関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

「地域安全マップ」の作成ー子どもの安全対策

2006年07月11日 | 子育て・教育

 先日、私の子どもが通う小学校のPTAの役員会(生活指導部会)がおこなわれ、この間の「地域安全マップ」作成の取り組みなどについて総括をおこないました。

 これは、地域の子どもにとっての危険カ所を点検・把握し、その情報を子ども・保護者などに知らせることによって、子どもの安全の確保を図るための取り組みで、学区内11の町毎に、選ばれた部員が、5月の日曜日の午前中に自分の町を巡視し、「危険あり」と思ったカ所を撮影し、後日、大判用紙に地図と写真を貼り付けて作成するものです。
 作成されたマップは、6~7月におこなわれる各町の座談会で保護者・町内会長・民生児童委員などに提示された後、学校内に掲示され、全校生徒が目にすることになります。

 始まった当初は、交通安全に関わるカ所が中心だったようですが、近年急速に「不審者対策」などに関わる点検が求められてきました。
 今回、私は同部会の部長として、部会で防犯の視点の重要性を提起し、昨年鶴岡警察・防犯協会がおこなった「公園点検」(議会の質問の際に調べたものです)の結果などもお知らせして点検を求めてみましたところ、各町の公園のいくつかが「危険カ所」としてリストアップされることになりました。

 今後の取り組みとして、
 ①「危険カ所マップ」で「改善が必要」とされたカ所について、PTA理事会に報告し、
  各町内会に知らせてもらう(改善を進めてもらう)。
 ②交通安全関係のカ所が多いことから、交通指導部に役割分担のあり方などを相
  談する。
 ③防犯関係の危険カ所の調べ方などについて、部としても学習していく。
 ④来年以降のマップ作成では、「子ども自身がつくる」ことを追求してみる。
 以上のようなことを確認しました。

 一部の町では、町内会長さんが、「ウチの公園が『危ない』とは何だ!」とご不満を述べられた町もあったようで、ちょっと申し訳無いことになってしまいましたが、マップは関係者に「通達」するようなものでは無く、注意を促すことが主眼です。
 保護者が地域に目を向け、子どもがマップを見て注意を高めるという貴重な役割を果たしているようです。

 「防犯まちづくり」の分野の権威である千葉大学の中村攻教授は、「安全・安心なまちを子ども達へ」という著書の中で、「子どもの安全なまちづくりをどのように進めるか」について次のように述べられています。
 1)子ども達からこれまでにあった犯罪の危険について実態調査をする。結果を地図にまとめる。
 2)地図を基に、危険カ所を一つ一つ歩いて廻って、如何にすれば安全になるかを一カ所一カ所検討しこれらをまとめて地域全体の「環境安全計画」をつくる。
   (「街灯をつける」「何時頃警察に立ってもらう」など例示され、「自治体や町内会、教師や警察などの参加、特に大事にしたいのは地域の高齢者の参加」と指摘されています。)
 3)環境安全計画を実行に移す手だてを考える。
                            (以上、私なりの要約をしています)

 この小学校・PTAでは、子どもの下校を見守るパトロール隊づくりなど、様々な取り組みを先進的に進めていますが、私も、最新の研究成果に学びながら、鶴岡市全体の子どもの安全な地域づくり、その一環としてまず自分の小学校区の地域づくりを進めていきたいと思っています。


 一つ書き忘れましたが、こういう取り組みは、参加者が交流することが肝心です。
 今年度の部員の方々は、実に熱心で真面目な方々が揃っているので、前途洋々たるものがあるのですが、今回の部会の後は「懇親会→二次会→三次会」と交流も深々と深めましたので、今後の取り組みの発展はマズ間違いありません。