隅田公園は隅田川の両岸、墨田区側と台東区側にある。本所吾妻橋駅を下車し三つ目通りを北に向かう。北十間川を源森橋で渡って左に行き、墨田区側の隅田公園に入る。現在は園内の一部が工事中だが、日本庭園は公開されている。この公園は水戸徳川家下屋敷の跡で、小梅屋敷と呼ばれていたという。数は多くはないが、今も庭園内に梅はある。梅と池を眺めてから言問橋を渡り、台東区側の隅田公園に行く。
言問橋の下をくぐって北に向かい、梅めぐり散歩道を歩く。隅田公園には150本ほどの梅があるそうだが、散歩道の他にも梅はあるのだろう。待乳山聖天の近くまで行き、スカイツリーを見ながら野球場に沿って戻る。
ビール会社のジョッキ風建物を、枝垂れ梅の下から望み、それから、隅田川の堤を歩いていく。川の上には冬の装いのユリカモメが飛び交っている。ほどなく桜橋。台東区と墨田区を結ぶ歩道橋を渡る。桜橋から先は隅田川テラスを歩いていけそうだが、今回は堤防の上を歩く。堤通公園まで来て右に行き、墨堤通りを渡って地蔵堂の先を右に向島百花園に行く。
現在の向島百花園は四季の花咲く草庭ということだが、佐原鞠塢がこの庭を造った当初は梅園だったという。現在も園内には20種余、70本ほどの梅があり、観梅にも向いた庭園になっている。園内のあずまや近くにある梅は白加賀で、大きくて粒のそろった梅干しが得られる、古くから知られた品種という。向島百花園内の梅の多くはこの品種のようだ。
上の写真は紅千鳥という品種の梅で、一重の明るい紅色の花はよく目立つ。向島百花園内にこの品種の梅は4本ほどある。
上の写真は白滝枝垂れという八重の白色の梅で、百花園ではこの1本だけになる。満開になると滝のような姿になるのが名の由来だそうだが、今はまだ、滝の姿にはやや遠い。
上の梅の写真は、思いのままという品種で輪違いとも呼ばれている。花は八重で、白色、淡紅色、紅色の花が混じって咲く。
向島百花園はさほど広いわけではないが、それでも、全ての梅の品種を確かめながら歩くと時間がかかりそうなので、梅の木の上にスカイツリーが見えることを確認して外に出る。最寄り駅は東向島駅になる。