電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ラッセル・ワトソン「ゴールデン・ヴォイス」を聴く

2013年07月12日 06時04分50秒 | -オペラ・声楽
映画「テルマエ・ロマエ」(*1)で主題歌として使われていた、プッチーニの「誰も寝てはならぬ」を歌っていた歌手は、ラッセル・ワトソンという人だとありました。はて、私のアンテナには全く引っかかっていない人でしたので、検索してみましたら、Wikipedia に簡単な経歴が紹介されておりました。それを読んで、ビックリ!

親がクラシック音楽のファンだったそうですが、本人は音楽の英才教育など受けておらず、旋盤工として働きながらパブで歌っていたのだそうな。客の一人が「誰も寝てはならぬ」を歌ってみてはどうか、と言ったことがきっかけになり、歌ってみたらスゴイ反響で、そこから声楽のレッスンを受けるようになったのだそうです。うーむ、当方がコンピュータの2000年問題等に追われていた頃、英国では天与の声をいかした成功物語が進行していたのですね。知らなかった!

「ゴールデン・ヴォイス」というCDは、ラッセル・ワトソンの第1作と第2作のベストアルバムの性格を持っているようです。収録された曲は、

1. ネッラ・ファンタジア(モリコーネ)
2. カルーソー(ダッラ)
3. ミゼレーレ(ズッケロ)
4. ヴォラーレ(モドゥーニョ)
5. 天使のパン(フランク)
6. サムワン・ライク・ユー(ラッセル・ワトソン)
7. ホェア・マイ・ハート・ウィル・テイク・ミー(ウォーレン)
8. 歌劇「フェドーラ」~愛さずにはいられないこの思い(ジョルダーノ)
9. セイロン・ドーラ(ヘス)
10. フニクリ・フニクラ(デンツァ)
11. ヴィエナ(ラッセル・ワトソン)
12. バルセロナ(フレディ・マーキュリー)
13. 歌劇「トゥーランドット」~誰も寝てはならぬ(プッチーニ)
14. ボヘミアン・ラプソディ(フレディ・マーキュリー)

というもので、色々なジャンルからの堂々たる歌唱を楽しむことができます。「ヴォラーレ」や「フニクリ・フニクラ」の楽しさ、「サムワン・ライク・ユー」の二重唱の見事さ、「バルセロナ」や「誰も寝てはならぬ」の立派さ等、本当に恵まれた声を楽しむことができるアルバムです。DVD も添付されておりますが、残念ながら当方の通勤用カーオーディオでは観ることはできませんので、週末に自宅のテレビで観ました。映像では「バルセロナ」がコミカルな印象に変わってしまい、へぇ~と意外でした(^o^)/

(*1):映画「テルマエ・ロマエ」を観る~「電網郊外散歩道」2012年5月

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