これは、前のブログの時に素敵ガウリナサイト「妖言」の櫟 弓子様のリクエスト企画に便乗させていただいて、「甘らぶなガウリナ」をリクエストして頂いたものです。
櫟 弓子様、素敵な作品を本当にどうもありがとうございました!!
・・・そんなわけで、追記から甘らぶガウリナ「幸せの重さ」であります!
------------------------------------------------------------
じりじりと、空に浮かぶ太陽が、容赦なく大地を焦がしていた。
やっと秋らしくなってきたかと思えば、これだ。
今日は、また夏にでも逆戻りしたのかと思うくらい、暑かった。
リナはパタパタと、顔を手で扇ぐ。
「暑いわね~」
「本当だな」
隣で頷くガウリイの腕にも、じわりと汗が吹き出している。
「ああ、もう限界!! 休憩するわよ!!」
そう言って、リナは街道を脇に逸れる。
側に立っていた大木の下までくると、気持ち良さそうに伸びをした。
ガウリイも、その後に続く。
陽射しは厳しいが、陰に入ると驚くほど涼しかった。
ここが、夏とは違うところだろうか。
リナはマントを外し、ガウリイも剣を手の届く場所に置くと、ごろりとその場で横になった。
「リナ」
声をかけると、リナと目が合う。
ガウリイは自分の隣を、ぽんぽんと手で叩いた。
「・・・・・・」
リナは、険しい視線でガウリイのことを睨み付ける。
「あのね、あんた剣士でしょ? そんな緊張感なくていいと思ってるの?」
ぶつくさと文句を言いながら、リナはガウリイの側までくる。
「いいじゃないか。危ない感じも、特にないし」
「なにがいつ起こるか分からないでしょ。そう言うのは、楽観的って言うんじゃなくて、無謀って言うのよ」
表情は厳しいまま、リナはガウリイの隣に寝転んだ。
伸ばされた左腕に、頭を預ける。
「・・・・・・腕痺れても、知らないからね」
「大丈夫だって」
笑いながら、ガウリイは空を見上げた。
木々の間から、青い空が覗いている。
夏に戻ったみたいな今日でも、空は秋のもので、季節の移ろいにガウリイは目を細めた。
「あっ、リナ、あの雲・・・」
「? どれ?」
「なんか、ゼルみたいじゃないか?」
「え~? どれよ?」
面白そうに声を上げて、リナがガウリイの指差す方向を見る。
「あれあれ」
「だから、どれ?」
「だから、あれだってば」
目を凝らし、もっと良く見ようと、リナがガウリイに近付いた、その時、
「きゃあ!!」
リナが悲鳴を上げる。
空を差していたガウリイの腕が、そのままリナを抱え込むようにして閉じ込めた。
吐息が顔にかかるくらいの至近距離で、ガウリイがリナの瞳を覗き込んでいる。
「騙したの・・・?」
険悪な表情を浮かべるリナに、ガウリイは悪びれもせずに口を開いた。
「だってリナ、すぐ逃げようとするじゃないか。オレはもっと、リナの近くにいたいのに」
さらりとそんなことを言われて、リナはカァァッと顔を赤らめる。
「・・・・・・す、少しの間、だけだからね」
「おう」
リナの態度に、ガウリイはくすくすと肩を震わせて笑うと、リナの身体を抱き締めた。
櫟 弓子様、素敵な作品を本当にどうもありがとうございました!!
・・・そんなわけで、追記から甘らぶガウリナ「幸せの重さ」であります!
------------------------------------------------------------
じりじりと、空に浮かぶ太陽が、容赦なく大地を焦がしていた。
やっと秋らしくなってきたかと思えば、これだ。
今日は、また夏にでも逆戻りしたのかと思うくらい、暑かった。
リナはパタパタと、顔を手で扇ぐ。
「暑いわね~」
「本当だな」
隣で頷くガウリイの腕にも、じわりと汗が吹き出している。
「ああ、もう限界!! 休憩するわよ!!」
そう言って、リナは街道を脇に逸れる。
側に立っていた大木の下までくると、気持ち良さそうに伸びをした。
ガウリイも、その後に続く。
陽射しは厳しいが、陰に入ると驚くほど涼しかった。
ここが、夏とは違うところだろうか。
リナはマントを外し、ガウリイも剣を手の届く場所に置くと、ごろりとその場で横になった。
「リナ」
声をかけると、リナと目が合う。
ガウリイは自分の隣を、ぽんぽんと手で叩いた。
「・・・・・・」
リナは、険しい視線でガウリイのことを睨み付ける。
「あのね、あんた剣士でしょ? そんな緊張感なくていいと思ってるの?」
ぶつくさと文句を言いながら、リナはガウリイの側までくる。
「いいじゃないか。危ない感じも、特にないし」
「なにがいつ起こるか分からないでしょ。そう言うのは、楽観的って言うんじゃなくて、無謀って言うのよ」
表情は厳しいまま、リナはガウリイの隣に寝転んだ。
伸ばされた左腕に、頭を預ける。
「・・・・・・腕痺れても、知らないからね」
「大丈夫だって」
笑いながら、ガウリイは空を見上げた。
木々の間から、青い空が覗いている。
夏に戻ったみたいな今日でも、空は秋のもので、季節の移ろいにガウリイは目を細めた。
「あっ、リナ、あの雲・・・」
「? どれ?」
「なんか、ゼルみたいじゃないか?」
「え~? どれよ?」
面白そうに声を上げて、リナがガウリイの指差す方向を見る。
「あれあれ」
「だから、どれ?」
「だから、あれだってば」
目を凝らし、もっと良く見ようと、リナがガウリイに近付いた、その時、
「きゃあ!!」
リナが悲鳴を上げる。
空を差していたガウリイの腕が、そのままリナを抱え込むようにして閉じ込めた。
吐息が顔にかかるくらいの至近距離で、ガウリイがリナの瞳を覗き込んでいる。
「騙したの・・・?」
険悪な表情を浮かべるリナに、ガウリイは悪びれもせずに口を開いた。
「だってリナ、すぐ逃げようとするじゃないか。オレはもっと、リナの近くにいたいのに」
さらりとそんなことを言われて、リナはカァァッと顔を赤らめる。
「・・・・・・す、少しの間、だけだからね」
「おう」
リナの態度に、ガウリイはくすくすと肩を震わせて笑うと、リナの身体を抱き締めた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます