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政府批判リムスキー=コルサコフ

2022-07-01 18:08:58 | ロマン派
今日はハープのレッスンで塚口t-raumまで行きました。

暑さで猫さんたちは影も見せず。
合わすはずだったデュオのお相手、金重さんは暑気あたりでおやすみ。
ガックリ。仕方ありません。
外気温度38℃、暑さで頭働きません。

塚口の巨大マンションの工事は暑さの中でも進んでいます、建ててるのは人。頭下がります。

レッスン終わって牧野に帰っても影がありません。
枚方市は最高気温38.4度だったそうです。
日傘必須。サンダルの素足が日のあたっているところだけヒリヒリしました。

うちの裏の藤本川の水位も10㌢位かなぁ。涼しげには見えるけど…。
台風が、発生したそうです。早速雨乞いの効果かな。あまり大きくないと良いけれど…。

ロシア帝国の作曲家リムスキー=コルサコフは、ロシア貴族の家系でしたが1905年、政府の方針を批判し、サンクトペテルブルク音楽院の教授職を追われました。
これが口火となりグラズノフ、リャードフなど彼を慕う多くの同僚が後に続き辞任し、結局彼は復職しました。

しかし、それから後、彼のオペラは反体制的で帝政の転覆をはかるものとされ、死後まで上演されることがありませんでした。

ある民族のものは取り上げないと線引きするなら、勇気を持って自国政府が起こしたことを批判するものは助けもなく放置され、結果、世界は相変わらず独裁の洗脳の闇の中にとどまり続けることになると思います。

ニコライ リムスキー=コルサコフ(1844-1908年)ロシア帝国ティフヴィン生まれ、ロシア帝国リューベンスク没

は交響詩「サドコ」を1867年23歳で作曲しました。

それをもとに1895-96年51歳に作曲したのが歌劇「サドコ」です。

アドルフ・ボームの演ずるサトコ(1916年)
グースリ
ロシアの旅芸人(スコモローフ口承文学ブィリーナを主に演じた)のサドコはグースリの名人です。
ノブゴロドの商人組合のお祭りで歌を頼まれたサドコは、「海に繋がっていれば、もっと繁栄したのに。」と歌って侮辱されたと思った商人たちに追い出されます。

夜追い出されたサドコがイリメニ湖で歌っていると
イリメニ湖

白鳥たちが現れ、その中の一羽が海の王の末娘ヴォルホヴアで「自分は人間と結婚する運命で、3匹の黄金の魚を捕えると、世界の海で貿易する望みがかなう。」といって去ります。

サドコの家では妻のリューバヴァが待っていましたが、サドコの心はここにあらずで、すぐに旅に出ていってしまいます。

再びノブゴロドで、湖に網を投げ入れるとヴォルホヴアの助けで黄金の魚と金塊がかかります。

貿易に乗り出す前に、それぞれの国から来た商人たちに自らの国の良さを歌ってもらいます。
ヴァリャーグ商人は自然の厳しさを、ヴェネツィア商人は島の上の都市生活を、インド商人は天然の富を歌います。

12年の旅の途上、船が動かなくなり、海の王の怒りを鎮めるためにサドコはグースリを抱いて海に身を投げます。

海底で海の王慰める歌を歌うと、王は満足し、サドコと娘ヴォルホヴァとの結婚を許します。

海底の宮殿

祝いの宴の中、巡礼者の亡霊が現れ、宴会をやめさせ、海の王を引き離し、サドコとヴォルホヴァを陸に戻します。
イリメニ湖の辺りで、眠っているサドコにヴォルホヴァが子守唄を歌いますが、夜が明けるとヴォルホヴァは溶けてヴォルホヴァ川になります。

ノブゴロドは、川によって海への出口を得ます。

中世以来の古都ノヴゴロドを流れるヴォルホフ川
目覚めたサドコは、妻のリューバヴァと再開し、サドコの船が戻り、ノブゴロドの人々の合唱で幕となります。

インドの歌は、インドの商人がサドコに自分の国の良さを歌うシーンで出てきます。
暑い常夏を感じる旋律、暑い日に熱いカレーを食べて暑気あたりを解消するような感じ…?で楽しんで頂ければうれしいです。

遠き南の海
水底(みなぞこ)深く秘めし
数知れぬ宝
瑠璃(るり)の巌(いわお)
珊瑚(さんご)の島に
人の面(おもて)の霊鳥(れいちょう)住み
あけくれ歌う 妙(たえ)なる節に
合せて舞う翼うつくし
声をきけば 命を延ぶ(のぶ)
遠き南の海
水底(みなぞこ)深く秘めし
数知れぬ宝