森羅万象・考える葦  インターネットは一つの小宇宙。想像、時には妄想まで翼を広げていきたい。

好きなアニメ・漫画、趣味の語学・数学・宇宙、真剣に防災・政治・少子高齢化まで興味の赴くまま自由に大胆に考えていきます。

【宇宙;原子核物理学/基礎】 2月26日23:00分、""原子核(atomic nucleus)"" 

2019-02-26 23:19:43 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

(ヘリウム原子の模式図。中心部の4つの球体からなる塊が原子核。周りを回っているのは電子である。大きさは正しくなく、実際の原子核はずっと小さい。)




① ""原子核(atomic nucleus)"" 、wikipedia

 原子核(げんしかく、英: atomic nucleus)は、単に核(かく、英: nucleus)ともいい、電子と共に原子を構成している。原子の中心に位置する核子の塊であり、正の電荷を帯びている。核子は、基本的には陽子と中性子から成っているが、通常の水素原子(軽水素)のみ、陽子1個だけである。陽子と中性子の個数、すなわち質量数によって原子核の種類(核種)が決まる。

原子核の質量を半経験的に説明する、ヴァイツゼッカー=ベーテの質量公式(原子核質量公式、他により改良された公式が存在する)がある。

※ 宇宙が大好きな凡太郎ですが、最新の宇宙に関する学問分野は非常に細分化されて
  おり、また、新しい理論や技術も""日進月歩""という言葉通り大きく変化、進歩して
  います。
   その為に折角、面白い記事があっても十分に理解できない事が少なからずあります。
  そこで自分の勉強の為に基礎的な知識を整理して行こうと思い""基礎""の学習をする
  事にしました。今回、始めてですが「原子核物理学」について、情報を集めてみたい
  と思います。



【国立天文台】 2月22日、""最新の原子核物理学で探るIa型超新星爆発の点火条件""

2019-02-26 22:51:52 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

(国立天文台/理論研究部)




 ① ""最新の原子核物理学で探るIa型超新星爆発の点火条件""

(2019/2/22)




Ia型超新星と呼ばれる爆発的現象は、宇宙論的標準光源として用いられる重要な天体ですが、その親星や爆発機構の詳細はいまだによく分かっていません。Ia型超新星は炭素・酸素型白色矮星の熱核爆発だと考えられており、その点火は炭素の核融合反応が引き起こすものとされています。近年まで、炭素核融合反応の「起こりやすさ」(反応断面積)はこれまで知られておらず、超新星爆発の点火条件にも大きな不定性がありました。

ところが、2018年にイタリアの実験グループがNature誌に新しい共鳴状態が存在するとの実験結果を発表し、炭素核融合反応の反応率が従来使われてきたものより数十倍大きい可能性が明らかになりました。

そこで本研究では、彼らの実験結果を受けて、量子力学的に共鳴状態が許されるかどうかの妥当性を含めて理論的な考察を加え、従来のものより大きな炭素核融合の反応断面積がIa型超新星の点火に与える影響を調べました。その結果、白色矮星連星合体が超新星爆発を起こす前に中性子星として崩壊する確率が大きくなることが明らかになりました。

(2019/2/22)

図: 白色矮星連星合体の進化のゆくえ。M_1は主星の質量、M_2は伴星の質量を表す。青い領域の中にある系は、炭素核融合の反応率を変えることで進化のゆくえが変わる。

"Impacts of the New Carbon Fusion Cross Sections on Type Ia Supernovae"
Kanji Mori, Michael A. Famiano, Toshitaka Kajino, Motohiko Kusakabe, Xiaodong Tang, 2019, MNRAS, 482, L70
[arXiv]
[ADS]

森 寛治


② 中性子星の連星をつくる、外層が大きく剥がれた星の超新星爆発を発見

(図:超新星 iPTF14gqr の出現前と出現後の画像。破線の丸で囲まれた部分が超新星。超新星出現前のスローン・デジタル・スカイ・サーベイ(SDSS)による画像(赤、緑の2色合成画像、左)と、2014年 10月 19日の超新星出現時のパロマー 60 インチ望遠鏡による観測画像(赤、緑、青の3色合成画像、右)。(クレジット:SDSS/Caltech))




 2017年、連星を成す二つの中性子星の合体現象が、重力波と電磁波を用いた観測によって世界で初めて捉えられました。実は、中性子星どうしの連星が作られる条件はたいへん難しいと考えられており、その形成過程はこれまで明らかになっていませんでした。

  この問題を解決するために、国立天文台理論研究部の守屋尭 特任助教らの研究チームは、次のような理論が唱えてきました。中性子星と連星を成している星の外層が大きく剥がれ、その状態で超新星爆発を起こすと、結果、中性子星どうしの連星が作られるという説です。

 そしてついに、この理論で予測された外層が大きく剥がれた超新星とよく一致する特徴を示す超新星が、過去の観測データからこのたび発見されたのです。これは、中性子星どうしの連星を形成すると考えられる超新星爆発を、世界で初めて捉えた観測と言えます。

詳しくは、理論研究部プレスリリース「中性子星の連星をつくる、外層が大きく剥がれた星の超新星爆発を発見」をご覧ください。
(2018/10/12)

 "A hot and fast ultra-stripped supernova that likely formed a compact neutron star binary"
K. De, M. M. Kasliwal, E. O. Ofek, T. J. Moriya et al., Science, Vol. 362, Issue 6411, pp. 201-206
[Science]

守屋尭 (personal website)


 ③ 原子核物理学 、wikipedia

(原子核物理学)




原子核物理学(げんしかくぶつりがく、英語:nuclear physics、単に核物理とも言う):強い相互作用に従う粒子の多体問題を研究する学問領域。主に原子核の核構造、核反応(核分裂反応、核融合反応)などを扱う分野のこと。また、核物質・ハドロン物質の性質を調べるハドロン物理学も、この分野の一部である。

構成要素が2種類(注・ハイパー核はさらに数種類の構成要素が加わる)であるにもかかわらず、陽子・中性子それぞれの数や励起のさせ方により、様々な構造を取るのが特徴である。核子の主要な相互作用である「強い相互作用」が未だ完全に解明されていないこと、物性理論のように構成粒子が無限であるという近似が許されないこと、表面の効果が重要であること等により、発見から1世紀近く経つにもかかわらず、未知の部分が残されており、理論実験ともに盛んに研究が行われている。



【国立天文台】 2月26日22:10分、""アルマ望遠鏡、赤ちゃん星が放つふたつの「産声」の起源を明らかに""

2019-02-26 22:18:01 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…


① ""アルマ望遠鏡、赤ちゃん星が放つふたつの「産声」の起源を明らかに""

    2019.02.26

九州大学の大学院生 松下祐子氏と町田正博准教授、国立天文台の高橋智子助教、富阪幸治教授の研究チームは、アルマ望遠鏡を使ってオリオン座にある原始星MMS5/OMC-3を観測し、この星から両極方向に噴き出す高速で絞られたガス流と低速で広がりを持つガス流の分布を詳細に明らかにしました。その結果、低速ガス流に比べて高速ガス流が噴き出す向きが17度傾いていることを発見しました。さらにガス流の速度の分析から、低速ガス流が高速ガス流よりも先に放出され始めたことを明らかにしました。

2種類のガス流の放出メカニズムについては、高速ガス流が周囲のガスを巻き込むことで低速ガス流が作られるという説と、高速ガス流と低速ガス流がそれぞれ独立に原始星周辺から噴き出すというふたつの説がありましたが、今回の成果は後者のメカニズムが正しいことを示しています。ガス流は原始星の成長にとって大きな影響を与える現象であり、その放出源の解明は宇宙の基本構成要素である星の質量の決定メカニズムを理解するうえで非常に重要な意味を持ちます。

(アルマ望遠鏡で観測した、原始星MMS5/OMC-3から噴き出すガス流の広がり。低速ガス流(アウトフロー)をオレンジ色、高速ガス流(ジェット)を青色で表現しています。
Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), Matsushita et al.)




(アルマ望遠鏡の観測をもとに描いた、原始星MMS5/OMC-3の想像図。中央にある原始星から、細く絞られたものと幅が広いものの2種類のガス流が噴き出しているようすが描かれています。
Credit: 国立天文台)




太陽のような星は、宇宙に漂うガス雲がみずからの重力によって収縮することで作られます。収縮するガスの中心には原始星(赤ちゃん星)が生まれ、その重力によってさらに周囲のガスをひきつけることで原始星は成長していきます。一方、原始星に引かれて回転しながら落下してきたガスの一部は、両極方向にガス流として噴き出すことが知られています。つまり星の最終的な質量は、原始星が重力で集めてきた物質と、そこからガス流として流れ出してしまった物質とのバランスで決まるのです。星の寿命はその質量によって決まるため、ガス流として失われる物質の量やガス流が形成される仕組みを明らかにすることは、星の質量の決定メカニズムを理解するうえで欠かせない重要なテーマです。

原始星から噴き出すガス流には、一般に低速のもの(アウトフロー)と高速のもの(ジェット)があることが知られています。アウトフローは原始星から広い角度に広がりながら放出されるのに対して、ジェットは細く絞られていることが特徴です。このふたつのガス流が作られる仕組みとしては、(1)原始星周辺から噴き出す高速のジェットが周囲のガスを巻き込みながら進むため、巻き込まれたガスがアウトフローとして見える、という説(『巻き込み説』)と、(2) 高速のジェットと低速のアウトフローは原始星周辺の別の場所から独立に噴き出す、という説(『独立説』)のふたつが提唱されてきました。従来の観測では、このふたつの説のどちらが正しかを判定することはできていませんでした。

今回、松下氏らの研究チームは、オリオン座にある原始星MMS5/OMC-3をターゲットに、この星から流れ出すガスに含まれる一酸化炭素分子が放つ電波をアルマ望遠鏡で観測しました。その結果、ほぼ原始星から東西方向に噴き出すガス流の構造を詳細に描き出すことに成功しました。さらに一酸化炭素が放つ電波のドップラー効果を利用することでガス流の速度を分析し、低速のアウトフローと高速のジェットが存在することを明らかにしました。電波でひとつの原始星からアウトフローとジェットの両方が出ているようすが観測された例はこれまでに何天体かありますが、MMS5/OMC-3はその中でも特別な天体でした。

何が特別か、松下氏は次のようにコメントしています。「見えているジェットやアウトフローの長さと速度から逆算すると、これらが何年くらい前に噴き出し始めたかを計算することができます。それによると、ジェットはおよそ500年前、アウトフローはおよそ1300年前に出始めたと考えられます。」つまりこれらの年代は、ジェットやアウトフローが非常に若い段階にあることを示しています。

さらに詳細な分析の結果、研究チームはアウトフローとジェットが放出される方向が17度異なっていることを見出しました。同様の例はこれまでもいくつか報告されていましたが、いずれの場合もジェットは大きく成長した後のものでした。このような場合、原始星が歳差運動(止まりかけのコマのように自転軸がふらつくこと)を起こしたことによってジェットが傾いている、という可能性を排除することができません。一方でMMS5/OMC-3の場合はジェットが非常に若いことと、その構造から歳差運動の影響を受けたとは考えにくいのです。

これらふたつの観測結果は、ジェットとアウトフローの成因について重要な示唆を与えてくれます。それは、ジェットとアウトフローはそれぞれ独立に、原始星周辺から噴き出している可能性が高い、ということです。求められたジェットとアウトフローの年齢を見てみると、ジェットのほうが若く、『ジェットが先に出て周囲のガスを巻き込むことでアウトフローが形成される』という『巻き込み説』とは合致しません。また軸の傾きについても『巻き込み説』では説明がつきませんが、『独立説』であればこのふたつのガス流の放出源が原始星周囲の異なる場所から噴き出すことでうまく説明できます。

今回の観測結果は、研究チームの一員である町田氏が国立天文台のスーパーコンピュータVPP5000を使って2008年に発表した、『独立説』に基づくシミュレーション研究の結果ともよく一致しています。

「原始星のまわりには、ガスでできた円盤があります。『独立説』では、アウトフローが円盤の外側から、ジェットが円盤の内側から出ると考えます。円盤の回転は外側ほどゆっくりになるため、外側から出るアウトフローのほうが低速になるのです。さらに、内側と外側で円盤の向きが異なっていれば、ジェットとアウトフローの放出される方向がずれることもあり得ます。」と町田氏は語っています。

「ジェットが噴出した直後の現象を捉えたことで、アウトフローとジェットそれぞれの噴出のメカニズムを考察することが出来ました。今後は、他のアウトフローとジェットが同時に見られている天体との比較や、アルマ望遠鏡でのより高解像度な観測・磁場の観測を取り入れて、より詳細なジェットとアウトフローの内部構造を明らかにしていきたいです。」と松下氏は語っています。

論文・研究成果
この観測成果は、Matsushita et al. “A Very Compact Extremely High Velocity Flow toward MMS 5 / OMC-3 Revealed with ALMA”として、2019年2月1日発行の天文学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル」に掲載されました。

この研究を行った研究チームのメンバーは、以下の通りです。
松下祐子(九州大学)、高橋智子(合同アルマ観測所/国立天文台/総合研究大学院大学)、町田正博(九州大学)、富阪幸治(国立天文台/総合研究大学院大学)

この研究は、日本学術振興会科学研究費補助金(No. 17K05387, 17H06360, 17H02869, 15K05032)、合同アルマ観測所サイエンスビジタープログラムの支援を受けています。

【nhk news web】 2月26日06:35分、""まもなく開始「5G」 超高速通信で暮らし変わるか""

2019-02-26 21:03:49 | 最先端技術 ; (金融)工学、 医療、新技術/新サービス、新製品 :ロボット…

(「5G」 超高速通信)




① ""まもなく開始「5G」 超高速通信で暮らし変わるか""

2019年2月26日 6時35分、IT・ネット

スペインで始まった世界最大規模のモバイル関連の展示会では、まもなくサービスが始まる次世代の通信方式5Gの端末やサービスが最も注目され、日本の企業も5Gを活用した遠隔医療などを披露しています。

世界各国から2400以上の企業などが参加しスペイン バルセロナで25日、開幕した展示会では、日本でもことし試験サービスが始まる5Gが最も注目されています。

イギリスの通信会社ボーダフォンは、離れた場所で演奏されている楽器の音声が5Gでは「遅れ」なく伝わり、同じ場所で演奏しているように聞こえる様子を実演しました。

NTTドコモは、東京女子医科大学と共同で開発した移動できる車両で手術や診療を行う遠隔医療のシステムを展示しました。

5Gの高速通信で車両の中から送られてくる高画質の映像を見ながら、経験豊富な医師が遠隔で手術の進め方などを指示する仕組みで、来年春までに実証実験を始めるということです。

NTTドコモ5Gイノベーション推進室の中村武宏室長は「多くのパートナーと協力することで5Gの新しいサービスを作り上げる準備ができつつあり生活をより快適によりよくすることができると考えている」と話しています。


🌸「5G」注目される理由は

5Gは現在のスマートフォンなどに使われている4Gに代わる新しい通信方式で、第5世代という意味です。

これまで新しい世代に切り替わるごとに通信速度が速くなり、今ではスマホで動画を見たり高画質の写真をやり取りしたりすることが当たり前になっています。

5Gになると、こうしたやり取りがさらに手軽にできるようになります。

通信速度は4Gの10倍以上で、例えば2時間の映画が3秒程度でダウンロードできるようになるとされています。

また5Gにはほかにも2つ、大きな特徴があります。
まず、通信の遅延、いわゆる「タイムラグ」が極めて小さいことです。

例えば車の自動運転では、周りの状況に関するデータが車に送られてブレーキがかかるまで、わずかな遅れも許されません。

「タイムラグ」が小さい5Gを使って、車と周囲の信号機などとの間でリアルタイムでデータをやり取りすれば、高い安全性を実現できると考えられています。

もう一つが、狭いエリアでより多くの機器を同時に接続できることです。

家の中のさまざまなものをインターネットにつなげられるのはもちろん、例えば倉庫の品物にセンサーを取り付けて、どこに何が保管されているか把握することにも活用できると期待されています。

このように5Gは、スマホの機能を高めるだけでなく、私たちの暮らしや交通、医療、生産現場など、社会の幅広い分野を大きく変える可能性があるとされています。

日本ではことし試験的に導入され、来年一部の地域でサービスが始まります。

アメリカなどすでに試験的なサービスが始まった国もあり、ことしは5G元年とも呼ばれています。

一方で5Gを利用するために、利用者は新しい端末を購入する必要があり、通信会社は通信設備の整備も必要で、普及には課題も残されています。

【nhk news web】 2月26日17:00分、""「日本海溝」沿い M7クラス大地震 “30年以内に90%以上”""

2019-02-26 20:46:34 | 保存版 ; 防災重要データー、被害状況、地震、南海トラフ、台風、火山、各種支援…

(M7クラス大地震 “30年以内に90%以上)




① ""「日本海溝」沿い M7クラス大地震 “30年以内に90%以上”""

2019年2月26日 17時00分

東北から関東の沖合にかけての「日本海溝」沿いで今後30年以内に発生する地震の確率について、新たな評価がまとまりました。政府の地震調査委員会は、東日本大震災をもたらしたような巨大地震の確率は「ほぼ0%」とした一方で、マグニチュード7クラスの大地震が発生する確率は最大で90%程度以上あるとして警戒を呼びかけています。

東北から関東の沖合には、陸側のプレートの下に海側のプレートが沈み込んでいる「日本海溝」があり、この周辺では8年前に東日本大震災をもたらした巨大地震のように繰り返し地震が発生しています。

政府の地震調査委員会は、この「日本海溝」沿いで今後30年以内に地震が発生する確率について新たな評価を公表しました。

それによりますと、8年前と同じマグニチュード9クラスの巨大地震が発生する確率はほぼ0%とされている一方で、マグニチュード7から7.5程度の大地震が発生する確率は、いずれも高くなっています。

★ 領域別に見ると、
▽青森県東方沖および岩手県沖北部で90%程度以上
▽宮城県沖で90%程度
▽茨城県沖で80%程度
▽福島県沖で50%程度
▽岩手県沖南部で30%程度などとされています。

地震調査委員会の委員長で東京大学地震研究所の平田直教授は「東北ではもう大きな地震は起きないと考えがちだが、マグニチュード7クラスの地震はいつ起きてもおかしくなく、備えを進めてほしい」と話しています。


★ 岩手県沖南部から茨城県沖

政府の地震調査委員会は、プレートの境目がある「日本海溝」沿いを領域ごとに分類し、過去に確認できた地震の時期や規模などを基に、今後30年以内に発生しうる地震の確率を推計しました。

8年前に東日本大震災をもたらしたような、岩手県沖南部から茨城県沖の領域全体が一気にずれ動くマグニチュード9程度の巨大地震です。

平均で550年から600年に一度の間隔で発生し、前回の地震から時間があまり経過していないため確率は「ほぼ0%」とされました。


★ 青森県東方沖および岩手県沖北部

青森県東方沖および岩手県沖北部の領域で起きる大地震です。

マグニチュード7.9程度の地震は平均で97年に一度発生しているとして、確率は「5%から30%」とされました。

マグニチュード7から7.5程度の地震は、平均で9年に一度発生しているとして、確率は「90%程度以上」とされました。


★ 岩手県沖南部

岩手県沖南部で起きる大地震です。

マグニチュード7から7.5程度の地震は平均で88年に一度発生しているとして、確率は「30%程度」とされました。


★ 宮城県沖

宮城県沖で起きる大地震です。

マグニチュード7.9程度の地震は平均で109年に一度発生しているとして、確率は「20%程度」とされました。

ひとまわり小さいマグニチュード7から7.5程度の地震は平均で13年から15年に一度発生しているとして、確率は「90%程度」とされました。


★ 福島県沖

福島県沖で起きる大地震です。

マグニチュード7から7.5程度の地震は平均で44年に一度発生しているとして、確率は「50%程度」とされました。


★ 茨城県沖

茨城県沖で起きる大地震です。

マグニチュード7から7.5程度の地震は、平均で18年に一度発生しているとして、確率は「80%程度」とされました。


★ 日本海溝寄りの地震

青森県東方沖から房総沖にかけての海溝寄りの領域だけが一気にずれ動く巨大地震です。

陸地では激しい揺れを感じなくても大津波が襲うため「津波地震」などと言われています。

マグニチュード8.6から9の地震は、平均で103年に一度発生しているとして、確率は「30%程度」とされました。


★ プレート内部の地震

青森県東方沖および岩手県沖北部から、茨城県沖にかけての領域のうち、陸側のプレートに沈み込んだ海側のプレートの内部で起きる大地震です。

マグニチュード7から7.5程度の地震は、平均で22年から29年に一度発生しているとして、確率は「60%から70%」とされています。


★ 日本海溝外側の地震

日本海溝よりも東、外側で起きる巨大地震です。

この地震も激しい揺れを伴わず津波を引き起こすことがあります。

マグニチュード8.2前後の地震は411年に一度発生しているとして、確率は「7%」とされました。


🌀 東日本大震災と今回の評価

「日本海溝」沿いの地震の発生確率の評価は、8年前、平成23年の東日本大震災をもたらした巨大地震の発生直後にも行われていました。

しかし、当時はメカニズムなどが十分に分かっておらず、宮城県沖での確率が「不明」とされるなど暫定的な内容にとどまっていました。


🌀 最新の研究で再評価

今回の地震調査委員会の評価は、巨大地震のあとに得られた地殻変動のデータや過去の地震による堆積物の調査結果など、この8年間の研究成果を基に行われました。

確率が「不明」とされていた宮城県沖では、地震が発生する可能性がある領域を拡大したうえで、今後30年以内に発生するマグニチュード7から7.5程度の大地震の確率を90%程度としました。

この領域の一部では、地殻変動のデータからすでに次の地震の発生サイクルに入ったとみられ、震災前と比べて、地震活動が活発な状態が続いているということです。

地震調査委員会は「平成23年の地震から8年しかたっていないが、ここで大きな地震が起きる可能性は非常に高い」としています。


🌀 確率さらに高まる領域も

東日本大震災をもたらした巨大地震の影響で、地震の発生確率が今回発表された確率よりも高い可能性があるとされる領域もあります。

地震調査委員会によりますと、8年前の巨大地震以降、東北や関東の沖合では、大きな地震を伴わずにプレートの境目がずれ動くことによって「余効変動」と呼ばれる地殻変動が続いている領域があります。

一方で「余効変動」が止まるなど、プレートの境目がほとんど動いていない領域も存在していることが地震後の研究で分かったということです。

この2つの領域が隣接する場所は、ちぎれるような力が働いて「ひずみ」がたまりやすくなり、震災前よりもマグニチュード7クラスの地震が発生しやすくなっている可能性があるとされました。

「青森県東方沖および岩手県沖北部」と「宮城県沖」「福島県沖」それに「茨城県沖」がこの領域にあたり、地震発生の確率は今回公表された数値より高い可能性もあるということです。

地震調査委員会は「8年前の地震により、一部の領域では、大きな地震がより起きやすい状態になっている。 🌊津波を伴う地震が起きる可能性は高く、備えを進めてほしい」としています。