猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

それは一瞬の。

2008年07月13日 02時03分16秒 | ルーツ

夕方。

ららぽーと内のイトーヨカドーでのことだった。

ふと、懐かしい匂いが漂ってきたのは。

エスカレーターで、衣類売り場の横をすり抜ける際、
一瞬鼻をかすめた、あの匂い。

 

夏.....ですね。
畑のきゅうりは瑞々しく、トゲトゲ。

 

あれは.....

昔、母の郷里で嗅いだ、
懐かしい匂いそのままだった。

父の浮気や、
頭のおかしい祖父との同居にまつわるいさかいで、
母が家を出たり入ったりしていた頃。

田舎の小さなデパートで嗅いだ匂い。

 

そういえばヨーカドーで、こんなものを見つけました。
この箱、この笑顔、懐かしくありませんか?

 

あの頃母は、働いていたキャバレーの寮に入っていて、
私と妹もそこで一緒に暮らしていた。

母の実家からそう遠くない、小さなアパートで。

彼女が仕事に行く際は、私と妹も一緒についていき、
店の階上にある託児所のような場所で過ごすのが日課だった。

 

出来上がりは少し色の薄い、ほんのりしょっぱい懐かしいカレー。
具には、畑でとれた野菜をごろごろと。

 

一旦眠りについて、夜中に起こされ、
母と同じような境遇のホステスと、その子供たちと、
小さなバスで寮まで送られる生活。

または、タクシー代を渡され、妹と二人、子供だけで、
祖父母の家へ行く生活.....。

 

畑の帰り。
夕陽が川面に映ってきれいでした。
私の思い出には、いつも川。
こんな風に、静かにきらきら。

 

ときどき母か祖母が、川沿いにあるプールに連れて行ってくれて、
田舎の強烈な暑さの中。
子供用の小さな浅いプールで妹と遊んだ。

たまにはデパートにも連れていってくれて.....

そこで嗅いだのが、あの匂いだ。

 

エスパー妹と買い物に行って、
一緒に色違いの靴を買いました。
妹は紫、私はピンク。

 

.....あれは、新しい衣類の匂いだろうか。

今ではもう、デパートとは呼べないほどの小さな建物の中に漂っていた、
清潔で、それでいて、生活と繋がっていたあの匂い。

夏の.....

切ないような、甘いような匂い。

 

こちらは焼き魚をたんまり食べてご満悦。
この寝顔!よっぽど美味しかったんだね(笑)

 

歳をとり、記憶が薄れ、
思い出せなくなることも多い中で。

ふと。

こんな風に何かが、ときどきはじけることがある。

いや。

歳をとったから、それは急にはじけるのか。

きっかけは.....

一瞬漂う匂い。

たったそれだけなのに。