関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

山形県議会令和5年12月定例会始まるー令和6年度事業の構想も示されるー

2023年12月07日 | 県政全般

 

▽12月4日(月)、県議会12月定例会開会、総額9億4900万円の補正予算等が提案されました。
 県人事委員会勧告に基づく職員給与引き上げに次いで額が大きいのは、異常気象等に係わる農業関係の事業です。
 ○白未熟粒等を除去して等級低下抑止を図る米色彩選別器導入への支援。
  私は、かねてより減農薬栽培の角度からも色選機導入を提言してきました。
  但し、「不良が5%以上あると機能低下」と言われるように機能には限界があり、今年のように不良の割合が高い場合の効果は限定的と思われます。
 ○高温耐性の高い雪若丸の作付け拡大に向けた種子の緊急増産支援
 ○米高温耐性品種の開発・導入促進
 ○防霜・高温・安全対策の新型サクランボ雨よけハウス
 ○高温少雨対策マニュアル作成
 ○大豆生産拡大に向けた機械導入支援等。
 いずれも現場の要望に応える事業と思われます。

▽来年度予算編成に向けた各部局の要求も示されました。
 5日付山形新聞で特記していたのは、
☆米沢トンネル整備基金 ☆子ども熱中症防止 ☆外国人材確保対策 ☆洋上風力発電の波及効果調査や地域の将来予測 ☆犯罪被害者や遺族への見舞金支給制度の創設 ☆医業承継支援 ☆保育士が産休育休を取りやすくするための代替職員の人件費支援 ☆職員人件費 など。
 それぞれに、是非はさておき私も注目します。

 その他に、私が注目したのは、
「校内教育支援センター」(不登校児童を支援)を設置した小学校への学習指導員の配置
 不登校が増大する中、学校に来られない児童・生徒へも教育を保障する事、「学校復帰のみを目的にするのではない教育の提供」が求められる中で、教育支援センターの改善・充実は期待されている事の一つです。しかし、「校内」となると、旧来の「学校ありき」の指導の一形態ではないのかと心配します。

☆次期県立高校再編整備基本計画策定
 加茂水産・庄内農業・中央の統合も課題に挙がっています。

☆伝統工芸品等の従事者確保のための新規従事者等に対する奨励金支給
 伝統工芸の継承・発展のための支援策も提言してきました。奨励金は意義あるものと思います。「伝統工芸」のカテゴリーが狭い事も課題です。

☆樹園地継承のためのデータベース整備及び第三者経営継承サポーター配置支援
 私は、庄内柿振興のために提言してきました。有効な制度となるよう審査していきます。

☆野生鳥獣の市街地等出没対策
 これまでの、鳥獣の主な生息域、人間の活動と重なる区域の対策には無かった手法・体制などが求められていきます。
 鶴岡のクマの事例でも、出没の情報があった際に宣伝車両の巡回が一通りおこなわれたものの、それが終わった後も実がクマが隠れていて、そのすぐそばを児童・生徒が登校のために歩行していた(事が後でわかった)、と言うことがありました。
 クマは危険を感じると長時間一つの場所に潜む事があるという生態に対応した活動になっていなかった訳です。
 山から市街地に侵入する可能性のあるルートの把握なども必要です。
 ただ、侵入防止、被害発生防止のための具体策を実施するとなると、どれほどの体制と費用が必要になるのか、目が眩む思いがします。
 国の財政支出の抜本的強化が必要になります。

☆庄内地域に地域新電力会社設立 
 洋上風力一点張りではなく、庄内の再エネ全体の推進の力になることが期待されます。山形新電力の活動の成果と課題を明らかにしなければなりません。

☆子ども・若者が意見を表明できる機会の確保
 先進国では大きく立ち後れてきた子どもの権利の擁護が国の施策のスローガンとしては打ち出される中で、意見表明権は、権利擁護の出発点とも言うべきものです。
 不登校・いじめ対策なども、子どもの意見から組み立て直す事が最善の道に違いありません。
 但し、意見表明が単なるアンケートの延長のようなもの、「思っていることを言って(書いて)下さい」のようなものにとどまっては話しになりません(始まる前から言うこともないか・・)。
 子どもを意見表明の主体に育てる取り組みがあらゆる分野で求められます。
 一朝一夕ではできない大仕事です。

☆県子ども計画(仮称)策定

☆ひとり親家庭の生活実態調査

☆男女共同参画県民意識及び企業実態調査


現時点では、私の「印象」の域を出ませんが、国の社会保障削減で深刻となる医療・介護・福祉の確保・充実策、景気低迷・物価高騰の下での小規模商工業支援策、小規模農業支援策等、学力競争主義と管理主義による歪みが深刻化する教育の是正策、総じて、持続可能な社会、誰一人取り残さない社会への大きな転換の方向に進むものとなるよう、引き続き提言していかねばと考えています。