初代オリンパス・ペンの距離目盛は、2mと5mがクリックストップになっていて、大抵は5mで撮影し、近接撮影の時だけ2mに合わせていた。それでも、大きく引き伸ばす事がなかったので何の問題も無く、むしろ、ピンぼけよりも手ぶれ写真の方が問題であった。ピントに比べると露出の方は少々面倒ではあったが、モノクロ写真であれば、説明書に記載されている標準露出表などを参考にして何とか撮影していた。その頃は、撮影したカットのうち、幾つかは使いものにならないのが当たり前だと思っていた。
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当時、大抵の写真はモノクロで、写真屋さんから、現像したフィルムと、ベタ焼きのプリント(フィルムを原寸でプリントしたものが、6カットか12カットずつに裁断されていた。現像、プリントとも写真屋さんが手作業で行っていた。)を受け取り、ベタ焼きを見て必要なカットを選択し、現在のL版の半分くらいのサイズにプリントしてもらっていた。当時は、そのプリント代も倹約したかったので、人に配る必要の無い写真は、ベタ焼きのプリントだけで済ますことも少なくなかった。
いま、手元にあるオリンパス・ペンには、¥800のソフトケース、¥100のフード、¥300のフィルタが付いているが、ハンドストラップは既に無くなっている。参考までに、オリンパス・ペンには、ほかにも付属品として、ペンフラッシュ(閃光電球使用)¥850、ハードケース¥1000、ペンビュアー(スライドを拡大して見るもの)¥850などが用意されていた。なお、オリンパス・ペンSとの違いは、レンズの明るさ(F3.5f28mmに対しF2.8f30mm)と、シャッター速度(1/25~1/200に対し1/8~1/250)であった。
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古いモノクロフィルムを整理していたら、オリンパス・ペンで撮影した船の写真が出て来た。たまたま、ある船を見学する機会があり、その時に撮影したもののようだが、多分、ベタ焼きだけで終わりにしたのだろう。何の変哲もない写真だが、既に廃船になっている船の記録写真の一つであることから、トリミングなど補正を行った上で、あえて投稿することにした。ただ、この船については、語る程の材料を持ち合わせていないので、コメントは付けないことにした。それでは、次回。 夢七