90年代初頭にEDカムで撮影したテープの中で、自分なりに一番気に入っているのがこれです。
この映像はすでに「映像による絵画のためのフリー素材」として他の映像と共に公開していますが、
本来の目的だった "BGV" として作ったらどうかと考えました。
公開済みの方は収録時間そのままの2時間で、サイレントの退屈な映像です。
今回全編を改めてキャプチャして確認してみたら据えっぱなしのカメラで撮った映像ですが、
最初の30分はそれなりに状況が変化しているのでその部分を切り出してみました。
この「変化」という表現は実は嫌いで、撮影中に怪訝そうな顔で「何か変化がありますか?」と聞かれたことがあるんです。
カメラを据えっぱなしで映像を撮る行為が理解出来ない人です。まあ普通はそうなんでしょうが。
音声も録っていたので相手になりませんでしたが、複雑な心境でした。
今回のテープの内容はこれ。黒姫山の麓、草原の中の道と曇り空が延々と続きます。
季節は初夏の6月だったと思います。南風に乗って上空を雲が流れ、時折り日差しが地面を向こう側へ。
雲は激しく形を変えて草原は影に覆われ
再び日差しがスポットライトのように道を這い、私を草原の先へ誘います
30分の間に状況はゆっくりですが大きく「変化」します。
編集に掛かりました。トップでメッセージを入れて
映像がアナログテープなので昔のテレビだと見切れる範囲を処理する必要があります。
PhotoShop で白枠を作成して
合成します。これはメインタイトルの画面。YouTube は背景が255の白なので溶け込む計算。拡大では画質が落ちます。
周囲に白枠があるんですがわからないでしょう。
今回は BGM を使います。何度もお世話になっているオーディオライブラリから Kevin MacLeod 氏の曲です。
この映像にピッタリの曲がありました。
この曲は CC ライセンスで無料ですが著作権表示が必須なのでラストに必要項目を入れます。
今、サブのワークステーションで Microsoft AVI 書き出し中ですが、非力なマシンなのでまだ当分終わりません。
書き出しが終わったらこちらのメインマシンに持ち込んでエンコードです。
EDベータのテープには他にも構成によっては面白い映像作品になりそうな物があります。
中でも戸隠の鏡池は定番の撮影ポイントではない場所で撮った素材が何本も。
おっと、黒姫山も今は荒れ果てた田んぼも山の雑木林もあるぞ。
こうしてワークステーションの前であれこれやっていますが窓の外を見ると雲が消えて黒姫が現れました。