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軍隊のない国家

2013-08-12 22:38:45 | 本・映画など

昨日は、夕焼けがきれいでした。暑い日が続きます。

日本にいて、銃の保持を法律で保証している国を見てみると、特異な倫理観に驚かされます。

子どもが、銃の事故で亡くなる。子ども同士の喧嘩が、銃を持ち込んだことで大事になる。
錯乱を起こした人物が一人でても、銃の乱射で大勢の罪のない人が死ぬことになる。

映画「ボーリング・フォー・コロンバイン」でマイケル・ムーアが解き明かしたのは、奴隷を連れて来て支配するためには、銃が必要だった。奴隷解放のあとも、開放奴隷たちが、自分たちを襲うかもしれない。それに備えて、銃を手放すことができない。
銃の保持を支持する人たちは、国民の大切な権利だという。もし、その権利が揺るがせようものなら、自由の国アメリカの根幹を揺るがす自体になる。というわけです。

アメリカでは年間約1万人ほど、亡くなっていて、日本では50人満たない。

銃は、国民を守るどころか、傷つけ続けています。銃は、国民の生命を奪い、建国の理念である国民の一番大切な人権と自由の侵害をし続けています。

銃の保持を規制している国の方が、結果として多くの国民の命を守っているというこの事実を無視し続け、未だに銃を持つ権利の方が優先だという論理は、誤りで、ここを修正できないアメリカという国はどこか病んでいるのかもしれないと、思ってしまいます。

しかし、振り返って日本を見ると、銃は規制されていますが、日本には自衛隊があり、世界第三位の資金をかけて、武器重機に投資し続けています。

前田朗さんが、「軍隊のない国家」日本評論社で、軍隊を持たない国を訪れたことを書いています。

平和憲法を持っている国は今や珍しくはないそうです。ですが、軍隊のない国はもう少し数が少なくなります。いくつあると思いますか?

私も意外だったのですが、世界で現在、27カ国あるそうです。
内戦で多くの生命を失ったコスタリカは、国民投票で、武器にかけるお金を教育にかけることを決議して実行中。国境を接している国は、国境線に兵士が銃を持って立っていますが、以来、一度も戦争も侵略も起きていません。ルクセンブルクは、軍隊の代わりにEUや、国際機関を誘致し、公務員が1万人も働いていて、それが抑止力になり、やはり、国民は平和にくらしています。

平和憲法を批准する国は増えていて、武器を持たない平和は絵空事ではなく、達成できる理想であると、前田さんは確信したそうです。

軍隊を持たない国からすれば、私たちもやはり病んでいると、言えるのかもしれない。