音楽の喜び フルートとともに

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ジャン・フェランディスマスタークラス&ミニコンサート

2013-04-03 22:42:04 | レクチャー、マスタークラス

マルチアナ・ルブラ 椿は冬だけのものではありません。古今東西の人に愛され、たくさんの品種が元気に咲いています。

今日は、ジャン・フェランディス マスタークラス。
曲はタキタキシビリの「ソナタ」。タファネルの「ミニョンのファンタジー」、ムチンスクの「3つのブレリュード」

フルートを吹く前に身体を自然に自由にすること。
自由というのは、全く力を抜くことではありません。
まず、椅子に座って、手を叩いたらできるだけ早く立つ。ということを練習しました。
腰の後ろ辺り全体を楽にして座っていると、早く立つことができ、立った後、戻る感じがします。
その姿勢で吹く。
背中を自由にするための練習です。

また、骨盤の両サイド辺に手を当てて、ここを自由にすること。開くこと。ここで吹く。
そのために、まっすぐ立っていて、カクンと、片足の力を抜くと、膝が前に出て、踵が上がります。
こうすると、息が足から上がってくるそうです。
通常、人は両足が同じ長さの人はいず、片足が短いそうです。こうすることで、股関節が開き、空気が腹のしたの方まで入るということです。

普通フルートのフォームを取ると、右足を引きますが、彼は、まっすぐ自然の形で立ち、この片足を上げたフォームで吹いてもらっていました。
しかし、ずっとその形で吹くわけではなく、要は、股関節を開き、背中を自由にして吹くことを知るための練習です。肝心なのは、自由に動けること。

デストライアングルといって、首の後ろ、両手が、フルートを吹こうとすると、固まって動かなくなりやすい。それを解消するために、両手をフルートをもって、頭の上に上げてから、口の前に持ってきたり、首を左右に振りながら吹いてみたり。いろんなことをして見せてくれました。

こんな言い方もしていました。口は小さく、身体の空気がフルートと出会う。
歯と歯のあいだにも空気が通る。
魚のように口をパクパクさせる。力が入っていない。

fは、空気を軽くして吹き、力を抜き、開放し、pは身体の支えが必要。

fとpを吹けるフルーティストはいるけれど、ffとppが吹けるフルーティストは少ない。
どうすればいいのか?

手を叩いて、pp p mp mf f ffとやってみました。
手が痛いです。そのようではなく、ここがプールだとします。mfのプールは、両手を身体の前で構えて、つかみかかるような感じにしてから、手を叩きます。
それから、fのプール。両手を、肩の上にあげてやはりつかみかかるような感じでやってみてから、パン。そして最後、ffのプール。両手を頭の上に高々と上げ、モンスターがつかみかかるようにしてから、パン。ちゃんとffに叩けます。

スタッカートは、できるだけ長い息を吐いているつもりで。

息をたくさん吐いて。低音を吹く時も、下に向かって吹かず、真ん中に向かって吹く。

マスタークラスの後ミニコンサート。
無伴奏 エマニュエル・バッハのAmoll
福島和夫の冥
アンデルセン エチュード op15 3
ドビュッシー シリンクス

バッハは歌い。冥は尺八のよう、アンデルセンは早いパッセージを吹きながら、シャンソンのようにテーマが聞こえ、シリンクスは、パーンのよう。
アンコールは、バッハのアルマンド 初めシャンソンかと思いました。

どの曲をやっても、歌う、フルートではなく、あなたの体が歌うのです。と言われいていました。

終演後、私の顔を見て、握手してくれました。
「どこかでお会いしましたか?」
「いえ、ずっと毎回来ているので。」
「あー。ファンでしたか。」と肩を抱いてくれました。
顔覚えてくれたのでした。うれしかった。今夜は眠れない。思いがけずミーハーな私でした。