ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.11.8 紅葉にはちょっとフライング?~9回目の京都にやって来ました

2014-11-08 19:26:31 | 
 ようやく週末になった。今朝はベッドの中の連続テレビ小説鑑賞という幸せな土曜日の始まり、ではなく、いつも通りの時間に目覚ましをかけて、洗濯を済ませ、3月以来通算9回目となる京都に向けて家を出た。
 最寄駅で電車が遅れており、余裕をもって乗り継げる筈だったJRがギリギリになってしまう。乗り換えを急いで必死に小走りをしたせいで、JRに乗ってからもずっと息苦しく、ちょっとぐったり。やはりもう走るのは無理だ。ちょっと早歩きをしただけで息が上がり、ダメージが大きいことに改めて気づかされて反省する。

 水曜日に通院の為に降りたばかりの駅、今日は新幹線ホームへ。これまでより40分ほど早いが、珍しく最後尾の車両だ。お天気は今一つということだったが、西に向かうにつれて青空が広がってきた。車窓からはてっぺんに少しだけ雪を被った富士山をしっかり拝むことが出来た。お約束のアイスクリームを頂き、読みかけ文庫を読み終わったらあっという間に京都駅に到着。

 明日の観光バスのチケットを取り、中央郵便局に立ち寄って限定グッズや記念切手を物色してから、地下鉄でホテル最寄駅へ移動。ホテルに荷物を預けて身軽になってからランチに向かった。
 近くに洒落たお店が沢山あり、カジュアルイタリアンのお店に入ってみたところ、これが大正解だった。おばんざいや前菜が多種類で、デザートまで堪能してすっかり元気になった。
 帰路、ホテルに隣接した京友禅の老舗のギャラリーを見て目の保養をした。そういえば、このお店の振袖を私の成人式に母が誂えてくれたことを思い出した。確か中振袖に仕立て直したと聞いていたけれど、結婚後袖を通すこともなく、今では実家の箪笥の肥やしになっている。

 チェックインして荷物を片付け、地下鉄で蹴上まで移動した。今日はアクセスが良いので、南禅寺と永観堂、哲学の道を観てみようという夫の提案に素直に従う。
 南禅寺といえば湯豆腐が有名だ。もう15年近く前、出張で京都を訪れた時、同行した上司とともにお昼に頂いたことを思い出す。今回は、明日の夜の観光コースで頂くことになっているので、今日は通り過ぎるのみ。さすがにまだ紅葉には早く、赤く色づいているものはチラホラであるが、銀杏の黄色と青空が美しい。山門は楼上に上がることが出来たが、これまた5月に知恩院を訪れた時に上ってみて激しく後悔したので、ご遠慮しておく。境内にある琵琶湖疎水が流れる赤レンガの水路閣がとても立派で、水路を行く水の急な流れに圧倒される。
 そのまま道なりに歩いて、紅葉の名所として有名な永観堂へ。水琴窟の美しい音色を聴き、臥龍廊を歩く。念仏修業をする永観律師に呼びかけた姿を現したという本尊・みかえり阿弥陀如来様が素晴らしくいいお顔をされている。そのお姿に教えられるものは、遅れる者を待つ姿勢、思いやり深く回りを見つめる姿勢、自分自身を省み、人と共に正しく前へ進む姿勢、すなわち阿弥陀様の私たちへの思いだという。首を左に傾げ、ほんの少し開かれたお口、お顔全体に漂う穏やかな微笑み・・・すっかり癒されてしまった。紅葉はまだ始まったばかりではあるけれど、木によっては既に真っ赤に色づいたものもあり、緋毛氈のお休み処の赤色も目を楽しませてくれる。私たちが帰る頃には大分暗くなってきた。昨日からライトアップが始まったということで、まだ受付に30分以上あるというのに、既に長蛇の列になっていた。
 既に薄暗くなれば、秋の日はつるべ落とし、あっという間に日が落ちる。東京に比べればまだ日が長いとはいえ、若王子神社から哲学の道を歩き出した頃には、かなり足元が悪くなってくる。両脇にはもっとお店があるように記憶していたが、何分数十年ぶりのこと、こんなだったかしら、とすっかり記憶は彼方になっており、ちょっと淋しい感じ。結局、銀閣寺まで歩くのは諦めて、大豊神社のあたりでバス通りに出て、運よくタクシーを捕まえてホテルまで戻ってきた。

 さて、先輩の結婚式のお座敷に出演している息子から連絡があるまでホテルで待機。その後一緒に夕食に行けるのか、合唱団のメンバーで打ち上げとなるのか、連絡してね、と言ってあるけれどどうなることやら、の京都初日の夜である。

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