4月21日の夜は青森県東北町の「東北温泉」に泊まったわけですが、なぜこの宿にしたのかと言うと、安かったからであります。
いや、あまり気張っていない夕食と、和風の宿としては標準的な朝食がついて9000円くらいなのでややお安いって感じの宿でしたが楽天のポイントが使えて6000円になったのが決め手でありました。
そして、さらに私の背中を押したのが「日本でも有数の黒い湯のモール温泉」との謳い文句でありました。
あれです、モール温泉ってのは太古の亜炭層から湧き出る温泉でして過去には世界で二箇所と言われていた貴重なものだそうであります。
が、今は掘削技術が進歩してかなり深いところから汲み上げられるようになりさほど希少では無くなったんですが、まっ、いいでしょう。
で、宿のお風呂は公衆浴場も兼ねていまして宿泊客が二人しかいないのに温泉はかなり混雑しているわけでして、温泉宿に泊まってのんびりって雰囲気はほぼ皆無でありました。
と、温泉の混み具合にやや不満ながらもお湯の良さは大したもんでして、濃い茶褐色でとろとろのアルカリ泉が心地良く、夜に二回と朝風呂も堪能したので十分元は取れました、なんちゃって。
さて、翌朝、仙台まで帰ることを考慮すると少しでも早くこの地を出発したいところなんですがお目当の七戸町の二つ森貝塚館が開くのが10時ってことで、予定には無かった「日本中央」の石を見に行き、さらに東北町歴史民俗資料館に立ち寄り時間を潰したのであります。
いや「日本中央」の石については既に記したので省きますが、東北町歴史民俗資料館は縄文時代的見世物は少なかったんですがこの地方の歴史的展示物は興味深いものが多くとても勉強になりました。
あれです、この日は朝から空模様が怪しく、あっちの空に晴れ間が見えるかと思えばこっちの空は真っ黒い雲ってことで不穏な天候でありました。
で、バイクを走らせてすぐに黒雲が頭上を覆い強風が吹き出し、それは雨を含みつつ叩きつけて来たのでありした。
さらに事態は悪化し、雨がアラレに変わった時には心が折れかかりましたが、とりあえず「二ツ森貝塚館」を目指した次第であります。
廃校を利用した「二ツ森貝塚館」
人面付き土器
遮光器土偶 山屋遺跡出土(晩期)
あれです、縄文時代の年代的な違いに興味があれば捨てがたいのが二ツ森貝塚館でして、ここは縄文中期の貝塚や墓からの出土品が見られるのであります。
いや、青森県内でも津軽の外ケ浜方面だと旧石器時代から縄文初期が見られ、二ツ森貝塚が中期で同じ南部の八戸是川縄文館では弥生時代の直前的縄文末期が見られるってのがとても興味深いのであります。
まっ、だからなんなんだと言われると身も蓋も無いんですが一つの県内に13000年が詰まっているってのは驚嘆でありまして、自分が何度も青森に足を運ぶ理由はそこなのであります、なんちゃって。
と、言うことで二ツ森貝塚館を出た時、強風は相変わらずでしたが雨もアラレも止んでまして割と明るい気分で岩手県の「御所野遺跡」に向かったのであります。
あれです、ここからは八戸自動車道一本で岩手県の一戸インターまで行けば良いので気楽なのであります。
そんなわけで高速を軽快に飛ばし一戸インターの手前の折爪パーキングに立ち寄り少し早い昼飯休憩をとった次第であります。
ここはトイレとコンビニがありまして弁当などを買って飲食スペースで食べるって所であります。
と、言うことで私はのり弁と豚汁とパンケーキとコーヒーを買いまして奥のイートインスペースでのんびりしたのであります。
なんと申しましょうか、いつも食べているのり弁なんですが熱々に温めてもらったのと、こちらも熱々の豚汁の組み合わせは冷えた体に沁みまして生き返った心地でありました。
いや、途中の山間部では気温が6度ってな地域もありまして真冬の装備をしていても高速走行は冷えて辛かったのであります。
そんなわけで12時半頃に御所野縄文博物館に到着でありました。
御所野縄文博物館 入り口
博物館への通路
縄目と水の紋が混在する土器
縄目と波でしょうか?
いや、御所の遺跡自体は縄文末期のようですが展示されている土器の中には晩期と思われる完成度の高いものが目立ちましてなんとも興味深いのでありますが、私ゃよく分からないままに眺めているだけで満足したのであります。
あれです、この度の縄文史跡巡りで感じたことは、現代人の感覚で縄文人のあれこれを推し量って謎解きをしようと言うのは無茶であるかも、と思った次第であります。
なんとなれば、現代人は時間に支配されて生存していますが縄文人には天体の運行による日の出や日没や季節の移ろいはあっても時間に支配される観念は無かったと思うのであります。
で、そこから思うことは、時間の感覚が違うと死生観も違うんじゃ無いかってことであります、なんちゃって。
そんなわけで御所野縄文博物館では縄文人作の美しい焼き物を拝見したって感じでして歴史探方の感覚は薄かったのでありますが、まっ、いいでしょう。
さて、博物館を出て午後1時40分・・・少し戻って即高速に乗るか、国道四号を60キロ走って滝沢インターから東北自動車道に乗るか、であります。
結果から申し述べると国道を滝沢まで走って東北自動車道に回ったのですが、高速に乗ったら本気で走るつもりでガソリンを満タンにした次第であります。
いや、MT-07は流れに乗って走ってリッター30キロなんですが本気で走るとリッター20キロに落ちるのであります。
特に東北自動車道は最高速度120キロ区間が長く車の流れは早いのであります。
そんなわけで滝沢インターを2時40分に乗って、あとは只管仙台を目指して走り帰宅したのが4時45分でありました。
走行距離 800キロ
使用ガソリン 32リットル 5234円
宿代 6000円
高速・有料道路 4100円
食事代 雑費 2500円
総額 17,834円
あー寒かった!!!
あー楽しかった!!!