電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

DVDで「腕におぼえあり」を観る(3)

2014年02月04日 06時02分22秒 | -藤沢周平
藤沢周平著『用心棒日月抄』を原作とする連続時代劇「腕におぼえあり」のDVD第3巻を観ました。この巻は、次の4編から成っています。

第9回「内蔵助の宿」
第10回「討入り」
第11回「四十八人目の義士」
第12回「最後の用心棒」

タイトルどおり、用心棒稼業を接点として浅野の家臣たちとの縁が深まり、吉良邸への討入りを脇から固唾をのんで見守るという流れになっています。原作では、青江又八郎は討入りの後すぐに国元へ出立し、途中で佐知という忍びの女に襲われるけれど逆に佐知を助けることになっているのに、この脚本では四十八人目の義士の話に回り道。どうもこの意味がよくわからない。テレビの画面を前に、脳内にハテナ?マークが多数出現いたしました(^o^)/

さらに、大富静馬が由亀に心を寄せ、青江又八郎に敵意を燃やす想定になっていますが、これも原作にはなく、脚本家が付け加えたものです。ふと思ったのですが、昔の時代小説とは異なり、藤沢周平は、主人公がからむ男と女の三角関係をあまり描かないのでは?この「青江又八郎ー由亀ー大富静馬」三角関係説を提案する脚本に、なんとなく藤沢周平らしくない、俗っぽいと感じてしまう所以です。

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