大雪の空

46歳から始めて嵌ってしまった山歩きの記録と野球などの雑記帳。時々帰郷中の島暮らしの日常。

一発芸の山 ベスト3

2013年12月25日 | 山その他

山の一発芸と言えば、稜線あるいは山頂に飛び出した時の、目の前に広がる景色に度肝を抜かれた瞬間に勝る物は無かろう。

必然的に谷筋を辿って稜線に出る古典的なルートの山が対象になる。

直ぐ頭に浮かぶのはウェストンが歩いたあの新島々から徳本峠への道だろう。
Y氏と歩いたこの道は期待に違わぬ素晴らしさだったが、上高地や穂高を何度も目にしていたから絶句する程では無かった。
しかし、沢沿いの峠までの道はすこぶる歩き易く、対向者は釣り人一人と小屋関係の若者一人だけという静けさだった。
岩魚留小屋傍のカツラの大木の横にテントを張って寝たが、八月末だというのに結構冷えたのは沢筋だったからだろう。

沢沿いの道では常念への一ノ沢ルートも良い。道は涼しいし、
水は何処でもゲットできるし、飛び出したら穂高・大キレット・槍が目の前なんだから悪い訳がない。

中房から稜線もまあまあだが、残念ながら槍の姿が悪い。

後はこれもY氏と行った奥又白池が秀逸だった。
俺は徳沢にテントを張って寝、Y氏は徳沢ロッジに寝てやったんだった。
新村橋を渡り井上靖の「氷壁」で有名な遭難碑を過ぎて、松高ルンゼ右の痩せ尾根を登る。
最後は左にトラバースして池のある所に飛び出した。

その時の驚きは生涯忘れないだろう。
最後の一歩で右を見上げたら、黒い大岩壁が覆い被さってきて物凄い圧迫感。
目の前には可愛い池があり、暫くその畔に腰を下ろして、目の前の大岩壁・青い空と白く丸い月を眺めていた。
ここは徳沢から歩けば楽勝だから、その内また行ってみよう。

最後はあの大崩山。
ここはこれまでの山歩きで一番驚かされた。
終始展望の無い樹林帯の歩きで、尾根に取り付くまでは道が分かり難く、小さな石を積んだケルンに注意しながら歩かねばならなかった。
最後に短いが垂れたロープを使って飛び出た岩の稜線で、文字通り絶句した挙句大声を出してしまった。

ここは写真付きで記事をアップしているから見てみて欲しい(ここをクリック)。
なかなか言葉では伝えるのは難しく、写真でもスケール感が無いが感じは分ると思う。

ビックリ度はここが一番で、次が奥又白池、最後が徳本峠としておく。

あくまでも俺が歩いた中だけの話で、他にもビックリ箱の山は
沢山あるはずだから、コメントでドンドン教えて貰いたい。


展望を楽しみながら歩く稜線歩きも楽しいが、こんな度肝を抜かれる一発芸の山も面白い。

時間を作って是非行ってみるべし。

コメント
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