ブログ仙岩

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中村敦夫の言葉

2021-10-03 05:07:38 | エッセイ
中村敦夫(81)は1940年東京生まれ、俳優座を経て65年ハワイ大学に留学。
俳優、作家、テレビキャスター、参院議員1年の経歴で、権力に動じない一匹おおかみが心を寄せることば「諸行無常」である。
仏教の根本教説三法印に、諸行無常、諸法無我、涅槃寂静の印で、一切皆苦を加えて四法印とする。
明日は何がおこるか分からない。何歳になってもいろんな分野に飛び込み何かをやる。
原発事故で何もかも失った元原発技師の老人のモノローグ「線量計が鳴る」の脚本から朗読劇をやる。
コロナで人間の無力を知り、諸行無常であるなら、自分がされて嫌なら他者にはやらないことだ。
決して一か所に留まろうとしない。
私は、1972年「木枯し紋次郎」で敦夫さんを知った。
少し違うが,色は匂へどのいろは歌は七五調の四句から成り、涅槃経の諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽の四句が基になっている。
創られたものは凡てはかなく、生じては滅することを本性とする。
生滅するものがなくなり、静まっていることが安らかである。
祇園精舎の鐘の声諸行無常の響きあり・・・生老病死は諸行無常の代表で、人生の栄枯盛衰は常であり、永遠不変のものはない。色即是空で形あるものみな壊れる。
人の死は無常である。だから空しい。しかし、自分は常住の苦に生かされている。物質的現象には無常で実体がない。道元、法然、親鸞らからは煩悩他力悪人正機であることを知る。
それで、敦夫さんは、海外取材で実績を上げ、新たな地平へと突き進む。三法印の2つ目諸法無我、そして、涅槃寂静を念頭に、現場で感じ取ったことを大事にしてきた。自分も50代の自分と、今は全く違う人間みたいですと。それこそ諸行無常でしょうねと語る。
Time9/30、瀬住光子「道元の思想」、松原泰道「般若心経入門」、五木寛之「歎異抄の謎」、中野幸次「方丈記」「徒然草」等参考文献。