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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-アメリカ軍事援助再開概要とロシア軍ノヴォミハイリフカ占領とチャシブヤール攻防戦

2024-04-29 07:01:17 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 日本はゴールデンウィークではあってもウクライナ情勢は動いているという現実があります。

 アメリカのウクライナ援助再開に関する概要について、ISWアメリカ戦争研究所4月24日付ウクライナ戦況報告によれば、最初の軍事支援は10億ドル相当になるとの事でRIM-7シースパロー対空ミサイルとAIM-9Mサイドワインダー空対空ミサイル、スティンガー携帯地対空ミサイル、HIMARS用GMLRS精密誘導ロケット弾、60mm迫撃砲、このほか。

 M-2ブラッドレイ装甲戦闘車とハンヴィー高機動車にMRAP耐爆車輛、105mm砲弾と155m砲弾、TOW対戦車ミサイルとジャベリン対戦車ミサイル、AT-4個人対戦車弾、そして輸送車両などが供与されるとのこと。アメリカ議会での混乱を受けほぼ半年に渡り援助が滞っていた状況でしたが、既にM-2装甲戦闘車などは搬入準備に入っています。
■ノヴォミハイリフカを占領
 ゆっくりとではあるも確実に進行しているロシア軍の概況です。

 ロシア軍は4月22日にノヴォミハイリフカを占領したと発表しました、イギリス国防省ウクライナ戦況報告4月23日付発表によればノヴォミハイリフカはドネツク地方マリンカ南方のウフレダール近郊にある村落で、ドネツク南部のスヒヤリ川付近に所在、ロシア軍は2月9日に村落に突入し3月22日には中心部を占拠、掃討戦を展開していたとのこと。

 ウクライナ軍第79独立空中強襲旅団司令部の報告では、ロシア軍はノヴォミハイリフカ攻撃に3万名規模の部隊を投入しており、5kmを73日間かけ占領したという。ノヴォミハイリフカ占領の背景にはロシア軍はウクライナ軍が構築したウフレダール防衛線を迂回しようとしており、今後は2km先のコスティヤンニウカを攻撃する可能性が高いようです。
■チャシブヤール攻撃
 いよいよ攻防戦が開始されるのか。

 ロシア軍のチャシブヤール攻撃は緒戦の段階で撃退されているもよう、ISWアメリカ戦争研究所4月24日付ウクライナ戦況報告によればウクライナ軍のチャシブヤール守備隊司令官の発言としてロシア軍はチャシブヤール近郊のイヴァニフスケに攻撃を集中しているが攻撃が失敗した事から部隊を一旦後方に引いたうえで再編成中とのこと。

 ロシア軍は無人機の運用出来ない時間帯を選んでおこう激しており、ウォールストリートジャーナルの取材をISWが引用したところによれば、市販ドローンのカメラが認識できない薄暮の時間帯に攻撃を加えるという。この時間帯には暗視装置は不要であるとのことで、無人機に部隊行動を把握されない努力と、また市販無人機の限界を示しています。

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