本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

女性の社会進出って言葉から考えたこと

2011-04-30 17:46:56 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
16年間我が組織のトップだった方が4月22日に退任されました。
退任記者会見がホームページに掲載されておりましたが、
その中で、記者から「やり残したこと、取り組みが足りなかったこと」を聞かれ、「女性の社会進出」と答えておられました。

長いですが、引用すると

『これは、ずっと振り返って、もっと徹底しなければいけないことということに気づくのが少し遅過ぎたのですが、女性の社会進出です。

これは随分前にも一度申し上げました。日本の今後のあり方、新しいエネルギーということを考えた場合に、女性がもっと社会に出て、多くの分野で色々な意思決定の主役になっていく、あるいはそれを実行する大きな推進力になっていくという社会になっていくことが不可欠だと思います。

その点から言うと、例えば、一番分かりやすく言うと、世界はドイツをはじめ、多くの国々が女性の総理大臣の下で活動しています。国会議員の数なども女性比率が高いです。その点は、日本は随分おくれています。
これは、日本のあり方として非常に問題があると思います。
考えると、女性運動ということがそれまでずっとありました。一つは、非常に社会的に恵まれていない、あるいは社会進出がおくれた女性がもっと社会に出ていくということでした。
歴史的に見ると女性は不利な扱いを受けていたため、これを解放しようという運動が中心でした。
これについて、どうも深く議論せず、男女共同参画社会ということに乗ってしまいました。その当時、これはどうかと直感的に思いましたが、何となく世の流れは男女共同参画社会ということになりました。

その結果、この運動は実に鋭さのない運動になりました。それはそうです。男女共同参画社会といっても、もう世の中は男女共同でできているため、それを目指す運動というのは、一体どこの部分の何を変えようという運動かはっきりしていません。

その結果、象徴的に言うと、運動の中心が、男も帰ってきちんと料理を作ることなどが本気の中心命題になったということです。
一つの運動というのは目的が明確でなければ、シャープでないといけないわけですが、それをごく一般的な目的に置きかえた運動にしたことによって、本来目指すべきであった女性の社会進出運動、女性の解放運動の伝統がずっと後退していきました、もっと言うと見失われたと思いますし、私も、男女共同参画運動に大いに乗った、その結果として、今から見ると女性の参画がおくれてしまったことについては大変残念に思いますし、反省をしています。』

女性の社会進出が言われる際に、諸外国に比べ、日本は・・・という枕詞で語られる事が多く、この回答の中にもやはり同じような個所が見えます。

でも本来考えられるべきはその先、なぜ女性が社会進出をしなければいけないか?
なぜ意思決定の場に女性を増やさなければいけないか?

社会活動は男性だけで行われているわけではないから、男女がいれば男女同じように関わるべきだから。
逆をいえば個人の生活も男女がいるから男女で関わるべき。
人は家庭と社会で育てられるから、家庭も社会も男女の比率と同じように男女が存在していないといけないと思うんですよね。

だからあらゆる場への男女共同参画って間違いではないと思うんですよね。

社会活動の中に女性が入って今までにない発想で社会を引っ張っていく。
家庭の中に男性が入って今までとは違う家庭運営を行っていく。

でもそれを更に考えると

何のために私たちは社会活動や個人の生活をいいものにしたいと思っているか?

幸せでありたいと思うから・・

みんなが幸せであるためには、どんな社会、家庭を築いていくべきか?

そこから出発して、それでは男性はどうあるべきか? 女性はどうあるべきか? 人間としてどうあるべきか?
があると思います。

昔、狩猟で生活していた時は、筋肉の発達した男性が外で狩猟を行い、女性が家を守り、日々の生活を営めばよかった。

しかし、社会が複雑になって、多様な考え方を持つ人が多様なライフスタイルで生活している現代では、多面的な視点から物を考えて、さらに今だけではなく将来を考えて生活をしなければならなくなりました。

だから私たちが幸せな生活を送るためには、女性に限らず、多様な人が持つ多様な考え方を活かしていかないとと社会が動かないようになってしまっていると思います。(意思決定の場にも多様性が必要です。)

だから、いまだに屈強な男性が昼夜なくひたすら働くことを美徳と考える方々、いえ表面上は女性も社会進出をなんて言っていても胸に手を当てるとほんとにそうかな?という方々が多い日本に、九州に・・・本当の幸せは訪れないんじゃないかって考えてます。




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「132億円集めたビジネスプラン」岩瀬大輔著

2011-04-29 18:45:56 | 本・雑誌、読書
インターネットで保険を売るライフネット生命保険(株)を立ち上げた岩瀬副社長が、ベンチャー企業の起こす際に必要なことをわかりやすく書いた本です。

「事業機会の発見」、「市場分析」、「自社戦略」、「財務戦略と組織づくり」、「リーダーシップとキャリア論」に分けてコンパクトに整理されています。
必要だろうと思うこと(会社を起こしたことがありませんので推量形)が分かりやすく書かれていますが、単に理論・技術的な話だけでなく、社長である出口さんという方やご自身が企業を起こされた想いもつまっていまして、面白く読めます。

特に最後の「リーダ―シップとキャリア論」の中で語られるキャリア論は、この手の本にはちょっと似つかわしくない感想ですが、「素敵」でした。
若い頃は次のステージへ進みたいという気持ちが強く、いつも通過点にいるような気持ちだけれど、目的地にたどり着いたら次の目的地を探していて、延々と満たされない。

しかし、キャリアを築くということは、次のことを考えるのではなく、目標を持ちながらそこへ向かって進む今一瞬一瞬を楽しむことではないかというような趣旨の話が印象に残りました。

このことはある程度、例えば40代後半とか50代になって自分の限界が見えてきたときに、初めて気付くことだと思います。
そう、前を向いて必死に進んできたけれど、それってなんだったんだろう。先のことばかりを考えて今を大事にしてなかったなあ・・と。
気付いた時はもう遅くって、失った時は戻らない。

だから、1976年生まれ、2011年現在35歳の方でこの考えに辿りついて幸せだと思います。

でもこの方に限らず、人とはちょっと違うことを成し遂げる人に話を聞くと、ある程度年齢を重ねないとわからないはずだけどってことを若くしてわかってらっしゃる(悟るって感じかな)。

昔から言う「一を聞いて、百を知る」。普通とは違うぞっていう人って、一つ一つの出来事の意味を深く考え、そこから多くを学ぶことができる人たちじゃないのかな。

とにかく、この本、お薦めです。

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4月24日QAN-p(九大ビジネススクール修了生公共経営研究会)終了

2011-04-24 21:39:53 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
このところ1か月ごと、順調に開催しているQAN-pの勉強会が終わりました。

今日のテーマは「高齢者対策」
メンバーの世代は20代から50代まで幅広いのですが、このテーマになると世代が大きく影響していました。

50代だと自分の目の前にせまったことであり、どちらかと言えば、高齢者目線。

それに対し、20代、30代はやはり高齢者を支援する、あるいは高齢者を背負う視点からの発想になります。

当然と言えば当然なのですが、

しかし・・

公共のリーダーになる方、例えば地方自治体の首長は自分自身の世代の代表であってはいけません。

リーダーたるものいかに各世代の発想ができるかになるのかと思います。

そうは言っても、生身の人間としては、自分が歩いてきた軌跡、家族・友人関係など、世代を超越することは難しいと思います。

ではどうするか・・やはりデータだと思います。
自分の感覚で考えないでデータを分析して考える。

または、異なる世代との対話だと思います。
自分とは違う世代の人たちと話をする。もちろん同世代も自分がすべてわかっているわけではないからやはり話をする。

そんなことが大切じゃないかなと皆さんの議論を聞いて考えてました。

ところで、世代の多様性を持つQAN-p、面白い議論してますよ。
その上で、私としては、メンバーの中から、公共の名リーダーが出てきて欲しいって思っていますから、もっと多様性が欲しいなと思うのは欲張りでしょうか。。







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現場も日々、勉強が必要だなあと・・

2011-04-23 07:34:55 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
昨日は夕方からバスで都会に出かけました。30分強の移動時間中、本を読みつつ、思いついたことをメモ・・
メモ帳を忘れる・・ことに気がついて、新書にかけてもらったカバーにメモしました。メモ帳は常に携行すべし!!

ぼんやり思いついたそんな中から、「現場も勉強せんといかん!」

当たり前なんですけど、
例えば労働相談を受けて考えること。
相談する側は、法律を知っているだけじゃ駄目じゃないかなあ・・
相談される内容は毎日まったく違うものではなく、ある程度数をこなせば、おおよそ過去の知識+若干の応用でどうにかやっていけるように感じます。
だから例えば未払い賃金を請求する話とか、気に入らない社員を解雇したい時に退職勧奨をして社員の方から辞めるように仕向けている話とか。
まず文書で請求してとか、退職を求める理由を詳しく尋ね、さらに「これは解雇ではないですか?」と聞いてみるとか?


しかし、本当の問題はそれで問題が解決しても、それで相談者が今後もうまく働き続けられるか・・
(相談担当者がそこまで考える必要はない・・という考え方もあるけれど)
相談をしなければならないような会社で今後も働くか・・ものを作る仕事だったら、自分の持ち分があって自分がきちんと仕事をこなせばいい話だけれど、総務や企画だと成果が見えにくく、どこまでが自分の仕事かわからない場合もあるので仕事させてくれるかどうか?・・

そんなことも相談担当者は配慮しつつ、どのように問題を解決すればいいかを考えていく。
そうすると労働法だけでなく、会社のこととか、業界のこととか、世の景気のこととかも大まかに知っておかないといけないように思います。また時代の空気感のようなものも感じていないといけないとも思っています。

労働相談はたとえ話だったのに、ダラダラ長くなりました。

要約するとコアの知識は必須だけど、問題・課題の周辺領域を理解することにより、あるいは空気感を感じていることにより、自分がさらに納得できる結論を出せる・・かも。


時代の空気感のようなものは、日々その分野に関わっていないと感じなくなると思います。
自分であれば分野は、公的な分野とか、経営の分野とか・・漠然すぎる・・

大きな領域についてアンテナを立て、現場で直面する問題の本質はどこか、察知できるように感度を上げる。
そのためには、少しだけ分野を絞りつつも広く情報を収集する。新しい知識を増やして、自分なりの考えをまとめていく。
日々世の中は動いているから・・現場だって日々勉強・・・

言いたいことをうまく書けてないなあ・・どうもすっきりしないなあ・・でもパーツごとに見ればまあまあかな・・
せっかく書いたからアップします。


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「ビジョナリー・ピープル」ジェリー・ブラス他著

2011-04-22 00:21:22 | 本・雑誌、読書
社会活動関連本つながりで読んでみました。申し訳ないけれど、自分にはう~ん??
最初はおおっと感激していたんですが、最後までそれから発展がなかった。

ビジョナリー・カンパニーではないけれど、様々な能力、技量の人がいて、そんな多様性あるものを一つの方向に持っていく・・
という話だったらドラマがありますが、人を分析の対象にしても一人の人は一人の人だから、ビジョナリーな人を分析してもそれは結局その人が他の人と違っているからで終わってしまいます。
ビジョナリーでない自分とビジョナリーな人たちとの違い、なぜビジョナリーな人が生まれるのか、などに踏み込んでいれば、まだ読み応えがあったと思いますが、そもそもビジョナリーな人が自分はいついつビジョナリーになったとかわかるわけがないし、自分がビジョナリーな人だと自覚さえしてないかもしれないんで、そうなると普通の人とどこが違っているかってなかなかわからないかもしれませんね。

ビジョナリーと言える人を集め、インタビューをしたり、アンケートを取って、ビジョナリーな人の特徴と思われる点を記した本というところでしょうか。

そこまで書くかと言われそうですが、原文が悪いのか、翻訳が悪いのか、読みにくくてすんなり頭に入らないところもありました。

書くだけ書いたので、まったく根拠もなく、自分の考えを・・

「ビジョナリーな人」って結局、人生の本当の意味を見つけた人じゃないかなと思っています。

それは・・・月並み過ぎるんですが、お金でもなく名誉でもなく。

大方の人はそれが見つからなくて、違うものを追って人生を過ごしてしまう。

そして、お金や名誉が何の意味もなくなった時、死ぬ直前になってハッと気がつく。
でも気がつかずに、例えば欲にまみれて死んでしまうかもしれない。

そして、凡人とは違うビジョナリーな人は、持って生まれたものかもしれないし、何かのきっかけによるかもしれないけれど、人生の本当の意味を若い時に見つけられた人。そうじゃないかな~?

自分も人生の本当の意味を見つけて、世の様々な呪縛から解き放たれて、純粋に生きてみたいと思うのですが、まあどちらかというと骨になっても世の中に執着しているタイプですから・・

そもそも本を読んで、あわよくばビジョナリーな人になれないかな、どうしたらビジョナリーな人になれるんだろうって思っている時点で何か違いますよね。


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震災の記録

2011-04-21 00:12:08 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
一昨日、「新しい公共を担う人びと」の読後ブログを書きながら、東日本大震災後を見ていくことで、公共あるいは新しい公共のあり方が見えるのではないかと思い、新聞や雑誌を通じ、復旧、復興の様子を追ってみようと考えました。
そして昨日は、「AERA緊急増刊 東日本大震災100人の証言」、「サンデー毎日緊急増刊 東日本大震災(2)」を買いました。
グラフ風の雑誌は、本来カメラを向けるべきでないところにカメラを向けることが、心の葛藤を伴いながらプロとして現場を伝えるべく感情を殺してシャッターを切っている方に敬意を表しつつも、何か割り切れないものがあり、それを手に取ることがためらわれていたのですが、自分の気持ちを整理するために見るのもと思って見たんですが、やはり抵抗感がありました。
そして、遠く被災地から離れた者が何らかの記録を残すことも意味があるのかとも感じました。
また現場はただ目の前のこと、できることをやっているのだろう、何かを考えることをあえて止めているだろう状況で、部外者が何のんきの見ているんだと思われるだろうとも感じました。
しかし、それでも、自分の気持ちを整理するために、ただ自分のために・・・
続けられるかどうかもわかりませんが、
公共の端っこを担うものとして、また新しい公共を担いたいと考えるものとして、
記録を残していこうと考えています。

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「新しい公共を担う人びと」奥野信宏、栗田卓也著

2011-04-19 23:39:48 | 本・雑誌、読書
本の中には、『「新しい公共」というのは、自治会などの各種の地域コミュニティやNPO法人、起業の社会貢献活動等、自発的に活動する人びとの連携した取り組みを指している。』とあります。

市場経済が機能するには、それを土台として支える社会の仕組みが整っていなければならない。それを担ってきたのが行政であったが、その行政の機能も限界が露呈してきているがために、新しい公共が行政とともに市場経済を支える役割を担っているとしています。

行政機関は長い間、市場経済を下支えするために、税金を使い公的部分を担ってきました。
しかし、原則すべての方から徴収する税金を主な財源としているために、事業の実施に当たって公平性を重視し、適正な支出を行うために複雑な決定システムを持つなど、それが場合によっては重点化できず思ったような効果が上がらなかったり、意思決定のプロセスに時間がかかり適切な時期を逃してしまうなどの問題点を生み出すことにもなりました。

新しい公共が自分たちが関心を持つ地域の課題について、自分たちのやり方で解決しようとするならば、行政の欠点を補いつつ、いままでより効率的でスピードのある課題解決が図られるようになると思われますし、既に成果を上げている事例もたくさん出てきています。

かつて地域社会が共同体として機能していた時、自分たちのことは自分たち自身の手で解決していたものを、共同体の機能が低下する中で、その多くの部分を行政が担うようになりました。
いま財源の問題や地域の課題がより個別化していく中で、行政の限界が見えており、自分たちのことは自分たちで解決するという流れに変わっているようです。
しかし、そこに住んでいるという理由で非自発的に共同作業を行っていた過去の形に戻るのではなく、これからは新しい公共という発想で公共に積極的に関わっていこうとする人たちが担うようになるのでしょう。

阪神淡路の大震災以来、日本でも公的な問題について自らが動き解決するボランティアという概念が根付きました。
そして東日本大震災、復旧が進まない今回の大きな災害の中で、個人が地域の再生にどう関わっていくのか・・地元の方々そして日本人の私たちは、考えていかなければならないと思われます。
周囲のためにという気持ちが定着したなかで、その気持ちではうまくいかないことを知ることになるかもしれません。現実に被災地から遠く離れた場所でも既に問題点を指摘する声が聞こえております。

この本が出るようにこれまで浸透してきた「新しい公共」という考え方が、今後、日本の中でより広い人たちに浸透し、さらに大きな意味を付け加えられるように感じています。

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労働問題に携わった1年を振り返って

2011-04-16 06:44:37 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
4月も半ばを過ぎて、福岡ではもう桜の見頃が終ろうとしています。

今年は統一地方選の年で、我が組織の首長さんも交替の予定です。

そのため例年は、4月1日に行われる人事異動もまだ行われていません。
毎年、新体制で新しい年度を迎えることに慣れてしまって、新体制=新年度という頭になってしまったようで、自分の中で新しい年がスタートしていません。

そうはいいつつ、昨年度まったく未知の領域に飛び込んで1年、この辺りで1年を振り返ってみようと思います。

現在、本庁庁舎を約20年ぶりに離れ、自宅から約1時間半かけて今の事務所に通っています。
いままでGDP統計など、二次統計の作成に携わったり(カッコよく聞こえるけど分析よりもデータ集め)、ある社会保障制度の運営指導、男女共同参画、ある新施設の整備などに関わってきましたが・・労働相談業務を命ぜられました。

労使間の紛争解決ということで、労働者、使用者双方から労働に関する相談を受け、解決に向けた助言をしていく組織で、労働基準法に関し指導・監督権限を持つ労働基準監督署のように法違反に厳しく対応ができる組織ではありません。

そのため、相談を受けた問題について、労使双方からお話を聞いて、妥協点を見つけていくという方法を主に取っています。

最初に「助言」と書いたとおり、相談を受けて、解決策を提案するのが仕事で、相談者はその解決策から自分で判断し、自分の方法で相手方と交渉をしていくことになります。相談者の代理人になるわけではありません。

そこが相談者に何度説明してもわかってもらえない時があって、「じゃ、私はどうしたらいいの?どうしてくれるの?」っと言われて、いえいえ自分で考えてくださいという話になります。そもそも賃金未払いになって困って相談をされる場合も、相談される前に会社に払ってと請求しましたか?と尋ねると3人に1人くらいの割合で、いえ請求していませんとお答えになり、「・・・」となってしまいます。
こういう場合は「まずはご自身で請求してください。会社と話してください。」という話になります。経営上の問題、ご本人の問題など、そもそもなんで未払いになっているのか詳しい事情がわからなければ、こちらも対処のしようがないのですが、相談者が会社とまったく話をしておらず、先に進めないことがよくあります。
解決してよっと頼るだけだと相談を受ける側もお手上げになってしまいます。

ですから逆に言えば、自分できちんと解決しようと考えている方でしたら、組織が蓄積したものを総動員して、できる限りのアドバイスをさせてもらいます。

ついでですが、よくある話で、相談を受けていると会社に連絡もせずに休んでるとか、急に行かなくなったとか。会社から携帯電話に連絡しても連絡がつかないとか・・

両者解決するためには、まず相手ときちんと話をすることが大原則なのですが、そこができてない場合が多い事が驚きです。・・例は労働者側の話ばかりですが、経営者ももちろんあって、話に来た労働者を怒鳴る、叱る、会わないなどなど、労働者の方が立場が弱いことを考えると、許せないと思われる行為が経営者にもいっぱいあります。

感情がもつれてしまうと話もしたくないってことになりますが、そこは仕事ですから、きちんとやるべきことはやって欲しいなっと思います。

たった1年間なんですが、いろいろ考えることがあって書き出すと終わらないってことがわかりました。

それで、相談を受ける側として大切だと思ったこと

1 淡々と事務的にこなす
あたりまえじゃない?と言われそうですが、困った相談者を見ると相談者の言うことを同情して聞いてしまう。
また、「役所は何もしてくれない。」を返上したいと心の片隅で思ってしまう。
しかし、相談者目線になってしまうと見えるべきものが見えなる。それが解決を遅らせてしまい、相談者にいい結果をもたらさない。
冷たいと言われようが、だから役所はと言われようが、自分の感情は動かさず、淡々と処理すべきだと思います。

2 法律、判例、過去の事例を常に見ておく
CPU(マイ頭脳)の性能が悪い、記憶力低下、その上に始めたばかり 三重苦を背負っています。
そのために忘れないってこともありますが、幅広く知識を入れておかないとよりよい解決策が出てこない。
組織でやっていますので、難しい案件は全相談員で検討をします。でも最初の「解決案」が的を得ていないと全員で話しても解決の方向性を誤る可能性があります。
相談を受けていると簡単な事例で電話だけで済むもの、単なる愚痴が全体の8割ぐらいを占めるんじゃないかと思いますが、2割(あるいはもっと低い割合かもしれませんが)のモノは、広い知識があったからこそ解決策が出て来ただろうと思うものです。わからない時は詳しい人に聞くという方法もありますが、やはり自分がこれだというものを見つけられるようになりたいと考えています。

混乱した相談者の話を聞きながら、頭の中に解決への道がスッと一本見えてくる、その瞬間がたまらないですから、よりよい解決策を助言できるように、また1年頑張っていこうと思っています。


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ブレない軸を保つため

2011-04-14 00:35:31 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
組織のトップにいて、リーダーシップを発揮している人が見たら笑ってしまうかもしれませんが、
自分の中で芯となるもの(軸)をちゃんと保ち続けるのは難しいとしみじみ感じています。

長年の経験からこの方法で正しい、この考え方は揺るがないとやっていても

それを理解できない人が出てきて、自分の根幹の考え方を否定することをガツンと言われてしまうと

ハタと思考停止になってしまう自分が情けないなと思ってます。


実は先週から今週にかけてその状態で本も読めず、アウトプットもできずでした。

結局、時間が経って軸はぶれていませんが(長年かけて築いたものがすぐに変わるなら軸じゃないですが・・)、
しばらく活動が止まってしまうというのは、もったいない話ですし、自分の場合はそれで影響が出る人は少ないから
いいのですが、影響ある人なら周りに不安が拡がることになります。

結局はその人が強いか弱いかによるのかもしれませんが、日頃からこんなこともあるんだと思って
しっかり気持ちを鍛えとかないといけないです!


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皆さんと同じように1か月を振り返りました・・

2011-04-11 23:59:57 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
3.11から1か月ということで、このテレビが1か月を振り返っていたり、
個人のブログも同じような内容が多いように思います。
被災地から遠く離れて、そこにいる方々の痛みを想像しようにも想像できない焦り
何をすべきか、周りの意見に惑わされ、結局は何もできてないことを情けなく思う気持ちは、
心ある人、現地へ行こうにも行けない人たち皆に共通してるんじゃないかなと考えています。

すべてを失った方々で、自分と同じような年代、50代、60代、70代の方々、
若い時からコツコツと積み重ねてきたものと同じものを残された時間でできるだけ
再建しようとすることがどれだけ困難なことなのか・・

その方々が喪失感の中で歩みを止められないよう、
被災を受けなかった地域の中高年ができることは、
自分たちも同じようにゴールを定めず、歩いて行くことかなと思います。

それから逆にいままで信じてきたものを疑うこと、悪しきものをひっくり返し新しいものを創っていくこと
それも被災しなかった地域に住む者の務めかなと思います。

被災した方々はまず自分たちのことを考えて生活してください。
そして、元の生活に近い生活が送れるようになった時に皆さん方が一緒に取り組めるよう
新しい国造りのルールを創っていきますよ。と言いたいですね。

そう「3・11」と言い、いままでとすべてが変わってしまったといいながら、
いまだ国(=政府)が何かをすべき、国だけあるいは誰かしかるべき人がリーダーシップを発揮すべきと思っていないか・・

できないこと、起きてしまったことだけに目を向け、前を見ていないのではないか・・

そうですね、周りのことはどうでもいいのかもしれません。
じゃ、自分は・・

民間の活動ではなく公務を選んで、長く仕事をしてきた中で、時に組織に対し、強い絶望感を感じながらも単に生活のためだけでなくこの仕事を続けてきた者として、
身につけたもの、ここにいなければ理解し得なかったものをもう一度しっかり見て、
自分だけが持つ強み(たいしたことないかもしれないけど)を活かし、前に進んでいこうと思います。

自分にできることを・・

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「ゆるく考えよう~人生を100倍ラクにする思考法」ちきりん著

2011-04-10 21:26:03 | 本・雑誌、読書
福岡知事選の結果が速報で流れていました。都知事選も流れていました。
おおよそ予想通りの結果ですが、それよりも気になるのは投票率。

日本全体で頑張るんだって気持ちが盛り上がっている時に、
自分たちの地域のことを自分で決めるんだっていうこと=投票して政治家を選ぶって行動を取ったか?
日本を建て直していくために強力なリーダーシップが必要だとみんな必要だと思っているだろうけど、
そのリーダーシップを発揮するのは政治家だと思ったか=リーダーを選ぶという気持ちで選挙に行ったか?
結果が見えていても権利は行使しないと・・
震災を受けた地域じゃないから・・でもまず自分の地域を考えてないとよそを考えても・・

なんてね・・

さて、

Facebookで友達の「いいね!」を見つけ、すかさず読んだブログ。
小難しく考えてしまう社会問題を扱っていながら、次を読みたくなる・・きちんとデータを押さえつつ、読ませる内容で、ブログってこんな風に書くんだ・・・

それでちょっと調べたら月間100万PV以上のページビューを持つブログでありました。

あまりに「はまった」ので、そのブログを本にしたものも読んでみました。
一度に読んだら頭が痛くなりました。
ゆっくり、そうかな?そうかも?などと思いつつ読んだ方がいい・・

本のタイトルは「ゆるく考えよう」ですが、ぜんぜんゆるく考えていない。
実名を出されておりませんがこの方かなり激しい人生を送られてきたような・・”たぶん(年齢もわからないから)”お若いのにこの発想ってと思ってしまいます。
「毎日を楽しく生きるための極意」なんて本の帯にはあるけれど、タイトルのとおり「ゆるく考え」るために、自分も激しい人生を経験したいって思ってしまいました。

ところでブログが本になるって難しいんですね。
ブログはやはり旬が大事。本では記事がアップされた時点の空気を伝えられない。
そうするといい記事を書く方にブログとは別で本を書いてもらった方がいいわけで、ブログを本にする意味って何か、逆に読者が本になったブログ記事でも読みたいのはなぜか?
アクセス数が多いから何でも本にできるっているわけじゃないんですね。

ちきりんさんも・・もちろん本もおもしろかったけれど、私は、やはりブログをそのまま読みたいかな!

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「人を助けて仕事を創る」山本繁著

2011-04-06 23:31:45 | 本・雑誌、読書
最近、ソーシャルメディアとかソーシャルビジネスの実用書ばかりを読んでいます。

社会的な仕事と言えば、大学出てからずっと社会的な仕事をしているわけで、何かと批判の多いといいますか、ほとんど批判だけを受けている業界ですが、普通の神経を持った仕事を大切に思っている人は(外の人は認めてくれませんが・・)、プロでして、自分も一応プロと呼ばれていいものは持っているのかなあと「やっと」「最近」感じ始めております。

なので公的な色合いがつよい仕事をソーシャルビジネスとカタカナにして、カッコよく見せてることにちょっとイラッと来たりもします。

と最初からばっちり嫌な奴&表題の本とは何にも関係ないことをダラダラ書いているのは、フットワークが悪い自分にイライラしているせいだろうと思っています。

さて、「人を助けて仕事を創る」。私がちょっと抵抗感を持つカタカナが一切使われていないタイトルでそこからまずホッとします。
(本の中では「ソーシャルビジネス」がいっぱい使ってありますが・・)

社会起業家として仕事を起こし、運営をしていくために必要なこと、注意すべきことが平易に且つ整理されて書かれています。

ご自身の体験から苦労して得たものを惜しげもなく書いていて、著者は根っからの社会起業家なんだろうと思います。

ソーシャルビジネス流行りでいろんな本が出ていますが、すぐ目の前に起業を控えている人はこの本がとても役に立つだろうと思います。


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桜の頃の親孝行

2011-04-03 09:54:38 | 日記(日々の出来事)
例年に比べ春の訪れが遅いようです。
福岡、くもり、今日も少し寒く感じます。

昨日は、中国語レッスンでした。う~ん、「中国語」で「レッスン」はちょっと変な感じですね。

相変わらずの駄目生徒でしたが、これは勉強量が明らかに足りてないから・・&記憶力メタ落ち

そういう状態で、今のところ強烈な動機がないので、たぶん落ちこぼれのまま・・

ところで、その先生が昨日はやたら急ぐんですね。始める時に雑談なし、終わる時も時間がきたら「ハイ終了」てな感じ。
ご自身でもちょっと感じていたのか説明あり。

お母さんとお花見に行くそうです。。。

いいなあ!!

数週間前、たぶん先生の大学院の修了式にあわせて、大連から来日されて福岡に滞在中。

日本の桜を見せたいんだそうです。
でも・・先生が忙しいから、夜桜見物。

でも素敵。。

先生は20代。
いまどき母親を花見に連れて行ってくれるこの年代の子どもってどれくらいいるんですかね。

まあ、先生とお母さんは離れて暮らしているから・・
たまに会うから、そんな気持ちになるのかなあ・・・
それともやはり中国の方のほうが親孝行?

ところでこの先生、今回の地震後に中国でも原子力発電所の問題が報道されていて、
それを聞いた母親から、中国に戻って来なさいと言われたのに対し、

「福岡と大連は、福島からの距離は同じくらい。危険性はかわらない。」と
心配する母親を笑い飛ばし、日本に居ますと宣言!
日本(というより福岡)が大好きって言ってくれてます。

なんやかんやで
中国語はメタメタだったけど、ちょっと心が暖かくなりました。

帰りに桜を見つけたんで写真撮りました。

夜の写真は桜らしく撮れなかったんで、朝早起きして・・
家の近所のソメイヨシノはまだ木全体が撮れるほどには咲いていませんでした。


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急に芽生えた愛国心

2011-04-02 10:44:14 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
ブログ人さんに新しいデザインが加わって、早速使いました!
今見ていただいているデザインです。
(サブタイトルが右の文字と重なっているのがちょい不満ですが・・)

最近、日の丸あるいは赤と白を使ったデザインのモノに目が行きます。

日の丸グッズを持ちたいなあと思っています。
でもまさか国旗そのものや日の丸デザインのTシャツというわけにはいかないので、
キーホルダーやストラップ辺りかなあと思っています。

売り上げが被災地に寄付されるリングがあると紹介いただいたんですが、
見つけ切れず・・・リストバンドは見つけたんですが・・リストバンド着ける年じゃないし・・
残念だけど、寄付とは切り離して・・・

さらに困ったことには、書店に行くと日の丸デザインの雑誌を買ってしまう。

日本が大きく変わってしまうだろうから、転換点の記録を残したいという気持ちと
今まで読んできた雑誌がこの時点をどうとらえているかを知りたい

・・などと理由を後付けしていますが、やはり表紙に魅かれているだけかも。

そんなに雑誌買ってる経済的余裕ないんですが・・

いまのところビジネス誌に留めてますが、一般雑誌も特集組んでますし・・
(それに手を出したら歯止めが効かなくなります。)

いろいろ困ったことはありますが・・

素直に国旗を見ていたいとか、日本人であることを常に意識したいとか・・
今の気持ちを素直に大事にしたいなあと思っています。

そうそう・・各種メーカーさん、どこかに日の丸をあしらったデザインのモノを発売してくれないかな・・
小さな日の丸が入った通勤用バッグ(私はリュックタイプがいいです)、日の丸をデザインした財布、
定期入れ、iPhoneケースなんてところだと私にも買えるかな。
被災地への寄付つきだと更にいいですね。


Dscf2242


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お菓子が増えたような・・九州新幹線開業後

2011-04-01 05:27:29 | なるほど・備忘・お気に入り&その他雑感
小倉駅のお土産物屋を覗いてみました。

気のせいなのかな・・お菓子の種類が増えたような・・
いままで小倉駅になかった「博多通りもん」も置いてあるし・・

博多通りもん

九州新幹線効果かなあ??
電車待ちの暇つぶしウインドショッピングに楽しみが増えた(ほとんどギリで駅に着くんで、それほど時間ないですが・・)。
地元の者が買うには、かなりお財布と相談しないといけないので、すみません、見るだけですが・・

でも地元のお土産を知っとかないといけないかななんて思って・・

甘いものと辛いものを買ってみました。
九州土産・・地元がかなり広くなっちゃってますが・・

F1000124


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