シカゴ建築を一望するならまちの東側を南北に走るミシガンアヴェニューに沿って歩くとよいようです。さらにその東側にはとても楽しいミレニアムパークがあります。
印象に残ったシーンを紹介します。
まずはF.ゲーリーの野外劇場。ステンレス製のリボンが踊るのは彼らしい造形だと思いますが、芝生席(4,000の固定席以外に7,000の芝生席)の上空にはステンレスのぶどう棚(Trellis)が飛び交っています。実はこれが野外劇場の音響システムなのです。
ゲーリーの作品はモニュメント的なものしか見たことがありませんでしたが、この「劇場」はファンタスティックです。巨大なのに妙に親しみを感じさせる、空間の存在を感じます。
なおこの野外劇場はJay Pritzker Pavilionといいます。あのプリッツカー賞の創設者、シカゴの実業家にちなむものです。
雲の門(Cloud Gate)という作品です。Anish Kapoorという英国人の作品です。高さは10mほど、長さも20m弱、ゲートとなっている人の入り込めるスペースも高さ3.6mもあります。
この巨大さがまずすごい。そしてその巨大さの中に入り込めること、さらにそこに入り込むと自分や周囲の人、そして誇るべきシカゴ建築を映しこんだ親密なスケール感があるということにおどろされます。
これまた印象的です。クラウンファウンテン(Crown Fountain)といい、Jaume Plensaの作品。両端にある高さ15mガラスブロックの塔には人の顔が映し出されます。これはシカゴ市民の顔です。これだけでも非常に不思議な感じがするのに、その口から泉が噴出してきます。普通だと彫刻の動物の口から出てくる水がシカゴ市民の口から湧き出てくるというのは素敵なアイデアです。
右の写真はこの公園の東(ミシガン湖側)にあるschool of the art institute of chicagoで、現在レンゾピアノの手で増築中。
高谷時彦記 Tokihiko Takatani
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