鶴見線、【国道駅】は、時間の止まった駅。
ホコリと、湿気と、古い木材と、
排泄物の臭いのしみついた。
ところどころに残るのは、第二次大戦中の機銃掃射の痕。
昭和20年5月29日の横浜大空襲では、
わずか1時間8分の間に横浜市域の34%が焼け野原となり、
7000~8000人の死者が出たというが......
この機銃掃射では、何人が殺されたのだろう。
このガードを抜けたら......
どこか違う世界へ出るだろうか。
ただの生活だけがあり、殺し合いのない世界。
居心地が悪いような、懐かしいような世界。
遠い昔。
我々が暮らす日常には、こんな臭いが漂っていた。
今では映画やドラマのロケ地として有名なこの駅も。
いつかは作り直され、何の臭いもしない場所となるのだろうか。
畑ではルンゴが獲れたよ。