(1)12月の目白庭園
12月。いまだ紅葉の季節。それを見に、目白庭園に出かける。
紅葉のみち。池に向かって、ゆっくりと下りてゆく。
飛び石を渡り、滝見台に上がる。流れ落ちる水は、まだ、秋の音。
芝生広場。フジのツルによる、生け花のオブジェ。三日月の写像。
池の北側に、十三重石塔。ストゥパに彩りを添えて。
六角浮き見堂から庭を見ている。美しき季節の、移ろいゆく姿。
(2)1月の目白庭園
長屋門をくぐる。赤鳥庵の径に、雪はまだ残っている。
池の眺め。雪吊り。石組の間に、白いものが見える。
芝生広場は、寒の姿。あの三日月が、ここにあれば。
一面の雪と、一面の緑と。大気は、まだまだ、冷たい。
(3)2月の目白庭園
長屋門をくぐる。出迎えてくれる梅の、満面の笑み。
カルガモが2羽。つがいだろうか。いまは、春の夢のうち。
池を眺める。まだ雪吊りはあるが、どことなく春の気配。
池に沿って歩く。梅はいまが盛り。ほかの花も、後に続くだろう。
芝生広場。微かな春の匂い。庵の近くに満開の梅の花を見る。
十三重石塔。そして、雪吊りと満開の梅と。季節の移ろいを感じつつ、暫し池を眺める。