電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

東川篤哉『謎解きはディナーの後で』を読む

2011年07月10日 06時05分24秒 | 読書
久々に出かけた書店で、たまたま平積みになっていたのが、東川篤哉著『謎解きはディナーの後で』でした。さらりと読み始め、さらりと読み終えました。毎回かならず人が死ぬ設定になっているのがちょいと惜しいと感じられるくらいに、むしろお嬢様と執事とスノッブ上司の関係が可笑しい。

でも、育ちというのはおのずと現れるもので、同僚の間で、「あの人、お嬢様なんだよね~」という噂が出ないのも不思議です。どうも、このお嬢様も執事も、ほんとのハイソサエティではないみたい。言葉遣いからして、やけに下々の語法が頻出します。また、スノッブ上司のなんとかモータースのお屋敷や財力と(心の中で)比較していたり、ノーブレス・オブリージェとはやや距離があるようで、どうも内心もホントのお嬢様とは言い難いみたい。

まあ、時代劇に出てくる、町方の暮らしぶりにやけに興味を示す若殿やお嬢様と同様に、庶民の願望の中にあるお嬢様像なのだろうと思います(^o^)/

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