対する女性の「モダンガール」のように、ビジネス街の男性を「ビジネスマン」と呼んでいたものに対して、その代替として一気に増えたビジネス街で働く女性たちを「ビジネスガール」と呼ぶようになったのではないか・・。
戦後、ビジネス街で働く女性はBG(ビージー=ビジネスガール)と呼ばれ、特に丸の内のBGは、若い女性のあこがれの的でもあった。 しかし、作られた当時は、特に仕事ができることよりも、女らしく愛嬌のあることの方のみを強く求められていたといっていいだろう。しかし、当時、男性だけがそれを望んでいたわけではなく、女性の方も会社での仕事は、結婚するまでの腰掛け程度のものであり、そこで、数年間社会経験をして、その間に花嫁修業などをして、結婚適齢期・・・・当時は26~27歳くらいまでには、結婚をするといった事が、極当たり前の世の中の考え方ではなかっただろうか。
しかし、敗戦後の日本経済も、1955(昭和30)年ごろには戦前の水準に復興し、1956(昭和31)年度『経済白書』には「もはや戦後ではない」の語も見られるように更なる高度成長が始まった。そして、女性の社会的進出も、益々盛んになり、社会に進出した女性の中からも、従来の女性のように、会社を単に結婚までの一時的な腰掛の場として選び、単なる男性の補助的な仕事をするだけではなく、自らも男性と同様にキャリアを積んでやっていこうと考える女性ガ増えてきた。そして、1959(昭和34)年にはそのような女性を呼ぶ言葉として”キャリアガール”と言う流行語も出来ている。
1963(昭和38)年に、当時、広く一般社会で汎用していた「BG」と言う用語が、NHKが放送禁止用語としてから使われなくなったのであるが、それでは、いわゆる「放送禁止用語」といわれているものは、法律的にどうなっているのかと言うと、あくまでもそれは、放送業界の自主的な規制であって、特別に法律で使用を禁止されているわけではない。
今でも、男性について「ビジネスマン」の用語は、使用されているわけであり、それに、対比する言葉としての女性に対して「ビジネスガール」の和製英語を使っていたわけであり、別に、差別的に使われていたものではない。ただ、オリンピックで、外国人が多く日本に来るようになると、誤解を招くといけないからとの配慮からのものである。そして、「OL」の用語が使用されるようになるのであるが、むしろ、私は、用語の問題よりもその用語がどのような意味合いをもって使われているかの方が問題と思う。つまり、言葉の中身が、単にビジネス(オフィス)」街で働く女性の呼称としてのものか、もしくは、バリバリとビジネスをこなしている女性に使うものなのか、といった方が大事なのではないかと思われる。
恐らく、この用語を考え出した人は、先にも述べた後者の方を想定して用語を作ったのではないかと思う。
しかし、先の国語辞典(goo 辞書 )にも「OL」は”女性の事務員。オフィス-ガールに代わって用いられるようになった語” として、解説されているように、普通は、先に述べたような言葉として、使われていることの方が多いようである。ただ、以前と違って、企業も女性にお茶汲みや書類のコピー係といった雑用をさせることはなくなったようであるが・・・。
企業の方では、その後の、男女同一賃金など労働法上の問題などから、社員の採用は、事務職か専門職かを区分して、採用するようになったので、そういう意味では、「OL」とは、正社員として採用されたもので、管理者的な責任も持たず、かつ、将来にわたって深い専門的な知識も必要としない一般の事務的な業務を行う女性」ということになるのであろうか。
今では、それに、対応するように、男子と同等あるいはそれ以上にバリバリと専門的な仕事をしている「キャリア」あるいは「キャリアウーマン」と呼ばれる女性が巷を闊歩している。
ただ、こういうことを言うと、事務職が差別的に見られそうだが、職業に上下はなく、これはこれで、非常に大事な仕事であり、このような、仕事をしてくれる人たちの存在がなければ、仕事の滞ってしまうビジネスマンは多くおり、企業の方も困ってしまうのである。もし、日本の女性が誰もこのような仕事をしてくれないとなると企業は、そのような仕事をしてくれる外国人労働者を採用しなくてはならなくなるのではないか。
以下参考の『OL進化論 』(オーエルしんかろん)は、秋月りす著のOL生活の日常に起こる楽しいエピソードを紹介する4コマ漫画作品。私は読んでいないが、初期には「社長秘書 令子」が多く見られたが、1998年後期(単行本では14巻)を境に「35歳で独身で」が急増とある。
事実、今日この頃では、独身の「キャリアウーマン」が増えているが、これが、今の少子化問題などにも関連している。この問題をこれ以上書き出すとジェンダー問題も出て来そうなのでこれでおくが、女性の家庭と職場の両立をどのように考えていくか・・これは、これからの大事な問題だろうと思う。
以下参考の『OLたちの「レジスタンス」―サラリーマンとOLのパワーゲーム』(小笠原 祐子 著)も、OL問題に触れた本。これも私は呼んでいないが、ネットなどでの読者などの書評を読むと、結構面白そうだ。興味のある人は読まれるとよい。
(画像は、1944年東京・丸の内。和洋の事務服をきた女性。朝日クロニクル、週刊20世紀より)
参考:
OL - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/OL
復興こぼれ話
http://www.eonet.ne.jp/~ginyu/colum.htm
法律・判例
http://www.miraikan.go.jp/hourei/case_detail.php?id=20021129152231001joh1
「OLたちのレジスタンス」を読む
http://www.geocities.co.jp/Berkeley/3653/archive/hasegawa04.html
Amazon.co.jp: OLたちの「レジスタンス」―サラリーマンとOLのパワー
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4121014014

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2 コメント

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臆面もなく (Linda)
2006-11-25 09:47:43
よーさん、お早うさんです。
男性が言うのは別として、女性が自分のことをOLということに、僕は抵抗があります。「お前、ホンマにLadyか?」って。
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女性 (よーさん)
2006-11-26 07:13:26
Lindaさん、今女性はいても、私など男から見て、女を感じさせる人はいなくなりましたね。・・・最も、男もいなくなったけど・・・。女も男も中性化しましたね。そのうち、原始的な中世生物に変わっていくのだろうか・・・?これって、進化?退化?(^0^)
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