朝から暑い夏の日。自宅にあるCD。アンディ・ウィリアムスの甘い歌声で、クラシカルな映画やミュージカルのテーマ曲を楽しむ。
あなたもどうですか?
アッ、いけね! 今日はちょっと忙しい。そろそろ準備を始めないと。
dancyu2010年8月号。
この特集は偉い。料理雑誌はこういうことやらなくては。一流シェフが、その専門のレシピを説くのは当たり前。でもそれではなかなか、一般人は真似しにくいことが多い。
カレーを本格的に作ろうとすると、ターメリック、クミン、コリアンダー、ローリエ、チリペッパー・・・・と、スパイスをたくさん揃えねばならない。やってみたことない人も、ちょっとやってみればわかるが、そうやって自分で美味しいカレーを作るのは非常に困難である。市販のルーを使って作ると、誰だって居眠りしてても簡単においしいカレーが出来るが、スパイスから揃えて自分の好みの味に仕立てあげるのは至難の業なのである。
その点、この特集はカレー粉を使うことを勧めている。カレー粉とは数多のスパイスを調合した総合スパイス調味料であり、それが使えればそれに越したことはないのだ。カレー粉を使いながら、強調したいスパイスをいくつか加える。これで好みのインド・カレーが出来るのならば理想的だ。
東銀座の名店「ナイル」の跡継ぎが解説する、カレー粉 + スパイスによるおいしいインド・カレーのレシピ。こうしたチャレンジは楽しい。そして実際的だ。さぁ、キーマ・カレーを作ろう。今回使うのはカレー粉、ガラムマサラ、クミン(パウダー)。簡単!
ご覧のとおり、カレー粉は最初から様々なスパイスが含まれているのだ。
dancyuにはいろいろ書いてあるが、自分の好きなように勝手にレシピを変える。
西友七里ガ浜店で買った牛挽肉。レシピには合挽を使えとあるが、半額の牛挽肉の方が安かったのでそうしただけ。
指定されてはいないが、タイ米とサフランを使う。
他にもいろいろと。
「みじん切りせよ」とあるが、ニンニクとショウガはすり潰してしまった。
タマネギとトマトはザクザクっと切る。一旦冷蔵庫へ。
自宅にある細長いタイ米。香りがすごく良い。
茶々之介は「オレには関係ねえ」と寝ている。
中華鍋を使っちゃおう。口が広くて炒めやすい。
クミンもシードそのものを使えとdancyuは言うが、自宅にそれはないので、クミンパウダーで代用。多めの油にクミン・パウダーを入れ、熱する。もうこの段階で激しいニオイだ。
クミンを熱し、ニンニクとショウガを熱し、タマネギも熱する。ああ、魅惑的なニオイ。うぅ~。
10分ほどタマネギを炒めよう。そしてその後にトマトを入れよう。
肉も。
グリーンピースも。
どんどんレシピから離れ、勝手に作る。辛味と甘み。スコットランドのマーマレードとチュニジアのハリサ。グローバル・カレーだ。マーマレードは大量に入れる。
出た! バタオ!
「おう、とーちゃん! 何してるの?」
バタオ君。バター好きなヘンな犬だよまったく。
くれよ!
くれぇ~~ってばぁ。ボクの眼力どぉ?
犬は無視しよう。私は忙しいのだ。ゆっくり煮込む。コンソメ、水、醤油等を適当に加え、最後にミルク。本当は生クリームがいいらしいが、それも家にはない。
バタオはバターを諦めた。
完成だ。あとは盛り付けるだけ。
なかなかおいしいキーマ・カレー。出来上がるまで、実はかなり苦労した。ここまで単純でも、やはり味つけが難しいのだ。とても楽しいチャレンジだった。あなたもどうぞ。dancyuにはほかにもフィッシュ・カレーやチキン・カレーが掲載されている。