昨年 秋の終わりに近くのスーパーの敷地からセイタカアワダチソウを刈ってきました。
いつもは近くのお宅を回って頭を下げて分けていただくんですが、
ふと見ると、スパーの敷地にたくさんのセイタカアワダチソウが生えておりました。
「貰いに行こうかな」と呟いた私の声が聞こえたのか、
ある日、夫が外から帰ってきて「スーパーに頼みに行ってきたよ」と言うのです。
私の領分なのに、何たる勝手なふるまい!
「せっかく言ってきてやったのに!」と これまた逆切れされて、
おとなしい大和撫子の私は、それ以上何にも言えず、翌日 二人そろって(仲よくとはいかず)
スーパーへ行きました。
お互い仏頂面のまま(笑) 大量にもらって帰りました。
前年 染めた糸もあったので、今年は貰わず、昨年染めた糸を使います。
セイタカアワダチソウは『花』の部分と『茎』に分けます。染まり方が違います。
これは花の部分を染めて鉄媒染しました。
糸の種類は6種類です。種類によって染まり方が違います。
モスグリーンの何とも言えない素敵な、大好きな色です。
これは茎の部分を染めて銅媒染しました。やはり糸の種類によって染まり方が違います。
今回は花で染めて鉄媒染にした絹糸21/12廿双を織りました。
この糸は超極細で、先日のコチニールの超極細と同程度です。刺繍糸程度の細さです。
上の写真の一番右側、すでに玉巻にしてあります。
この小さな玉で2540mもあるんですよ
いやもう、〝地獄の織り”の再現でした。
綛から玉巻するのにシッチャカメッチャカ、織り機にかけるのに1週間強かかりました。
ですが、コチニールの例の〝天女の羽衣”で、私は鍛えられました。
風にそよぐ〝天女の羽衣”こと〝風のストール”は両端を鋭角に織ることで軽くしましたが、
今回は正統的に織って、ふんわりと軽やかに、しかも温かみのある、おしゃれなストールにしました。
幅50㎝ 丈210㎝
薄いです、とっても薄いです。
セイタカアワダチソウは嫌われものです。
ですが、こんないい色を出してくれます。