北大路機関

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【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-寺町新京極,はじまりは新年度すき焼きを食べましょう!

2024-04-01 20:24:14 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 四月一日となりましたそう四月一日だ。暖冬のあとは立春後にとんでもない厳寒の春という寒春がやってきましたが漸くこの数日間は暖かくなってきました。

 新年度の始まりを示します四月一日は、同時にエイプリルフールの日でもありますのでこういうWeblogで新年度の決意を滔々と書きましても、そういう受け留めをされるかもしれません、するとまあ写真は嘘をつかない的な話題を考えましたところ、やはりあれしか。

 すき焼きや。京都を散策された方ならば、そう確実に刷り込まれるであろうお店が新京極のキムラ屋さんのすき焼き、なのではないでしょうか。なにしろお店は確実に変わりゆく古都にあって新京極の雑踏そのなかを昭和の時代というものを受け継いでいる店構え。

 キムラ屋さんのすき焼きはシンプルだ、鉄なべが食材と共に運ばれてきまして、先ずは豆腐、泉鏡花は豆富と詠んだ、そして長葱にお麩と最初に強いてゆく、お肉ももちろん割り下も御砂糖もあと。これを自分で並べてゆく、レイアウトしてゆくわけなのですね。

 お肉はその少しあとに被せるように並べてゆく。二十年前だと外国人観光客に、自分で作らせるのか、と不評だったという。刀のさびになりたい方が多い様で。いろいろなお店がある中で、すき焼きは食べごろや並べ方を仕切られずに、自分で仕切って焼きたい。

 白砂糖はこの瞬間にまぶすのだ。鍋奉行よりは騎馬奉行とか破れ奉行とか不知火奉行が好きな当方なのですが、このあたりからもうもうと焼ける香りと美味しそうな、いや旨そうと表現するべきか、湯気が香ってきまして、しかしすき焼きには待ちの時間も必要だ。

 割り下を注ぐのはこのあたりで、もうすき焼き以外何物でも無くなってきました。時間はかかっているのかもしれない、けれども仕切っている鍋の様子を目の前にしている訳ですから時間の経過は余り気にならないのですよね。同じような光景は店内いたるところで。

 清酒で、すき焼きを頂く。キの片仮名を六つ並べてキムラ、という、ね。麹が醸した清酒の甘いようで刺激を辛さと表現する香りの立つ清酒は、ぬる燗かひやかを考えた上で、ひやで。冷やというのは冷酒とは違って御燗しないお酒全般を示すもので、呑みやすい。

 すき焼き。国民的人気アニメ“ゆるキャン”では犬山さんのお祖母ちゃんが特別な日に食べるものといえばすき焼き、というお言葉で示しましたすき焼きですが、そう、これいつでもふと思い立つと頂きたくなる割り下とお肉と御砂糖が醸す焦げた焼け目の薫り。

 御猪口に注ぐ様子とともに、さて新年度の北大路機関を考える。どうにかしなくてはなあ、と考えるのは日曜特集の再開なのですが、あれ、できれば数回程度に抑えたい一方、写真アーカイブの役割も担うのでどうしても枚数を多くしてしまう。どうするかさてさて。

 コンロの火を停めて、さあすき焼きの時間だ。さて新年度、日曜特集を飽きられない程度に、しかし単発モノの写真特集では、戦車が撃ってスッゲエ的な話題ではなく、できれば行事写真を見せてくれた部隊の歴史や編成と将来などについても掲載したいものだから。

 生卵、といえばすき焼きの定番だ。これが日本らしさというか、昔スタローンのロッキーを視た際にアメリカでも生卵行けるのか、と思ったら保険掛けて撮影したそうで。映画のスタンドバイミーでも、あれ生卵を呑むシーンに生卵実物を使っていないよね。

 京都発幕間旅情についても、京都以外の名所旧跡は基本的に城郭を紹介するだけになっているものだから、善通寺に金毘羅山に永平寺と善光寺、お城以外もいろいろと探訪しているものですから、これを何とか紹介したいものですけれどう掲載したものなのか。

 酒と肉、と生卵か。すき焼きの生卵はかき混ぜるという人が多いけれども、わたしはそのまま濃厚な卵黄の滋味と白身のひんやりとしたとろみを暫く楽しんだうえで、最後は白米の上に載せて掻きこんでしまう。逆に〆で玉子を鍋に入れる人がいるけれども、ちょっと。

 徳利を新しいものとしまして御猪口に注いでゆきます。呑みすぎないように、けれどもしっかりと頂きます。すき焼きそのものも美味しいのですが清酒を幕間に挿みますと味わいに深みが増すといいますか、すき焼き味だけの単調さから抜けて好循環が生まれる。

 すき焼き、それは御馳走、というのも納得できるのですが、実は此処のキムラ屋さん、ランチタイムはこのすき焼きが思いのほかお手頃にいただけるものでして、そして時間を外してみたならばそれ程混雑しない、ゆったりと、美味しい、に集中できる構図なのだ。

 ご飯は御櫃で、もちろん山盛りにしてみます。NHKの歴史秘話ヒストリアで戦艦大和のすき焼き、という放映回がありまして、こんな感じでした。士官食ではなく兵員食としてすき焼きを出していたという当時の主計科の皆さんの頑張りに驚かされたものです。

 美味しい、清酒も合ったすき焼きですが、日本の御馳走はご飯との相性を考えているのだろうなあ、と思うところでして、掻きこむほどに美味しさが増えていくように錯覚する、もちろんお肉のおかわりも出来ますが、掻きこむ幸せの時間をたいせつにしたい。

 大和すき焼きというのは呉市の海軍グルメ専門店でも頂けるそうですが、昭和のすき焼きという御馳走の味わいを歴史と共に定着させて継承しているという点では、寺町新京極のキムラ屋さんのほうを私はお勧めしたい。四条通から上って直ぐのお店なのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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