電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

シューベルト「交響曲第6番」を聴く

2013年07月07日 06時02分31秒 | -オーケストラ
晴天時は夏の空、雨天時はどんよりした梅雨の空の下、ラッシュで渋滞気味の道路を毎日通勤しています。こういう条件の時には、せめて晴れ晴れとした音楽を聴きたい。で、選んだのがシューベルトの小ハ長調、交響曲第6番です。DENONの紙箱全集から、演奏は、オトマール・スウィトナー指揮のベルリン・シュターツカペレ、CDの型番はCOCQ-83992、1983年6月23日~26日、東ベルリンのイエス・キリスト教会で収録されたPCMデジタル録音です。
1817年10月から1818年2月までの5か月間に作曲されたとのこと、作曲当時、シューベルトは20歳の青年です。楽器編成は、第3番と同じく、トランペットとクラリネットを含む2管編成。それまで、モーツァルトやハイドンなど古典派の音楽を研究し、ロッシーニ風の流行も取り入れてきたシューベルトは、もう一度、尊敬するベートーヴェンに立ち戻ったかのようです。

第1楽章:アダージョ、4分の3拍子の序奏~アレグロ、2分の2拍子。いささか大げさなほどのベートーヴェン風の始まりで、その後はいかにもシューベルトらしい木管の響きが、どこか田園風ののどかさを感じさせますし、後期のシューベルトのような絶妙の転調もすでに聴くことができます。解説リーフレットにはベートーヴェンの第1番:ハ長調と同じ和声進行とありますが、どこのことかな?そのへんの専門的なところは当方の手に余りますので割愛(^o^;)>poripori
第2楽章:アンダンテ、ヘ長調、4分の2拍子。木管がのどかな響きを聴かせる緩徐楽章です。こういう音楽は、運転しながら聴いていても、幸せな気分になります。
第3楽章:スケルツォ、プレスト、ハ長調、4分の3拍子。交響曲としては初めて、メヌエットではなく速いスケルツォにしたところも、ベートーヴェンをかなり意識したのでしょうか。後半はややテンポを落とし、木管が優雅な響きを聴かせます。
第4楽章:アレグロ・モデラート、ハ長調、4分の2拍子。はじめの主題が再び提示され、他の副主題もからみ、若いシューベルトらしい、活力あるフィナーレです。

リーフレットの解説は平野昭氏。1997年発売のCDより転載したものだそうですが、このように全集として一冊にまとまると、たいへん読み応えがあり、参考になります。シューベルトの楽曲の解説などは、専門的なものは別にして、一般の音楽ファンが読めるものは少なく、ありがたいものです。できれば、もう少し素人にもわかりやすい解説だと、なおありがたいところです(^o^)/

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