今度は私達がいる天の川銀河の大きさを見てみましょう。
簡単のために、太陽の大きさを血液中の白血球(20マイクロ)とします。同じ縮尺にすると、天の川銀河の大きさは、アメリカと同じ大きさになります。
昨今の混迷し、分裂し、抗争する内外の状態を見て、一つの中国の故事を
思い出しました。奇想天外な寓話ですが、鳥瞰すると悟ることもあります。
(中国故事街)さんより引用しました。
昔、魏と斉に戦雲が巻き起こる間際に、 恵子(けいし)は、
戴晋人(たいしんじん)という賢人を 恵王に引き合わせた。
戴晋人が言った。
「王は、蝸牛(かたつむり)というものをご存知ですか」
「知っておるとも」
王がそう答えると、戴晋人はこんな話を語った。
「この蝸牛の左の角の上に触氏(しょくし)という者が国を構えておりました。 また、右の角の上にも国を構えている者がおり、これを蛮氏(ばんし)と申しました。 あるとき、両者は領土をめぐって争い、激戦のため死者が数万にものぼりました。 そして、逃げる敵を十五日間にもわたって追いかけた末、ようやく引き上げました」
「なんだ、作り話ではないか」
と王がいうと、
「では、わたくしがこれを真実の話にして差し上げましょう。
王にはこの宇宙の四方上下に際限があると思われますか」
「際限はなかろう」
「ならば、この際限のない宇宙の中に心を解き放てば、 我々の往来している国などは、いかがでしょう、 取るに足らないものではありませんか」
「うむ」
「この往来できる国々の中に魏という国があり、 魏の中に梁(りょう)という都があり、 梁の中に王がいらっしゃる。 さてはて、この宇宙の中で、王と蛮氏との間でどれほどの違いがございましょうか」
王はいった。
「なるほど、違いはない」
特に大国と言われる国の指導者は、この故事の意味を良く読み取って欲しいと思う。