娘の進路説明会に参加した。いわゆる進学校ではない、普通の高校である。
説明に立たれた先生が、まず目的を持つ必要があると言われたので、「いいぞ~」と期待した。
しかし、次に出た言葉は「希望校を決めること」・・・
15年、20年前は大学に行って企業でサラリーマンとして働くというのが、大方だったから、それでよかったかもしれないけど、今は大学に行っても、安定したキャリアを築けるとは限らない。十年一日のごとく、目標の大学に入ることだけを推奨する学校に物足りなさを感じる。
大学に行くことは、将来、社会に出るための通過点の一つに過ぎない。せめて進路の話をする際は、将来自分が何をしたいか、いま何に一生懸命になれるかを考えて進路を決めてくださいぐらいは言って欲しい。
説明会の中で頻繁に「姿勢を正せ」と言われるのにも少し反感を覚えた。
生徒が悪いことをすれば、本気で怒らないといけないし、そこは人生の先輩として、上から諭すスタンスが必要だと思う。
しかし、ただ座っている生徒に対しては、「姿勢を正してください」あるいは「姿勢を正すように」ではないかと思う。
我々は単に先に生まれただけであるということを十分考えておかないといけないと思う。少しだけ経験あるものとしてアドバイスできることがあればするべきであるが、必要のない時は同格の存在として、それぞれの人に接するべきと思う。年下のものであっても人格を尊重したい。
教育というものは、それぞれの大人が人生をかけてすることであって、先生だけのものではないと思う。ほとんどの先生が大学を卒業して先生になり、学校の世界しか知らないのに、いろいろな世界に飛び出していく生徒の師となれるはずがないということに気がつくべきだと思う。しかし、学校は制約が多く、外部の人間を受け付ける仕組みが少ない。
先生方はそれぞれの専門教科を教えることに専念し、子どもの将来については外からいろんな経験をした方を招き、講演していただくなど、生徒にいろんな世界を見せて欲しい。
あとから産まれてきたものを育てることは、社会の構成員を作ることであり、(他人のためはなく)自分のためになることだと思う。みんなが教育に参加できることが大切だと思う。