子育て中の女性の就職支援をしています。
就職と言えばハローワーク、女性の就職と言えば、マザーズハローワークを思い浮かべる方が多いと思うのですが、それとは別機関で事業を行っているため、まずは知名度を上げなければと思っていました。
昨年4月にこの業務について以降、“今まで広報をしていないところで事業を説明したい”、“知名度を上げる仕組みを作りたい”と焦ってきました。
しかし、それ以前の事業のやり方が、来た方々のご支援をする。来た方に対してだけ、事業の中身である相談業務だけを行うというものであったため、自分のやり方に内部の理解が得られない状態でした。
そして、それは今も続いていると感じています。
もちろん中身が伴っていなければならないし、そこが一番重要なところだということは、自分も理解ができています。
しかし、中身の充実とその事業の広報は、両方とも行うことだと思っています。いくら中身がよくても知られなければ利用されません。
幸い我が事務所は、対象となる方々が多く住んでいるため、知名度がそこそこでも利用していただく方がたくさんいらっしゃいます。
何もしなくても人が集まる状態。ですから、前任者は別の業務を持っていたこともあり、広報に力を入れていなかったし、それでよかったのかもしれません。
前任者はいなくなりましたが、その状態になれたスタッフは残っているわけで、新参者の自分の意見は無視された状態で、そのスタッフから見れば、いままで前任者がしていた仕事を少し控えて別の仕事をしている私が、「何もしていない」ふうに見えていたふうでもあります。
私は私で、同じような他の事務所で、私がしたいこと“どんどん外に出て行って、事業を説明し、新しい連携を作ってくる”担当者を見て、自分もあんな仕事をしたいと焦りを感じていました。
ただ、先週、その方と話す機会ができて、その方のやり方をとことん聞きながら、ふと・・・
無理に知名度を上げる必要があるのか?とハッとしました。
国がハローワーク、マザーズハローワークというものを持っていて、それを利用して就職できればそれでよし。
私たちには私たちの強みがあるので、それを見つけ利用して就職できればそれでよし。
『利用者のために』と思ってやっているつもりだったのが、実は数字を上げて自分たちの成果を出すためだったのではないか?利用者が見えなくなっていたんではないか?
前任者がやってきた“待ち”だけの方法は、おかしいと思います。
申し訳ないけれど、少し怠慢だったのでは?と思います。
ですが、自分が考えていたこともずれていたのかもしれません。
もう一度基本に戻って、本当にすべきことをする。
他機関での知名度を上げて、連携を図っていく。
その考え方は間違っていないと思いますが、無理に知名度を上げる必要も、連携を図る必要もなく、本当に必要なところで知ってもらって、必要があれば連携を図っていく。
私が羨んでいた方の事務所では、その方が積極的な取り組みを優先しているため、他のスタッフにしわ寄せがいったり、利用者に不便をかけている感じがありました。
それはもちろん、その方に十分なヒトやカネがつけられていないことが根本的な問題ではありますが、そうそうそこは増やせない。
そうであれば、お金も人も限られているなかで、できることとできないことがわかった上で、優先順位をつけて取り組みを進めていくという発想をしなければならない。
足りないことに不満を言わず、他所のヒトやカネを欲しがらず、やれる範囲でまずは結果を出していくことが大事だと気がつき、冷静になれたような気がします。
ところで、これはあくまでいまの自分の仕事の話で、これから自分がやろうとしていることは、一般的な事業のやり方としてはこれまた間違ったところがあるとわかっているつもりです。
あしからず!